がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
新団体として
在米日本人の健康を支えて 1年
ブロディー愛子■「FLAT・ふらっと」代表。患者アドボケート。乳がんサバイバー。2013年に日本人の乳がん患者のためのサポート団体、Japanese SHAREを設立。ライフコーチ、アーキタイパルコンサルタントとしても活動。
Loading... 0%
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
ブロディー愛子■「FLAT・ふらっと」代表。患者アドボケート。乳がんサバイバー。2013年に日本人の乳がん患者のためのサポート団体、Japanese SHAREを設立。ライフコーチ、アーキタイパルコンサルタントとしても活動。
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。

がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。


1.乳房セルフチェック:月に1回程度、自分の乳房の状態を知るために、乳房を見て、触って、感じること。生理がある方は胸の張りが少ない生理後に、生理がない方は毎月タイミングを決めて行ってください。
2.乳房の変化を知る:気を付けなければいけない乳房の変化は、乳房周りや脇の下のしこりだけではありません。左右のサイズの差·形の変化、皮膚のくぼみやひきつれ、むくみに赤み、乳頭の変形·へこみ、乳房に見られる赤み·腫れ·ただれ·分泌物など、さまざまです。セルフチェックを習慣付けることで、こうした変化に自分で気付けるようになります。普段の自分の乳房と違いがないかを確認しましょう。
3.乳房の変化を自覚したら医療機関へ:乳房の変化に気付いたら、次の検診を待たず、ただちに医療機関で診てもらうこと。
4.40歳になったら乳がん検診: 39歳までは月に1回、セルフチェックを。40歳になったら、加えて定期検診を忘れずに受けるようにしましょう。
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
・子宮頸がん予防は子どもたちへのHPVワクチンと大人の子宮頸がん検診の2本柱。子宮頸部細胞診(Pap test/Papsmear)は3年ごとに、ヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus/HPV)検査は5年ごとに受ける。
・子宮体がんの検診は検査精度が高くないので通常は不要! ほとんどは不正出血から早期発見が可能で、閉経後の不正出血に要注意。

鈴木幸雄■医学博士。婦人科腫瘍専門医。これまで多くの子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん患者における手術、化学療法を担当。がん予防に関する健康行動理論の構築をテーマに博士号取得。現在はコロンビア大学メディカルセンター産婦人科博士研究員として臨床研究に従事。産婦人科専門医・指導医、女性ヘルスケア専門医、細胞診専門医、腹腔鏡技術認定医でもある。横浜市立大学産婦人科客員研究員。在米日本人の生活と医療を支えるNPO、FLAT・ふらっとの代表メンバー。
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
シニア・カフェ
www.flatjp.org/cafe-senior
参加にはウェブサイトの登録フォームまたはinfo@flatjp.orgへのメールにて連絡を。

山田悠史■米国老年医学専門医。マウントサイナイ医科大学老年医学・緩和医療科所属。ニューヨークで臨床医として活躍する傍ら、日本のメディア「NewsPicks」の公式コメンテーター。また、講談社ウェブマガジン「mi-mollet(ミモレ)」での連載や、音声コンテンツ「医者のいらないラジオ」配信なども行い、多岐にわたって活動。2023年1月に上梓された『健康の大疑問』(マガジンハウス新書)が絶賛発売中。在米日本人の生活と医療を支えるNPO、FLAT・ふらっとの代表メンバー。
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
片瀬ケイ■ジャーナリスト、翻訳者。東京の行政専門紙記者を経て1995年に渡米。カンザス大学よりジャーナリズム修士号取得。米国人の夫とテキサス州在住。「Yahoo!ニュース エキスパート」オーサーとして、「米国がんサバイバー通信」でがんや医療に関わる情報を発信中。共著書に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』(光文社新書)、『夫婦別姓―家族と多様性の各国事情』(ちくま新書)がある。「米国がんサバイバー通信」
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
ほまりきょうこ■在米、複数がんサバイバー。子育てと仕事をしながらの治療を経て、現在がん寛解中。2017年よりJapanese SHAREのサポートミーティングに参加し、ボランティア・ファシリテーターを務める。今年から「FLAT・ふらっと」の「その他のがん」部門を立ち上げ、活動中。
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
●乳がん患者のサポート
本コラムでもおなじみ、乳腺専門医 の田原梨絵医師が協力
●その他のがん患者のサポート NEW
乳がんと婦人科系がん以外のがんに罹患した方への支援もスタート
●シニアへのサポート NEW
老年科専門医の山田悠史医師による
●特別支援を必要とする子どもを持つ保護者のサポート NEW
全ての子どもたちに向け療育環境を整えるアドボケートの倉本美香氏による
ブロディー愛子■「FLAT・ふらっと」代表。患者アドボケート。乳がんサバイバー。2013年に日本人の乳がん患者のためのサポート団体、Japanese SHAREを設立。ライフコーチ、アーキタイパルコンサルタントとしても活動。
がん患者だけでなく、悩める人たちの心身の健康をサポート。現在のアメリカの医療環境で今、私たちができることを探ります。
このたび、Japanese SHAREはFLAT・ふらっととして新体制へ移行することになり、本コラムをリニューアルしました。今後は女性のがん患者を対象とした内容にとどまらず、幅広い分野を扱っていきます。今回は、老年医学専門の山田悠史医師と婦人科がん専門の鈴木幸雄医師による、がん治療についての談話をお届けします。
認知症患者が、がんなどの重い病気になった場合、どのように治療を進めますか?
山田:鈴木先生を始めとする、がん治療医にかかる前の段階が、私たち老年医学科の役割と言えます。認知症患者では、本人に治療を選択する意思決定能力があるかどうかで状況が大きく変わってきますので、まずはその判断をします。もし、意思決定能力に欠けているということであれば、本人だけでなく、家族など本人を理解する意思決定代行人と共に、治療の方向性を決めていかなければなりません。ですので、認知症でない患者さんよりもひと手間かける必要がありますが、治療を始めるに当たっては重要なプロセスです。
本人との意思疎通が全くできない状況では、何事も家族に意思決定を委ねることになりますが、実際にはそうでないケースがほとんど。本人、家族での共同作業により意思決定がなされます。その際に必ず注意したいのが、家族は「自分だったらこうしたい」という視点で語りがちだということです。「本人だったらどうだろうか?」と、想像しながら治療を決められるように意識することが大事だと、常に伝えるようにしています。
鈴木:私も基本的なスタンスは同じです。認知症患者のがん治療における大きなポイントは2つ。まずは山田先生のお話の通り、治療前の段階ですね。患者さんが治療に耐えられるかどうかに加え、本人の意思決定能力が十分でない場合には本人の意思をそのままダイレクトにくみ取って治療していくことが困難なため、代理決定のプロセスについて確認していきます。代理決定を行ううえでは、もし本人だったらどこまでの治療を求め、どういった目的で治療し、何を希望するのか、その話し合いを丁寧に進め、チームみんなで想像しながら治療方針を決めます。どうしても、家族の中で強い意見を持つ方に引っ張られがちなので、本人の代わりに決定していくということを、全員の共通認識として持つことが大切です。
そして2点目は、治療のゴール設定についてです。がん治療医としてはこちらも重視することになります。一般的には「がんの治癒」が目標かと思いますが、認知症患者や高齢者では、体力やADL(日常生活動作)が下がっている場合にゴール設定を変えることがあります。例えば、寝たきりにならないようにする、出血などのある場合には止血をする、という具合に、体調の向上と日常生活のクオリティーを最低限保てるような目標を立てます。
認知症患者ということで、特に気を付けたい点は?
山田:そもそも認知症を発症している時点で、そうでない人と比べて寿命が限られる可能性があります。例えば、それまで特に健康状態に問題がなくて40歳でがんが見つかった患者さんの場合、「この抗がん剤治療を」「この手術を」などとストレートに話をしますが、認知症の患者さんではそうはいきません。意思決定能力に問題ないかはもちろん、残された時間がどのくらいあって、その時間の中で何を優先したいのかということを明らかにしていきます。つまり、必ずしもがん治療が優先とは限らないのです。
準備段階にかなり時間がかかりますし、40歳の患者さんと比べるとプロセスがより複雑になることが多いかと思います。そこが、大きな違いだと感じます。
鈴木:そうですね、具体的な治療に関しても、がんを取り去るとか、再発させないとかではなく、制限のある中でゴール設定を考えていかなければなりません。がん治療医と家族は、どうしても病変を治すことばかりに集中してしまうので、たとえ本人の体力から考えて行き過ぎた治療でも、やめられなくなることがあります。
きちんとゴール設定をして、本人の望む方向、生活の質が保たれるようにすることが何より大切だと考えています。
山田悠史■米国老年医学専門医。マウントサイナイ医科大学老年医学・緩和医療科所属。ニューヨークで臨床医として活躍する傍ら、日本のメディア「NewsPicks」の公式コメンテーター。また、講談社ウェブマガジン「mi-mollet(ミモレ)」での連載や、音声コンテンツ「医者のいらないラジオ」配信なども行い、多岐にわたって活動。2023年1月に上梓された『健康の大疑問』(マガジンハウス新書)が絶賛発売中。在米日本人の生活と医療を支えるNPO、FLAT・ふらっとの代表メンバー。
鈴木幸雄■医学博士。婦人科腫瘍専門医。これまで多くの子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん患者における手術、化学療法を担当。がん予防に関する健康行動理論の構築をテーマに博士号取得。現在はコロンビア大学メディカルセンター産婦人科博士研究員として臨床研究に従事。産婦人科専門医・指導医、女性ヘルスケア専門医、細胞診専門医、腹腔鏡技術認定医でもある。横浜市立大学産婦人科客員研究員。在米日本人の生活と医療を支えるNPO、FLAT・ふらっとの代表メンバー。