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Author: 山川 彩

上智大学総合グローバル学部在学中で国際政治専攻。現在シアトルに1年間の留学中。バイト代はほとんど海外旅行に費やすタビジョ。今まで訪れたのは世界23都市。学生ならではの節約旅でいかに多くの旅行ができるかに挑戦中! 本場メキシコで食べた料理が今でも忘れられない。音楽とダンスをこよなく愛する。

昔の面影を残す、陽気で優しい街 【ハバナ(キューバ)】

昔の面影を残す、陽気で優しい街
[ハバナ(キューバ)]

今回の旅の経路

アメリカと国交を回復し、ソフトパワーやテクノロジー面で着実にアメリカの影響が入り込んでいるキューバは、ありのままの姿が刻一刻と失われつつあります。美しい街並みに特殊な歴史と政治形態、そしてビーチ――魅力がいっぱいのキューバを訪れるなら、今です!

取材・文:山川 彩

豪華絢爛な街並みと絶景のビーチ

首都であるハバナの街並みは、メキシコの歴史ある都市に似て、カラフルな建物が連なる小道が魅力的。城のような豪華な建物群と市民の住むエリアが隣接しているので、少し歩くだけでさまざまな表情が見られる。大通りを走る車は、ほぼ半数がクラシックカー。車込みの風景が、キューバらしさにつながっている。

プラヤ・デル・エステのビーチ。バス停で降りて草むらを抜けてからの絶景!あまりの美しに、言葉を失う

クラシックカーはタクシーとしても使われていて、普通車のタクシーとほぼ同じ値段で乗ることができる。座席はふかふかで天井が高く、乗り心地は良い。普段なかなか乗る機会のないクラシックカー体験は、キューバに来たら外せないアクティビティーでもある。

ハバナと並んで有名な都市、バラデロはビーチで有名。現地の生活がよくわかる市街地、ハバナと比較すると、ここは完全にリゾート地だ。プールやマリン・スポーツ、ナイトクラブにホテルと、リゾートに必要なものは全てそろっている。カリビアン・ブルーの海を望みながら、極上の時間が過ごせる。ハバナからはバスも出ていて、事前に予約しておけば簡単に行ける。オンライン予約も可能(www.viazul.com)。

バラデロよりさらに手軽に行くことができるのは、プラヤ・デル・エステのビーチだ。ハバナからバスで約30分、往復でわずか5ドル。バスを降りて1分ほど歩くと、ため息が出るほどの美しさで海がきらめく。

お土産はラム酒で決まり!

キューバは物価が極端に安いので、高級レストランでたくさん食べて飲んでも7ドルいかないくらい。ただし、名物のロブスターはやや高価で、1皿20ドルほど。それでも、アメリカで注文するよりは安く楽しめる。

キューバに来たら外せないロブスター。身がぎっしりでとてもおいしい

ラム酒は、ほぼ全てのレストランでそろう。「ハバナクラブ」という銘柄が有名で、ロックでオーダーすると熟成年数別に選べる。サトウキビ生産量が常に世界トップ・レベルのキューバは、サトウキビを原料とするラム酒の生産もトップ・レベルなのだ。ハバナクラブのラム酒はとても口当たりが良く、おいしい。モヒートも人気。そのほか、チェ・ゲバラをモチーフにしたカクテルや、軽くてすっきりとした味わいのビール「クリスタル」など、安価な酒類が豊富だ。

ごく普通のレストランで突然バンド・メンバーが集まり、音楽と踊りのパフォーマンス。
これこそ、キューバの日常

キューバの特産品はラム酒以外に、コーヒー、葉巻も。キューバの葉巻はとても上質で知られ、気持ち良さそうに一服する人を多く見かけた。ただし、国外に持ち出せないため、注意。

伝統音楽も、キューバの顔。ボーカル、太鼓、マラカス、コントラバス、キーボードなどの楽器で構成され、アップテンポなラテンのリズムと若干のジャズ・テイストで、テンションの上がるものばか
り。レストランで演奏が始まるとたちまち人が寄って来て、踊り始めるのが現地流。なんて愉快で幸せな国なのだろうと思う。

歴史と共産主義

キューバには革命の歴史がある。革命博物館ではチェ・ゲバラら革命チームの写真や貴重な品を展示している。屋外展示では、戦車や飛行機などを間近で見ることができる。砲弾を多数受けたトラックもあり、衝撃的で心が痛んだ。

共産主義国家への入国という貴重な機会だけに、筆者にとっては目に入るもの全てが新鮮。配給があるため、スリなど財産目的の犯罪が極端に少なく、夜中でも子どもたちが道端で走り回って遊んでいるほど治安は良かった。一方で、電気系統の整備が進まず、毎日のように停電したり、商店は商売っ気がなく在庫がほぼなかったりする。

残念ながら、一般のアメリカ人の観光目的によるキューバへの入国は、認められていない(2018年7月現在)。日本国籍であれば行けるが、アメリカからの入国、米系航空会社の利用に関しては規制があるのが実情だ。日本国籍であってもメキシコやカナダなどアメリカ以外から、キューバに入る必要がある。キューバに入国するために必要な手続きおよび書類は、キューバのツーリストカードと、キューバに対応した海外旅行保険の2点だ。この2点がないとキューバには入国することができない。

ツーリストカードの取得には3つ方法があり、仲介会社に依頼する、道中の空港(取得可能な空港かどうかは確認が必要)、キューバへの入国が禁止されている国以外だと大使館での取得が可能だ。機内で購入可能とも聞くが、出発国の国民でなければならないことがあるため(例:バンクーバーからの場合はカナダ国籍の人のみ対象)、注意が必要だ。筆者は経由地のメキシコシティの空港で購入した。手続きに5~10分かかったので、時間に余裕を持って入手するよう計画したい。海外旅行保険は保険の内容を見て、キューバが対象範囲かどうか確認を。入国の際に海外旅行保険証券の提示が必要な場合もある。現在、入国規制は頻繁に変わる状況にあるので、事前に大使館や航空会社、専門の旅行社に問い合わせを。

参照:在キューバ日本国大使館

シアトルのバリアフリー事情と日本の「おもてなし」

シアトル留学生活2日目で衝撃を受けたことがある。それは、バリアフリー設備の充実ぶりだ。アメリカで生活している人にとっては当たり前になりつつあるのかもしれない。しかし、日本では決して見たことのないものばかりだ。

たとえば、公共交通機関の車いす対応。バスでは運転手だけでなく乗客までも車いす用スペースの作り方を心得ていて、座席を折りたたみ、ベルトを使って車いすを固定する作業も手慣れたものだ。幾度もこの状況に遭遇してきたが、運転手も周りの乗客も嫌な顔をする人などは一切見たことがない。シアトル市内を走る電車、リンク・ライト・レールも、プラットホームと乗り物の間に段差も隙間も少なく、車いすの人も不自由なく乗降できるようになっている。

建築物にしてもそうだ。どの施設にも必ずスロープがあり、入り口の横にはドアを自動開閉させるボタンが付く。周りに人がいなくても自分でドアから出入りが可能だ。

 


こうしたバリアフリー設備が広まったのは、アメリカの障がい者の権利を擁護する法律「障がいを持つアメリカ人法(American with Disabilities Act of 1990、以下ADA)」にさかのぼる。1990年7月にADA法制定以来、アメリカでは現在のようなバリアフリーに対する理解や意識が高まっていった。

障がい者に、障がいのない人と等しく生きる権利を。この「ノーマライゼーション」と呼ばれる考え方は、スウェーデンなど北欧諸国では長く浸透してきている。アメリカでも1950年代から1960年代に公民権運動が起こったと同時に、障がい者の権利保障のための運動も起こっていた。しかし公民権法は人種、性別、出身国、宗教による差別禁止を定めたのみ。そこで1970年代から80年代にかけ、障がいを持つ子どもへの教育資金支援や建築物基準に関する法律が制定され、前述したADA法につながった。

日本では数年前に「おもてなし」という言葉が流行した。日本は世界でも有数のホスピタリティ大国として知られるが、果たして本当にそうだろうか? 私はシアトルの進んだバリアフリー化を目の当たりにし、ふと疑問に思った。

 

2020年には東京五輪が開催される。運営委員会が打ち出す3つの基本コンセプトのうちのひとつに、「多様性と調和」がある。「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩。東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする」と、公式ホームページで解説している。

実際に新国立競技場の車いす席やトイレのデザイン案が、一時話題となった。しかしこうした運営側だけの事柄でなく、国民レベルでの障がい者に対する意識の底上げが急務だと感じる。オリンピックをきっかけに真の「おもてなし」について考える時ではないだろうか。

アメリカに長く住む方も、この国のバリアフリーが世界では当たり前ではないことを心に留めて欲しい。日本に帰国の際、日本に住む友だちに話してみても良いかもしれない。私自身、世界のバリアフリー事情についてもっと知りたいと思った。小さな取り組みではあるが、これがいつか変化の大きな波になればと願っている。

チョコレートと抹茶・日本茶のペアリング・イベント 
8月4日@ indi chocolate

こんにちは。今回はシアトル最大のBean to Barのチョコレート会社の1つであるindi chocolateで、8月4日に行われる興味深いイベントを見つけたので、ご紹介します。

4種類のチョコレートと日本茶、そして抹茶を楽しむことができ、かつ2つの食品に関しても博識になって帰ることができるという、楽しみながら勉強にもなるという素敵な内容になっています。

このイベント、実は一人の日本人留学生による発案・企画の元行われるものです。後半ではミニインタビューの内容も掲載しています。お楽しみに!

 

 

日本茶とチョコレートの新しい楽しみ方の提案

今回のイベントは、チョコレートと抹茶・日本茶という意外な組み合わせの魅力を感じられるだけでなく、お茶とチョコレートそれぞれに関して理解が深まる内容になっています。

イベントを共催するのは、Sugimoto America。お茶文化の発祥地である静岡県の島田市に本社を置く杉本製茶のアメリカ支部であり、ワシントン州レドモンドに事務所を構えています。大戦直後から続く、数々の受賞歴を持つ伝統ある会社です。

当日は、まず始めにSugimoto Americaより日本茶の歴史や中国茶との違い、お茶の効能などのレクチャーがあったのち、indi chocolateのブラウニーと共に抹茶の実演が行われます。

その後、indi Chocolateより自社製品や味の説明が行われ、最後に目玉であるテイスティングが行われます。ここではindi chocolateのトリュフ3種類と、日本茶3種類とお抹茶、そしてこのイベントでしか味わえないほうじ茶トリュフを味わうことができます。

参加者自身がどのチョコレートとお茶が合うのか探したり、両社からの説明を聞いたりと、充実した内容になっています。この日限定のほうじ茶トリュフもとても気になります!

 

 

Bean to Barという考え方ーindi chocolateとはー

Bean to Barのチョコレートショップであるということが、indi chocolateの最大の魅力。提携農家は世界中にあり、原料のカカオ豆を直接仕入れることで農家の経済的負担をなくし、暮らしを支えています。

また、カカオ豆農家でトウモロコシやパイナップル、グアバなどを栽培させることにより、持続可能なカカオ豆生産を促進しています。産地だけでなく、未来の消費者にも配慮したビジネスモデルなのです。チョコレートだけでなく、カカオバターを使用したリップクリームやボディーローションなどのスキンケア製品も製造・販売しています。

店舗はCafe & Factoryと呼ばれ、コーヒーやチョコレートを使ったドリンクも楽しめるほか、チョコレートの製造工程も見ることができます。私も一度訪問しましたが、工場とカフェが一体化していてチョコレートの香りが魅力的な、ワクワクする空間でした。

会社理念やチョコレートの魅力を広めるため、Bean to Bar Chocolate Classesといわれるレクチャーも定期的に開催されていて、トリュフ作り体験やテイスティングなど、お客さんがより深くチョコレートを知ることができるような取り組みも積極的に行っています。

 

日本人留学生の思い

この会社理念に深く共感し、「より多くの人に知ってもらいたい」と語るのが、インターンとしてindi chocolateで働く横山彩貴さんです。今回のイベント開催に至った経緯と企画への思いを伺いました。

 

新商品開発にヒントを得てイベント開催へ

上述したように、社会貢献をしながら高品質の商品を提供するindi chocolate。しかし2010年の創業以来、知名度の低さが課題でした。

「なんとかしてindi chocolateを有名にしたい」と考えた横山さん。2か月弱という比較的短期間のインターンの中で結果を残せるのはSNSマーケティングだと思い、入社以来方法を模索していました。

そのさなか参加した会社のマーケティングのミーティングで抹茶を使った製品を開発中だと知り、「これしかないと思った」といいます。

こだわったのは抹茶だけでなく日本茶もイベント内容に盛り込むこと。「同僚が抹茶が苦手と聞き、もったいないと感じました。それと同時に、抹茶だけでは人が集まらないと感じ、日本茶もイベント内容に盛り込もうと決めました」と横山さん。確かに抹茶とチョコレートは日本では市民権を得た組み合わせですが、日本茶とチョコレートと聞くと興味がわきます。

自分で日本のお茶を扱う会社を探し回り、Sugimoto Americaと出会い、イベント開催に至りました。以前日本酒とのペアリングイベントを行ったこともあるinid chocolateでは上司もインターンによるイベント開催に前向きだったそうで、改めてindi chocolateの社風にも魅力を感じました。

 

チョコレートと日本茶の魅力を世界へ

イベント開催の目的は大きく4つあったといいます。上述したように、indi chocolateをより多くの人に知っていただくこと、お茶とチョコレートの新しい楽しみ方を知ってもらうこと、両社の高品質な商品を多くの人に味わっていただく機会を作ること。

そして、日本を代表する文化のうちの1つであるお茶の魅力を、シアトル在住の人たちに伝えることです。

今回のイベント開催は、本物の高品質な日本茶がより広まることで、日本茶・抹茶ファンが増えるきっかけにもなりそうです。日本人の私たちでも、聞かれた時にきちんと説明するのが難しいのが日本茶だったりします。このイベントを機に正しい知識を得られることは間違いなさそうです。

おいしいチョコレートとのペアリングを楽しみながら、これを機に日本のお茶について学びなおしてみてはいかがでしょうか。

インターンとして日本人学生が活躍し、日本のプロダクトを使用したイベントを開催することも、同じ日本人として誇らしく思います。

「indi chocolateの社員として5つ星がもらえるイベント運営をしたいと思っています。関係者・参加者全員と共通の思い出を作りたいです。」と語ってくれた横山さん。チョコレートと日本茶への彼女の思いの詰まったイベント運営にも期待大です。

 

【Event Information】
8月4日(土)2pm~3pm
会場:indi chocolate 1901 Western Ave., Seattle, 98101
参加費:25ドル(チケット事前購入制)
facebookイベントページ(チケットのご購入はこちらから!)