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Author: 蓑田 透

(株)ライフメイツ/ライフメイツ社会保険労務士事務所代表。米国を始めとする海外在住者の年金申請、相談サービスを多数手掛ける。またファイナンシャルプランナー、米国税理士、宅建士として日本への永住帰国時および帰国後の生活のサポートや、海外在住者向けに日本の老親の終活に関する支援を行う。 (株)ライフメイツ ☎213-327-8650(北米) ☎03-6411-8984(日本) www.life-mates.jp

第19回 家族のために自分の遺族年金を確認しよう〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

現在はアメリカに住んでいるけれど、いつかは日本に戻りたい! そんなあなたに役立つ知識を、日本帰国支援のエキスパートが提供。

第19回 家族のために自分の遺族年金を確認しよう

自分が亡くなった時、遺族である妻や夫、子が遺族年金をもらえるかどうか、またもらえる場合にどれくらいの金額なのかご存じですか? 重い病気を患い余命宣告されている方を別として、なかなか自分の死後の状況は考えにくいものです。しかし、遺族年金は遺族にとって大変重要なもの。今回は、日本の年金受給者が亡くなった場合の遺族年金について紹介します。

遺族年金の仕組み

遺族年金とはどのようなものなのでしょうか? 種類ごとの内容や要件について説明します。

(1)遺族年金の種類

日本の公的年金は、就労者が勤務先企業を経由して加入する厚生年金と、それ以外の全ての人(自営業者、主婦、学生など)が加入する国民(基礎)年金の2種類です。それぞれに遺族厚生年金、遺族基礎年金がありますが、受給対象となる遺族の範囲は異なります。 

遺族厚生年金の受給対象者は配偶者で、受給額は亡くなった加入者が受給している(する予定)の老齢厚生年金額の4分の3。一方、遺族基礎年金は子(18歳未満)がいる配偶者、または子自身で、受給額は下の表の通り一律です。子のいる厚生年金加入者が死亡した場合、配偶者には遺族厚生年金、遺族基礎年金の両方が支給されます。

(2)遺族年金が支給される場合の年金加入要件

遺族年金が支給されるには、加入者の要件として下記のいずれかが必要です。

①年金加入中の現役世代の人(厚生年金加入中の日系企業駐在員や国民年金任意加入者など)
②現在は年金に加入していない人で過去の加入期間(保険料納付または免除の期間)が25年以上の人 

海外居住者の場合は、②について25年以上なくても、カラ期間または居住国(アメリカを含む、日本と社会保障協定を締結している国)の年金加入期間と通算(合計)して25年以上でも要件を満たします。

(3)遺族の受給要件

配偶者、子とも、①死亡した年金受給者(加入者)によって生計を維持されていた、②年収が850万円未満である、といった要件により受給が可能になります。

請求手続き

老齢年金同様、必要書類一式を日本全国にある年金事務所で提出するか、海外から郵送します。委任状があれば、日本にいる代理人(親族、知人、社会保険労務士など専門業者)が請求することもできます。インターネット経由でのオンライン手続きには対応していません。

提出する必要書類ですが、加入者の死亡や家族関係を証明するものが必要となります。日本には戸籍や住民票、所得などに関する証明書(公文書)の交付制度が整備されていて便利なのですが、海外ではそうした制度が整備されていないケースが多く、書類の準備もやや面倒です。

右上の表は日本居住者と海外居住者それぞれの基本となる提出書類の一覧です。海外居住者でカラ期間、居住国の年金加入期間と通算するケースでは、その他の書類も必要ですので、日本年金機構や当社へ個別にお問い合わせください。

 関連情報

日本の年金受給者が、遺族のための備えとして知っておきたいことをまとめました。

①死亡一時金
死亡者の加入期間が足りず、遺族基礎年金が受給できなくても、36カ月以上加入していた場合には遺族に一時金が支給されます。ただし、死亡後2年以内の請求手続きが必要です。

②遺族年金の権利がなくなるケース
配偶者が再婚した場合や、配偶者、子が親族以外の者の養子となった場合は権利がなくなります。

③配偶者が外国籍または行政手続きが苦手なケース
日本居住者と異なり、海外居住者の場合、配偶者(夫や妻)が外国籍で日本語を苦手とする場合もあるかと思います。そうすると手続きは困難となりますので、あらかじめ日本で手続きしてくれる代理人を見つけておくと良いでしょう。

※子のない30歳未満の妻の場合、受給は5年間のみ可。配偶者が夫の場合は55歳以上が対象に。また、配偶者がいない場合(死亡、離婚など)、遺族の対象は子(18歳未満)、父母(55歳以上)、孫(18歳未満)、祖父母(55歳以上)へと移る。


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「リタイアメントの終の棲家はアメリカ?それとも日本?」第8回 日本帰国後の手続き

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第18回 日本での身元保証人について〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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米国での現役生活を終え、老後に日本へ永住帰国を検討している人の中には、日本での身元保証人について少なからず疑問や不安を抱えていることがあるようです。今回はこの身元保証人について詳しく紹介しましょう。

身元保証人の役割

身元保証人とはその名の通り、ある人の身元を保証する人のことで、日本ではいくつかの場面で求められます。代表的なものとしては賃貸住宅を借りる(賃貸契約)、就職して雇用関係を結ぶ(雇用契約)、お金を借りる(金銭消費貸借契約※1)などの場面が挙げられます。そのほか、読者の皆さんに関連するものとして、米国籍取得者が日本へ永住帰国する場合も必要となります。対象となる場面によってその保証の範囲が決められますが、主な役割は緊急時の連絡先や債務保証です。

永住帰国の際に求められる身元保証人のケースと役割

リタイアした高齢者が日本へ帰国して生活する際、身元保証人が必要となるのは主に以下のケースが考えられます。

❶ 賃貸住宅への入居

身元保証人の主な役割は、家賃滞納時(場合によっては立替が発生)と死亡時(遺体や遺品の引き取り)の対応となります。賃貸住宅のオーナーは高齢者の入居をあまり歓迎していませんでしたが、少子高齢化により若い世代の利用者が減ってきた近年は、高齢者を受け入れる傾向にあるようです。ただし、身元保証人は引き続き求められます。身元保証人がいない場合に保証会社の利用を認めているところは多く、一般的にその物件と提携している業者が存在します。保証会社の利用を希望する場合、そのオーナーか仲介する不動産会社に問い合わせます。保証会社の利用料は月額家賃の1~1.5カ月分が相場のようです。

❷高齢者施設への入居

特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームなどに入居する際、身元保証人の主な役割は、入所(入院)・退所(退院)時の手続き(費用精算)、介護(ケア)プランの確認、死亡時の遺体・遺品引き取りとなります。引き受けてくれる人がいない場合、保証会社の利用を認めているところも多くあります。賃貸住宅同様、特定の保証会社と提携している場合がほとんどで、中には個々に希望する保証会社の利用を認める施設も見られます。

❸ 医療機関での入院

身元保証人の主な役割については、厚生労働省のガイドライン※2に規定されており、医療機関の多くは以下の内容を身元保証人に求めています。

① 緊急時の連絡先になること

② 入院計画書、治療方針を確認すること

③ 入院時に必要な物品を準備すること

④ 入院費等の支払いをすること

⑤ 退院時に引き受けること

⑥ (死亡時に)遺体・遺品を引き取ること・葬儀等を手配すること

身元保証人を引き受けてくれる人がいない場合は、民間の保証会社を利用することができます。保証会社によって保証対象、料金は異なります。

身元保証人を引き受けてくれる人がいない場合

通常は親、子、兄弟が身元保証人を引き受けるのが一般的です。ただ高齢者の場合、親や兄弟がすでに他界している、未婚者が増えつつある中で子どもがいない、またはいても海外在住のため引き受けられない、というケースが目立つようになりました。身元保証人がいない場合、一部を除き高齢者施設、医療機関を利用することはできませんが、そうした場合の選択肢のひとつとして民間の保証会社があります。

利用料は賃貸契約時、高齢者施設の入居契約時、医療機関利用時など、必要場面に応じて決めているところが多いようです。また高齢者向けの場合、死亡時の事務手続きまでカバーするプランも用意しています。

在留資格取得申請時の身元保証人(外国籍の場合)

米国籍取得者含め、外国人が在留資格を取得して日本に居住(住民登録)する際には身元保証人が必要となるので、併せて紹介します。在留資格の種類によって異なりますが、元日本人が通常、取得申請する「日本人の配偶者等」の在留資格では、日本国内に居住する親族や親しい知人が引き受けることが一般的です。

その役割は入管法で規定されていて、その外国人の日本滞在中の「滞在費用の支払い」、「帰国費用の支払い」、「法令の遵守」となっています。この記述だけを見ると、身元保証人が費用を負担しないといけないように思ってしまいますが、滞在費用、帰国費用は帰国者本人が通常負担しますので、基本的には「病気やけがをして収入がなくなるなど緊急時に身元保証人が援助してあげてください」というものです。しかも法的責任はないため、援助できなかったとしても法的に問題になることはありません。

今後、米国籍取得者が日本へ永住帰国する際に身元保証人を誰かに依頼する場合、その点をしっかりと説明することで、相手の疑問、不安解消に役立つでしょう。

※1:連帯保証人のケースが多い。連帯保証人は保証責任の内容が身元保証人とは異なる。

※2:厚生労働省「身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」(www.mhlw.go.jp/content/000516181.pdf

第17回 日本の年金加入期間が足りなくても「カラ期間」と外国年金通算でカバー〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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日本の公的年金(厚生年金、国民年金)の受給開始年齢は65歳です(一部例外あり)。すでに受給中の人もいれば、今後受給予定の人もいると思います。今回は将来的に日本の年金請求手続きを行う場合に海外在住者が知っておくと役立つ「カラ期間」と、外国年金通算について紹介します。

年金の受給資格要件と海外在住者への例外措置

日本の年金は老後の受給資格要件として10年(=120カ月)の加入期間(毎月の年金保険料納付期間※1)が必要です。もともとは25年(300カ月)でしたが、2017年から10年に短縮されました。海外在住者はその間、日本の年金に加入していなくても、「カラ期間」または「合算対象期間」と呼ばれる海外在住期間 ※2や、居住国の公的年金加入期間(米国ではSocial Security、以下SS)加入期間 ※3を通算(合計)することができます。

たとえば日本の年金に7年加入した後、米国へ移住するケースを考えてみましょう。日本の年金加入期間の7年だけでは10年の資格要件を満たしていません。ただし、その後米国で3年以上居住するか、または就労してSS税を納付すれば、日米の期間を合計して10年にできるため資格要件を得ることになります。

つまり、老後に日本の年金の請求手続きをする際、日本の年金加入期間が10年に達していない場合でも、このカラ期間または外国年金加入期間を証明する書類の提出により、年金が受け取れるわけです。※4

証明書類の準備

日本の年金請求手続きでカラ期間および米国居住者のSS加入期間を証明するには、以下の書類が必要です。

●カラ期間の証明

①戸籍の附票

本籍地住所の履歴を記載する公文書で、本籍地の市区町村役場で取得します。渡米時に転出届を提出するとその海外転出日(住定日)が記載されます。転出届を提出していない場合は記載がないので利用できません。

②出入国記録

日本の出入国日が記録されたもので、法務省出入国在留管理庁にて取得できます(窓口または郵送)。①の戸籍の附票に海外住定日が記載されていない場合に提出します。

③日本のパスポート(コピー可)

パスポートに日本出国・帰国の日付がスタンプ(証印)される※5ので、そのコピーを提出します。渡米時から60歳までの期間を含む過去全てのパスポートが必要です。①、②を取得したものの海外居住期間が証明できなかった場合に提出します。

●米国年金加入期間の証明

④SSカードまたはステートメントのコピー

氏名とSS番号がわかるものだけあれば、日本年金機構が米国社会保障局(Social Security Administration、以下SSA)へ米国年金加入期間を照会します。

審査手順

日本年金機構がこれら通算期間を審査する場合、前述の書類を①~④の順に確認します。そのため、まず①を取得し、ここに海外住定日が記載されていない場合は②を入手して提出することになります。大体のケースではこの時点で日本出国時期(=海外渡航日)が判明していますが、当時のパスポート番号がわからないなどの理由で記録が見つからなかった場合、③のパスポートにより審査が行われます。

パスポートは日本出国時から60歳までの間で1冊でも紛失していると利用できません。パスポートがそろわない場合は、米国年金の通算を利用するため、④を提出します。また、②の入手が困難な場合は、④による米国年金加入期間を証明する方法での請求も可能です。

海外在住者が日本出国時に海外転出届を市区町村役場へ提出しないと、①に海外住定日が記載されず、たとえ海外に居住していても「日本に居住」と判断されます。その間は、日本で年金保険料を支払っていない(保険料未納)と見なされるので、カラ期間の扱いにはなりません。日本年金機構では数年前まで、そうした場合でも②や③があればカラ期間と見なしていましたが、最近は認めなくなりましたので注意が必要です。カラ期間が認められずに年金加入期間が足りない場合は、④の方法で請求します。

海外在住者が留意すべき点

前述の通り、年金請求時にカラ期間を証明するためには戸籍の附票に海外住定日が記載されている必要がありますが、手続きがあまり認知されておらず、届出をしていない人もいます。こうした人は今からでも構いませんので、転出届を提出すると良いでしょう。ただし、カラ期間が認められるのは、60歳未満の人のみです。

また、米国公的年金の加入証明を提出する場合、日本年金機構からSSAへ記録の照会を行いますが、これによって日本の年金受給がSSAの知るところとなります。WEP(外国年金受給による米国年金の減額制度)の対象者であることが判明してしまうことをお忘れなく。※6

以上、かなり専門的で細かな内容となりましたが、よくわからない場合は弊社まで個別にメールなどでお問い合わせください。

※1:保険料免除期間を含む。

※2:60歳未満の日本国籍のみ。外国籍を取得すると対象外となる。

※3:米国など日本と社会保障協定を締結している国に限る。

※4:老齢厚生年金受給者が死亡した場合に支給される遺族厚生年金の場合は加入期間が25年(300カ月)必要。

※5:空港の自動化ゲートを利用して入国した場合、各審査場で職員に希望する旨を申し出ない限り、スタンプは省略される。

※6:対象者の一部は米国年金の規定により米国年金が減額に。


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海外在住者が知っておきたい日本の年金 ~手続き方法、遺族年金編~

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第16回 日本の親の介護と終活にまつわる相談先〜今から考える日本への永住帰国

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現在はアメリカに住んでいるけれど、いつかは日本に戻りたい! そんなあなたに役立つ知識を、日本帰国支援のエキスパートが提供。

日本への永住帰国を考えている人だけでなく、日本に高齢の親がいて将来的に介護や相続手続きが必要となりそうな人から相談や質問を受けることがあります。こうした日本側の手続きを「どの窓口で」行うか、また自分では対応できない場合は「どの専門家」に相談や依頼をすれば良いか、ということをはっきりと理解している人は多くないようです。

たとえば、税金については税務署が対応窓口であり、税理士、会計士が専門家であることは皆さんもご存じかもしれません。ですが、その他の手続きについてはどうでしょう? よくわからなかったとしても、海外生活が長ければ無理もありません。

対応窓口と専門家

日本での各手続きの対応窓口と、代行を依頼する場合の専門家について説明します。次の表は日本への永住帰国、日本に住む親の介護・終活に関する手続きについてまとめたものです。

主な手続き 
対応窓口
(相談を含む) 
専門家 
帰国時 
在留資格申請(米市民のみ) 
出入国在留管理庁 
特定行政書士 
住民票(転入届) 
居住地市区町村役場 
 
健康保険・介護保険加入 
居住地市区町村役場 
社会保険労務士ほか 
戸籍・除籍公文書取得 
本籍地市区町村役場 
行政書士ほか 
米国再入国許可・グリーンカード返納 
米国移民局、
米国大使館 
(本人のみ) 
米国籍離脱 
米国大使館 
(本人のみ) 
日本帰化申請 
法務省 
行政書士 
日本の年金の請求・変更届 
年金事務所、
共済組合 
社会保険労務士 
米国の年金の変更届 
SSA※、駐日米大使館 
(本人のみ) 
日米確定申告 
(日本)税務署、(米)IRS 
税理士、会計士 
親の介護・終活 
介護サービス申請 
居住地役所、地域包括支援センター 
 
認知症(成年後見制度申立) 
家庭裁判所、居住地役場ほか 
 
遺言書作成(公正証書遺言) 
公証役場 
弁護士、司法書士 
年金(死亡届、遺族年金) 
年金事務所、共済組合 
社会保険労務士 
死後事務(届出、火葬許可) 
居住地市区町村役場 
 
相続(不動産名義変更) 
法務局 
司法書士 
相続(相続税申告) 
税務署 
税理士、会計士 

※Social Security Administration(米国社会保障局)

表の「専門家」の列は、報酬を得て手続きを代行できる資格保有者を指します。「本人のみ」とある手続きは他者による代行が認められていないものです。空欄部分は特定の専門家が決められているわけではないので、誰でも相談や手続きを代行できます。ただし、他者に依頼する場合はいずれの手続きも専門的な内容ですので、一定の知識や関連する資格を保有する人を探しましょう。また手続きによっては専門家の範囲が厳密に定められていないものもあり、表に記載されていない専門家が対応するケースも見受けられます。

専門家の探し方

専門家に相談や代行の依頼をする場合、人づてで探すのが一般的です。不当に料金が高かったり、対応が不親切だったりする専門家もいるかもしれない中で、人からの紹介だとそうしたリスクは軽減されます。

紹介者がいないときは、メディア(新聞、雑誌、ウェブサイトなどの記事やコラム、広告)からのほか、各専門家の統括団体のウェブサイトから探す方法があります。統括団体とは、たとえば行政書士なら「東京都行政書士会」、社会保険労務士なら「東京都社会保険労務士会」というような資格保有者の所属団体のことで、多くの資格において各都道府県に設置されています(上部団体として全国会もあります)。そうした統括団体のウェブサイトへアクセスすると「お近くの○○士を探す」というようなメニューがあって、登録されている資格保有者のプロフィールや連絡先を確認できます。なお、依頼の際は必ず費用を確認し、できれば複数の人から相見積もりを取り寄せたいものです。

自分で手続きも可能

専門家に頼まずとも、ほとんどの手続きは自分で行えます。必ず資格を持つ人に依頼しなければならないという決まりはありません。ただ、専門的でわかりづらいもの、自分では提出書類がそろえられないもの、手間がかかり過ぎるものもあるため、代行手続きができる専門家がいるわけです。

良い機会だから勉強を兼ねて自分で手続きしたい、専門家に支払う費用を抑えたい、と考えるならぜひチャレンジしてみましょう。具体的な手続き方法については、対応窓口のある機関へ行けば丁寧にアドバイスを受けられます(多くの機関では要予約)。


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「リタイアメントの終の棲家はアメリカ? それとも日本?」

第7回 日本帰国時の不動産(日本での住居選択、米国不動産売却時の 日米税務など)

日程:8月20日(土)3pm〜4:30pm

問い合わせ:info@life-mates.jp 申し込み・詳細:www.life-mates.jp/TS2022plan

日本での老後の住み替え計画〜今から考える日本への永住帰国

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現在はアメリカに住んでいるけれど、いつかは日本に戻りたい! そんなあなたに役立つ知識を、日本帰国支援のエキスパートが提供。

日本では高齢化が進み、人生100年時代とも言われます。平均寿命が延びるにつれ、高齢者施設や介護サービスは多様化し、老後の住み替え計画についてもいろいろな選択肢が考えられます。今回は日本で将来受ける介護サービスを念頭に置きながら、どのような住み替えパターンがあるのかを紹介します。日本に帰国せず、米国にとどまる方にも参考になると思います。

介護の必要性

老後とひと口に言っても、以下の3通りに分かれます。

❶ 健康に問題がなく自分自身で日常生活が送れる(自立期)

❷ 日常生活に一定の手助けが必要(要支援期)

❸ 人の手を借りないと日常生活に支障が出る(要介護期)

②の要支援期は、介護が必要なほどではなくても、たとえば足が悪くて階段を上るのに苦労する、用事や買い物の外出に付き添いを要する、といった状態を言います。具体的にはバリアフリーや共用食堂といった施設面、デイサービス、見守りサービスなどの支援が考えられます。その時期がいつになるかは、公的介護保険の利用状況が目安になります。

厚生労働省が発表した「令和2年度 介護給付費等実態統計の概況」で介護保険における年齢階層別の受給者数の割合を見ると、男性の場合85~89歳で約3割、90~94歳で約半数が、女性の場合85~89歳で約4割、90~94歳で約6割が介護保険の給付を受けています。よって、個人差はありますが、現時点では80歳代を要支援期と見て良いでしょう。

高齢者施設の種類

主な高齢者施設は次の通りです。それぞれ特徴がありますが、ここでは介護サービス、費用面だけを紹介します。

⃝特別養護老人ホーム 要介護期向け

在宅での生活が困難になった要介護の高齢者が入居できる公的な介護保険施設。「特養」とも呼ばれます。要介護3以上の介護認定を受けた高齢者が対象。民間運営の有料老人ホームなどと比べると費用が安いのが特徴です。入居希望者が多いので、施設によってはすぐに入居できない場合も。

⃝軽費老人ホーム(ケアハウス) 要支援期向け

特養のような公的施設ではなく、民間企業の運営でもない社会福祉法人などが運営する施設です。そのため、入居一時金が発生し、特養より費用はかさみますが、有料老人ホームほどかかりません。要支援期の高齢者に適しています。

⃝有料老人ホーム(住宅型) 自立期向け
⃝有料老人ホーム(介護型) 要支援期・要介護期向け

民間企業が運営する高齢者施設で、自立期に適した「住宅型」と要支援期、要介護期に適した「介護型」があります。入居一時金(数十万~数千万円)などがかかります。シニア向け分譲マンションのように所有権を購入するのではなく、終身利用権を取得する契約形態です。利用権の売却、相続はできません。

⃝サービス付き高齢者向け住宅 自立期・要支援期向け

主に自立期(介護認定なし)から軽度の要介護状態までの高齢者を受け入れる賃貸住宅で、「サ高住」とも言います。生活相談員が常駐し、入居者の安否確認やさまざまな生活支援を提供しています。民間企業のほか、公営住宅やUR都市機構が運営する「シルバーハウジング」があります。有料老人ホームに比べ費用がかからないので利用者が増えています。

⃝シニア向け分譲マンション 自立期・要支援期向け

温泉施設、運動施設、コンシェルジュなど高齢者に適した共用サービスが整う分譲マンションです。タイプとしてはサ高住に近いですが、介護サービスのある場合、その分費用はかかります。所有権を購入するので、介護施設入居の際に売却もできます。

老後の居住パターンは?

一般的に老後と言われる60歳代前半からの約30年間の居住パターンを考えてみます(A~F)。自立期までは自宅で暮らす場合が多いと思いますが、加齢による体の衰えと共に住み替えが必要になるでしょう。なお、ここでは費用を抑えるため施設に入居せず、自宅で介護業者を利用するケース(A~C)も含めました。ただし介護業者を毎日24時間利用することは現実的に難しく、家族の協力が必要になります。AからFの順に費用が増していきます。

日本から突然の訃報、どうすればいい?親の死後の事務手続き

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る日突然、日本にいる家族や親族から「親が倒れた」、「亡くなった」と連絡があったら……? そうしたときに備え、海外在住の方は何をすべきでしょうか。日本に兄弟姉妹や近しい親族がいれば、葬儀などの緊急の手続きはお願いできますが、もしいなければ何らかの方法で手続きが進むよう、事前に準備しておく必要があります。兄弟姉妹がいた場合でも、相続などの手続きについては任せきりというわけにはいきません。

親が亡くなったあとの主な手続き

一般的に必要な手続きについては以下の通りです。期限、手続きを行う窓口と共に一覧表にしてあります。

上記のほかにも、人によって医療機関や高齢者施設の料金精算、ペットの引き取り、遺品整理などの手続きが必要となります。記載した期限は原則的なもので、過ぎても特に問題はありません。ただし、税金など債務に関わるものは金利や延滞金が発生しますのでご注意ください。⑨、⑩については、資産総額により手続きが不要のケースも。詳しくは専門家へお問い合わせください。

なお、相続人自身のほか、代理人、専門(家)業者でも各手続きが可能です。専門業者については、弁護士、司法書士、税理士、行政書士、社会保険労務士など、手続きによって資格者が異なります。

海外在住者が留意しておくべきこと

1 コロナ下での来日手続き

 来日が必要かどうかは個々の状況によります。日本に兄弟姉妹などがいれば必要ないかもしれません。来日に際し、米国籍を取得した人の場合、コロナ下では日本領事館へ事情を説明して、ビザ発給の申請を行います(2022年6月時点)。ただし、日本国籍をまだ放棄していない人は、放棄後でないと発給されない場合があります。この手続きには現在、2カ月前後かかるようです。

2 相続手続き

 相続手続きでは、遺産分割協議書の作成や金融機関(銀行、証券会社など)の口座解約が必要となります。いずれも金銭に関わるものなので、相続人の身分証明、本人確認作業が発生します。日本では戸籍謄本での身分証明、実印の印鑑証明による本人確認が可能ですが、日本に住民票のない海外在住者はそれができません。そのため、サイン証明書や宣誓供述書などの書類提出が求められます。日本にも相続人(兄弟姉妹など)がいると、共同署名(同一文書への署名)など書類の郵送または来日しての署名手続きが必要です。こうした手続きにかかる手間や時間をセーブするためにも、あらかじめ書類の入手方法を確認しておくと良いでしょう。

3 相(争)続への不安

 相続時、遺産分割に関わる親族間の揉め事は少なからず発生しているのが現状で、当社にも時々相談があります。

 「こちら(海外)の目の届かないことを良いことに、親の面倒を見ている兄弟姉妹が親のお金を使い込んでいるようだ」という人がいる一方で、「長年海外居住で親の面倒を見てもらっている手前、兄弟姉妹に負い目を感じていて主張がしづらい」という状況に悩んでいる人もいます。

 結論から言えば、主張すべきは主張したほうが良いのです。相続人全員で協議する機会を設けましょう。自らも日本の相続に関する知識を習得し、必要に応じて相談可能な専門家を日本側に見つけておくと安心です。相続の専門家と聞くと、弁護士や司法書士をイメージするかもしれませんが、実際に争議が発生するなどの深刻な状況でなければ、費用の面からも手軽な法テラス(www.houterasu.or.jp)を始めとする電話相談や、相続に強いFP(ファイナンシャルプランナー)からも適切なアドバイスをもらえます。

 時間的制約のある手続きは特に、親が亡くなってからあわてて対応しても遅いということになりかねません。スムーズに事が進むよう、日頃から準備しておくと良いでしょう。さらに詳しく知りたい方は上記の無料オンライン・セミナーへご参加ください。


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「日本から突然の訃報、どうすればいい?親の死後の事務手続き〜今から準備しておくこと〜」

日程:7月3日(日)4pm〜5:30pm
問い合わせ:info@life-mates.jp
申し込み・詳細:www.life-mates.jp/0703S

日本の印鑑制度〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

現在はアメリカに住んでいるけれど、いつかは日本に戻りたい! そんなあなたに役立つ知識を、日本帰国支援のエキスパートが提供。

読者の皆さんの多くは、日本がハンコ社会であることをご存じだと思います。実は2年ほど前から日本で脱ハンコ化が進んでいます。これは現在の河野太郎自民党広報本部長(当時は行政改革担当相)が、改革推進策として「脱ハンコ」の方針を打ち出したことによります。

かねてより日本文化の特徴のひとつであった印鑑制度は、その必要性について取り沙汰されていても、結局は大きな進展もなくそのままとなっていました。しかし、実行力のある河野氏が明言したことで脱ハンコへの動きが加速しました。

印鑑制度は、本帰国する人にもそうでない人にも、日本にある自分や親の資産管理、相続など将来発生するであろう場面で大きく関わってきます。ぜひ今回の記事を参考にしてください。

印鑑の種類

個人の場合、印鑑は以下の3つに分類できます。※1

1 実印

市区町村役場に登録した公的に認められる印鑑のことを言います。住民票のある市区町村役場に印鑑を登録することを印鑑登録と呼び、1人1個のみ可。この登録された印鑑が「実印」となります。登録により「印鑑証明書」を発行でき、この証明書があることで「間違いなく本人が実印を押印した書類」だと認められます。実際に使用されるケースとしては、金銭的な取り引きのある契約書などが挙げられ、下記はその具体例です。

•不動産の購入・売却・賃貸契約締結

•各種ローン契約締結

•自動車の購入・売却・譲渡

•遺産相続

•生命保険や損害保険などへの加入、保険金の受け取り

こうした場面では、実印と印鑑証明書によって本人確認を行うことになります。

2 銀行印

実印が市区町村役場で登録するのに対し、金融機関に届け出るのが「銀行印」です。銀行に預けたお金を下ろす人が預金者本人かどうかを銀行側が確認するためのもので、利用する金融機関にあらかじめ印鑑を届け出ておきます。口座(通帳)ごとに届出印を変えることもでき、1人複数個可となっています。なお、銀行のキャッシュカードによる一定額までの現金引き出し、オンラインバンキングでの取り引きは、届出印がなくても行えます。

3 認印

実印や銀行印が必要なとき以外に使用するのが、「認印」です。主に役所での手続きに利用されます。下記は一般的なケースです。

•出生届 •婚姻届・離婚届

•公的な届出書(転入届や転出届など) •住民票の申請

•国民健康保険、介護保険の手続き •戸籍謄抄本の請求

•各種社会保障関連の手続き •国民年金の手続き

•会社提出書類(扶養控除等申告書・雇用契約書・入社誓約書 など)

認印は1人複数個可。また、認印には「シャチハタ印」と呼ばれるものがありますが、これはインク補充タイプの印鑑で、シャチハタというのは実際の製造会社名から取ったものです。シャチハタ印は、社内の回覧印や郵便、宅配便などの受領印としての利用が一般的です。

脱ハンコ化が実現

日本の社会活動において、実印、銀行印はお金に関わる手続きや契約時の本人確認に欠かせないもので、引き続き使用されています。一方、認印は多くの場面で不要となりました。役所での手続きでもハンコが省略されるようになり、最初は半信半疑だった筆者も正直驚いています。

ただ、全てのケースに当てはまるわけではなく、一部の手続きや、本人ではなく代理人が手続きをする場合の委任状には認印が必要です。また、提出書類については(手書きによる)記名が求められることがあります。

海外在住者は?

前述の通り、実印は市区町村役場に登録するものですから、日本国内に住民票のない海外在住者は当然、印鑑登録、証明書の発行はできません。ただし、日本居住時に印鑑登録し、現在も住民票を日本に残していれば利用は可能です。

日本に住民票のない海外在住者が実印を必要とする取り引き(たとえば日本国内でのマンション購入など)を行う場合、サイン証明書(署名証明書=Signature Certificate)を利用します。サイン証明書は現地の日本領事館で発行してもらえますが、取り引きによっては公証人(Notary Public)発行のものでも対応可能となるケースがあります。

海外移住後も日本の銀行口座を保有している人は少なくないでしょう。日本の銀行では、通帳と銀行印が重要です。海外移住後は使用する機会がなくなるため、うっかり保管場所を忘れがちですが、加齢による認知症発症や不慮の事故で亡くなったケースでは、通帳、銀行印がないと家族が管理する際に手続きが面倒になるので、きちんと把握しておきましょう。※2

※1:法人の場合、会社印、代表社印、銀行印などがあります。

※2:通帳、銀行印を紛失した場合の対応については各金融機関へ個別に問い合せてください。

 


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老後の認知症に備える〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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人生100年時代を迎え、平均寿命の延びと共に老後の期間も長くなりつつあります。そこで考えておかなければならないのが、老後に生じる病気や介護についてです。中でも認知症は初期段階での自覚症状がないこと、また偏見などもあって周りに相談しづらいことがあり、必要な対策を取らないまま症状が進行してしまう危険性があります。今回は日本での認知症への備えとなるような情報を紹介します。自分の将来に向けてというだけでなく、日本にいる親の介護の観点からもぜひ参考にしてください。

日本の公的介護保険制度

日本には医療(健康)保険とは別に介護保険があります。介護保険制度は加齢による寝たきり、認知症の高齢者が急増する中、社会全体で高齢者介護を支える仕組みとして平成12年(2000年)に施行されました。介護サービスを受けた際の費用の7〜9割を国が負担します。医療保険と同様に日本国内居住者であれば誰でも加入することができる大変ありがたい制度です。

もちろん毎月の介護保険料の支払いも義務となります。加入対象者は65歳以上の人(第1号被保険者)、および40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第2号被保険者)です。保険加入者であれば誰でも利用できるというものではなく、事前に介護が必要な状態かどうか、医師の診断書を元に認定を受けなければなりません。認定基準は要支援1、2、要介護1〜5の7段階あり、どの基準で認定されるかにより、介護サービスにかかる費用や、利用できる高齢者施設が変わります。

認知症に関する相談場所

日本で認知症に関して相談できる主な窓口は以下の通りです。

1 地域包括支援センター

地域ごとに高齢者を支える総合相談窓口。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員などが、高齢者が住み慣れた地域で生活できるように介護や介護予防、保健福祉のサービス、日常生活支援などの相談に応じます。各市区町村が設置するもので、自治体直営の形態のほか、社会福祉法人や民間企業などが委託されて運営しているケースもあります。

2 日常生活自立支援事業

認知症の高齢者を含めた、判断能力の不十分な方が自立した生活を送れるように支援する制度。利用者との契約に基づき、福祉サービスの利用、日常生活上の手続きや金銭管理などについて援助が受けられます。各都道府県の指定都市社会福祉協議会が実施主体となっています。定期的な訪問による生活変化の察知なども行われます。

3 認知症初期集中支援チーム

医療・介護の複数の専門職で構成されたチームが、家族の訴えなどにより、認知症が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問。半年間ほど初期の支援を包括的・集中的に行い、自立生活をサポートします。対象は40歳以上の在宅生活者で認知症が疑われる方、または認知症の方で、利用条件に該当する方。早期の診断・治療開始に向けた地域による対応が期待できます。

認知症に対応する入居施設

日本には各種の高齢者施設がありますが、認知症に対応する施設として以下が挙げられます。

1 特別養護老人ホーム

要介護3以上と認定された60歳もしくは65歳以上の高齢者が入居可能な施設で、「特養」とも呼ばれます。公的施設なので入居金などの初期費用は発生しません。月額家賃も6〜15万と、他の有料老人ホームに比べ安価なことから入居希望者が多く、場所によっては空きが出るまで待機となる施設もあります。

2 グループホーム

認知症の高齢者を専門とした介護施設。5〜9人の利用者がスタッフの介助を受けながら共同生活を行います。65歳以上で、要支援2または要介護1以上の認定があり、医師から認知症と診断された人が対象。公的施設ではありますが、食事サービスなどは保険適用外となる場合も。入居金ほか、月額家賃10〜20万円程度(施設によって異なる)がかかります。

3 老人ホーム

高齢者向けの住まいで、主に介護型(介護サービス付き)、住宅型(生活支援や訪問介護のサービス付き)、健康型(介護が必要になったら退去)に分けられます。介護型では認知症の高齢者が入居可能な場合も。公的施設ではないので入居金、月額家賃はやや高めです。


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帰国後も日本で働く〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

現在はアメリカに住んでいるけれど、いつかは日本に戻りたい! そんなあなたに役立つ知識を、日本帰国支援のエキスパートが提供。

永住帰国者にはすでに米国でリタイアした人もいれば、まだ現役で働ける人もいます。帰国後も働きたい人は多いと思いますが、今回は帰国後の就労について紹介します。 

米国の仕事を日本で継続するケース

ITインフラの普及と、ここ2年のパンデミックに対応するテレワークや在宅勤務の定着により、米国の仕事を継続しながらも日本に移住してオンラインで仕事をこなすことが可能になってきました。特にITエンジニア、コンサルタント、デザイナーなどの職種はそうした傾向にあるようです。

運営面でも、個人で事業をしている人はクライアントとの調整が済めば比較的容易に移行できますし、企業に属す会社員も事前に会社と合意を取り付ける事例が出てきているようです。実際、当社で帰国のお手伝いをした会社員の方も何名かいます。

こうしたケースでは、時間的な余裕があれば日本でも仕事を見つけて、両国で仕事を持つことも可能になります。仕事の掛け持ちになるので、日本では正社員としての就労は難しいかもしれませんが、パートタイムの契約社員や、個人事業主として仕事を請け負うことは十分考えられます。

リタイアした人の就労

人生100年時代と言われ、老後の期間が長くなる中で懸念されるのが「長生きリスク」による貧困です。長生きすることによって生活費や健康維持のための医療費がかさみ、老後の貧困が広まるのではないかと言われています。その対策として、リタイアして一線を退いた後も引き続き働く人が増え、日本では働くことを希望する人が60〜64歳で73.3%、65〜69歳で51%※1と多く、欧米諸国と比較しても高い割合です。老後も働くことは、社会とのつながりを保ち、頭や体を動かすことから健康面にもプラスとなります。

ただ、日本経済は決して好調とは言えず、リタイア後の再就職は容易ではありません。米国で培った特別なノウハウやスキルがあれば日本で就労しやすいかもしれませんが、そうでない場合は仕事を見つけるのに苦労することも。日本にはシルバー人材センターという高齢者向けの職業あっせん制度があるものの、職種としては清掃や倉庫管理など単純な仕事で賃金も決して高くないのが実情です。あくまでも時間のある時に働いて、健康を維持しながら少し収入を得るというものです。

国籍と就労

元日本人であっても、米国籍を取得してから日本へ永住帰国または3カ月以上居住する場合、在留資格が必要となります。日本の在留資格は約30種類あり、通常は元日本人の場合、「日本人の配偶者等」という種類を申請・取得します。よく「在留資格で日本滞在中に仕事はできますか」という質問を受けます。日本人が米国で就労する場合に取得するビザをイメージしてのものと思いますが、「日本人の配偶者等」という在留資格では就労に制限はなく、どのような仕事に就くことも可能です。

収入に対する税務申告

帰国後に働いて収入があれば、日本での税務申告が必要となります。米国籍の人、帰国後も永住権(グリーンカード)を放棄していない人は、日本での就労所得を日米両国で申告しなければなりません。また、日米両方で仕事をしてそれぞれに所得がある人は、両方の所得を日本で申告する義務があります。ただし米国籍の場合のみ、帰国後5年間、米国での所得を米国の金融機関で受け取った分は日本の所得には含まれません。税務申告に関しては細かいルールが決められているので、専門家(税理士など)に確認してください。

なお、日本で企業に正社員として就職すると、毎月の給与から一定額の所得税が源泉徴収されます。これは会社が給与から税金を差し引いて予定納税する仕組みで、源泉徴収により面倒な税務申告手続きなく期限までに税金を納めることができます。12月には毎月の源泉徴収額と実際の納税額の差額を精算する「年末調整」を行いますが、これが米国のタックス・リターンに相当します。日本では勤め先の会社が全ての手続きを行うため、個人で申告する必要はありません。※2

リタイアした人もまだまだ働く意欲があれば、永住帰国後、積極的に起業、就労にチャレンジしてみてください。

※1:「令和2年度 第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」より。

※2:ただし日本国内で2カ所から給与をもらっている、年収が2,000万円以上ある場合などは、確定申告が必要。


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「日本への永住帰国〜帰国時の手続き」

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帰国後の確定申告〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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日本へ永住帰国する際に気になることのひとつに、税金にまつわる手続きが挙げられるのではないでしょうか。居住していた米国での申告義務は継続するのか、新たに居住する日本では米国の所得について申告する必要はあるのか、そういった日米の税務における疑問について解説します。

確定申告の対象となる期間と所得

確定申告とは、前年の1月から12月までの1年間に生じた所得に対する税金(所得税)などを計算し、IRS(米税務省)や国税庁(日本の国税局・税務署)に申告することです。日米いずれにおいても所得があれば原則として確定申告は必要です※1。どちらの国の税法も居住地(対象者)や所得の範囲を細かく規定していることから、その年の帰国日までの期間は米国だけ、それ以降の期間は日本だけで確定申告というように単純に分けることはできません。

確定申告の対象者は居住地による判断

ここから、ややわかりづらい話になるのですが、日米とも申告の対象者は「居住者」となっています。ただし、この解釈が日米で異なります。

米国の税法では米国内居住者のほか、米国外に居住する米国籍の方やグリーンカードを保有する永住者が対象とされます。これらの人々は日本帰国後も日米両国を含む世界中の所得についてIRSへの申告が必要です。その点では個人を基本に考える「属人的な解釈」と言えます。

一方、日本の税法では日本で生活している人が対象となります。よく「住民登録していれば(住民票があれば)対象となりますか?」という質問を受けますが、税法上は住民票の有無ではなく「生活の拠点があるかどうか」によって判断されます。その点では生活地を基本に考える「属地的な解釈」と言えます。

上記のことから、米国籍の方や永住者は日本帰国後も日米双方での申告が必要となります。米国籍を放棄して日本へ帰化した場合や、永住資格を放棄して米国居住者でなくなった場合は、その時点から米国外で発生した所得について米国で申告する必要はありません。なお、日米両国で納税した方は、日米租税条約に基づく外国税額控除制度の下、申告内容によって重複した税金の全部または一部が免除される場合があります。

確定申告の対象となる所得は発生地に依拠

次に申告すべき所得ですが、その発生や受け取りの場所によって対象は変わります。

米国側の税務では前述の通り、米国籍の方や永住者は「米国居住者」として、日本に居住していても米国内外で発生した所得について申告が必要です。帰国後、米国籍や永住資格を放棄した場合は米国外での所得は申告しなくて済みますが、米国内で発生した所得(米国内源泉所得)については引き続き米国での申告が求められます※2

日本側の税務ですが、前述の通り、日本では属地的に解釈しますので、帰国後は米国籍の方、永住者問わず「日本居住者」になります。申告は日米両国内で発生した所得が対象です。米国籍(外国人)の場合、帰国後5年以内は、日本居住者であっても非永住者という区分に該当し※3、米国内源泉所得として米国金融機関にて受け取った所得については申告対象から外れます。

帰国後、日米で確定申告は必要?

以上の説明をまとめたものが上の図になります。帰国後、日米どちらで確定申告すべきかについては次の通りです。

•米国籍:帰国後も日米で申告は必要。ただし、帰国後5年以 内に限り、米国内源泉所得は日本で申告の必要なし

•永住者:帰国後も日米で申告は必要。永住資格を放棄した 場合は日本の確定申告のみとなるが、米国内源泉所 得は米国での申告が必要

申告手続き期間と窓口

日米とも1年分を翌年に確定申告します。米国であれば年明け後4月15日まで、日本であれば翌年2月15日から3月15日までが申告手続き期間となります。事情があって間に合わなければ遅らせることもできます(延滞税の加算あり)。日米で電子申請や郵送での申告が可能ですが、日本は全国にある国税局窓口(いわゆる税務署)に持参・提出する人が大半です。2021年は新型コロナの影響で日米共に期限が延長されました。アメリカは今年、4月18日(月)が期限となっています。

税金制度は年々改正され、所得税以外の税金(出国税、相続税など)もあり、複雑で理解しづらいものです。実際の手続きについて詳しく知りたい方は、会計士、税理士など日米双方の専門家にご相談ください。

※1:所得が一定額以下の場合、確定申告が免除される場合があります。

※2:こうしたケースに該当する株式譲渡益や各金融商品の配当金等は金融機関からの受け取り時に源泉徴収されます。

※3:正確には「日本の国籍を有しておらず、かつ過去10年以内において国内に住所を有していた期間の合計が5年以下の個人」となります。

※4:米国籍で帰国後、日本へ帰化した場合もこのケースに該当。


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日米医療介護事情、アメリカから日本への遠距離介護問題、日米高齢者施設事情を解説。

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日本の公的介護保険制度〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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介護保険は前回紹介した医療保険と異なる制度です。医療保険は病気やけがをしてその治療を受ける際に給付されるサービスですが、介護保険では高齢者が介護を必要とする状態になった場合に、各種の介護サービスを受けることができます。

介護保険制度の概要と加入該当者

日本の介護保険制度は高齢化が進み、加齢による寝たきり、認知症など、ひとりで生活することが困難な人が急増する中、社会全体でこうした高齢者の介護を支える仕組みとして平成12年(2000年)に施行されました。国が介護費用の大部分を負担する公的サービスであり、2022年1月現在、ワシントン州で導入を延期、審議中ですが、まだ米国にはない制度です。医療保険と同様に日本国内居住者(住民登録者)であれば誰でも加入できます。

医療保険のように75歳以上は別の制度(後期高齢者医療制度)になるといった仕組みはありませんが、介護保険では2タイプの加入者(被保険者)に分けられます。

■ 第1号被保険者:65歳以上の人

■ 第2号被保険者:40歳以上65歳未満の医療保険加入者

 第1号、第2号被保険者によって保険料や給付サービスの内容が異なります。

介護認定と介護レベル

介護保険では国が介護費用の大部分を負担するため、誰でも手軽に受けられるというわけではありません。加齢や傷病によって体の自由が利かなくなり、介護を受ける必要がある状態になければサービスを受けることができません。

たとえば、医療保険のように、体調が悪い日に自分で病院へ行って診察を受け、すぐに給付を受ける(医療費を補助してもらう)ということはかないません。実際に介護が必要かどうか、どの程度の介護サービスを必要とするかを事前に審査することが求められます。これを介護認定と言います。

審査を希望する場合は各市区町村に連絡し、審査を受けますが、そこで認定されて初めて介護保険を利用してサービスを受けることができます。もし審査の結果、介護の必要がないと認定されれば、介護保険を通してのサービスは受けられません。介護認定は、必要な介護の度合いによって要支援1、2、要介護1〜5の7段階に区分されます。

介護認定後に受けられるサービス

介護保険が適用される具体的な介護サービスは、食事、排泄、衣服の着脱、掃除、歩行の支えなど日常生活に関わるものですが、介護レベルによって内容は変わります。また、サービスを受ける場所によって、①居宅サービス、②地域密着型サービス、③施設サービスに分けられます。

①は介護サービス事業者に自宅へ来てもらってサービスを受ける形態、③は介護施設へ入所してサービスを受ける形態です。②は必要に応じて通所したり、緊急コールで事業者に自宅へ訪問してもらったりする形態となります。また、①の居宅サービスには、介護福祉用具の導入や自宅の改修(スロープや手すりの設置ほか)など、自宅でなるべく不自由なく生活できるようにするサービスも含まれます。

こうした介護サービスを受けた場合、かかった費用のうちの9割を国が負担するので、1割だけを自己負担分として事業者に支払います(一定の所得がある場合は2、3割を負担)。

介護保険料

第1号被保険者では各地方自治体ごとに前年の所得によって保険料額が設定され、その支払いは自分で納付する方法と、年金受給者は毎月の年金受給分からの控除も選択できます。米国から日本に本帰国した場合の最初の年は日本における前年の所得がありませんので、その保険料は低所得者扱いで安くなります。

たとえば「夫:72歳、妻:68歳」のケースで米国から東京都内に転居した場合の夫婦2人分の合計保険料は次の通りです。2年目以降は前年の所得に応じて保険料が変わりますが、ここでは「夫:年金収入250万円/妻:年金収入75万円」と想定して算出しています。

■ 転入した年:約5万7,000円(月額:約4,700円)

■ 2年目:約15万6,000円(月額:約1万3,000円)

(備考)・端数処理しているので目安としてください。

   ・支払いは月単位となります。

   ・第2号被保険者(40歳以上65歳未満)の方の介護保険料は

    上記より安価です。

 以上が現行の制度となります。しかし、高齢化が進み、介護を必要とする人の数は増加の一途をたどっています。そのため、介護施設が足りず、入所まで待機させられるケースもあるようです。


キャンペーン実施中! 「日本の遺族年金見込調査」

将来のリスクに備え、愛する家族のため、自分の遺族年金受給の有無や金額を調査しておくことは重要です。この機会に日本の遺族年金の内容を調査してみませんか? 2022年6月末まで実施しているキャンペーンの詳細はウェブサイト(www.life-mates.jp/Izoku)にて。

日本の医療保険制度〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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日本の健康保険制度は、アメリカの医療保険とは運用やルールが異なります。今回はその全体像が見えるように解説していきたいと思います。違いがわかりづらい方も多い介護保険制度については、次回に紹介します。

制度の概要と加入対象者

最大の特徴は国民全員が加入する「国民皆保険」であることです。もともと船員や公務員など労働者のための健康保険制度でしたが、昭和36年(1961年)に現在の国民健康保険制度が導入されました。

保険制度ですから、加入者が傷病、死亡、出産など不時の出費に備えて保険料を出し合い(会社員の場合は事業者も半額負担)、いざという時に医療サービスや金銭的サポートを受けるという保険の仕組みが適用されますが、その多くの財源を国が制度として拠出しています。医療保険は次の図のように3つの制度から構成され、年齢や職業によって適用する制度が異なります。

75歳未満の会社員やその家族は①健康保険制度、自営業者や学生、その家族は②国民健康保険制度による医療サービスを受けます。そして75歳以上の高齢者については一律に③後期高齢者医療制度による医療サービスを受けることになります。保険者(保険制度の運営者)は①が全国健康保険協会、健康保険組合、②が市区町村、国民健康保険組合、③が市区町村となっています。

医療費の一部自己負担額と保険料の支払い

 皆さんが病院で受診・入院した場合、病院でかかった医療費のうち一定の額が健康保険から支払われ、残りの分を皆さん自身が支払います。この自分が負担する分を「一部負担金」と言いますが、その割合は次の表の通りです。

年齢 適用制度 一部負担金
75歳以上 ③後期高齢者医療制度 1割※
70歳以上75歳未満 ①健康保険制度 または ②国民健康保険制度 2割※
小学生以上70歳未満 3割
小学生未満 2割※

※所得が一定以上の世帯の場合、3割負担

つまり、かかった医療費の7割から9割を国が負担します。また、大きな手術や難病のための特別治療など医療費が一部負担金でも高額となるケースでは、「高額療養費」という、通常の医療費とは別に国が医療費を負担する制度もあります。

 こうした医療給付を受けるためには、毎月の保険料を支払わなければなりません。会社員向けの①健康保険制度では、給与額によって保険料が決定し、毎月の給与から保険料が天引きされる仕組みです。②国民健康保険制度や③後期高齢者医療制度では、地方自治体ごとに前年の所得によって保険料が設定されます。その支払いは、自分で納付するか、年金受給者は毎月の年金受給分から天引きにもできます。

 ②③の制度では、米国から日本に本帰国した場合の最初の年は、日本における前年の所得がありませんので、その保険料は低所得者扱いで安くなります。たとえば「夫:72歳、妻:68歳」のケースでは、米国から東京都内に転居した場合、夫婦2人分の合計保険料は次の通りです。2年目以降は前年の所得に応じて保険料が変わりますが、ここでは「夫:年金収入250万円/妻:年金収入75万円」と想定して算出しています。

■転入した年:約2万8,000円(月額:約2,300円)

■2年目:約17万9,000円(月額:約1万4,900円)

(備考)
・端数処理しているので目安としてください。
・支払いは月単位となります。

民間保険会社が提供する保険商品

 公的医療保険ではありませんが、民間の保険会社が提供する保険商品について簡単に補足します。公的医療保険ではカバーできない一部負担金や、勤労者が病気やけがで働けず所得がなくなってしまう事態に備えて希望者が加入するものです。

 「入院費5,000円/日」、「3大疾病保険」など、状況に応じて保障を行う商品が各種提供されているので、自分で必要と思うものを選びます。家族がいる方など、どうしても公的医療保険だけでは不安という場合は、民間の保険サービスに加入することでより高い保障を得ることができます。

マイナンバーとマイナンバーカード〜今から考える日本への永住帰国

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今回はマイナンバーとマイナンバーカードについて説明していきます。取得手続きが異なるため、それぞれに分けて、最新動向と共に紹介します。

マイナンバーとは?

マイナンバーは個人に与えられる12桁の番号で「個人番号」とも呼ばれ、2015年に制度がスタートしました。社会保障、税、災害対策など、主に行政が関わる分野において横断的な番号制を導入することにより、分野間で個人情報の特定・確認が確実かつ迅速にできるようにし、行政の効率化、国民の利便性の向上を実現するものです。米国の社会保障番号(ソーシャル・セキュリティー・ナンバー)と同様のものとなります。

マイナンバーの対象者

 マイナンバーが付与されるのは日本で住民登録をしている人(住民票のある人)になります。米国在住の日本人(日本国籍)は日本に住民票がないのでマイナンバーを持つことはありませんが、日本に住民票を残したままの人は付与されています。将来、日本に本帰国することになれば、住民登録をすることになりますから、その時点でマイナンバーが付与されます。日本人(グリーンカード保有者)だけでなく、米国籍取得者も同様に付与されます。

 なお、米国居住者から「マイナンバーがなくても日本の年金は受給できますか?」という質問を時々受けますが、問題なく受給できます。

マイナンバーの取得手続き

手続きは至ってシンプルです。前述の通り、日本に帰国して市区町村役場で住民登録をすると、自動的にマイナンバーが付与されます。後日、自宅宛てに個人番号通知書(後述)が郵送され、そこに氏名、番号が記載されています。2015年以降に日本を出国(転出)し、すでにマイナンバーを付与されたことのある人は、以前と同じ番号になります。

マイナンバーカードの申請

 住民登録すると後日郵送される個人番号通知書ですが、以前は米国のソーシャル・セキュリティー・カードと似たような紙の通知カードが送られていました。2020年5月に、現在の個人番号通知書という書面に変わりました。

 以降は希望者のみ、申請手続きを経てマイナンバーカードが発行されます。これはプラスチック製のカードで、住所、氏名、生年月日、個人番号の記載に加え、顔写真やQRコードがあり、ICチップも内蔵されています。身分証明書としての使用ほか、税金の電子申告、住民票など各種証明書のコンビニエンスストアでの取得が可能で、手続きの効率化にもなります。

 日本政府としては、このマイナンバーカード取得を国民全員に広げていきたい考えですが、普及率は全国で28.3%(総務省発表、2021年4月1日時点)と、あまり進んでいないようです。理由としては、制度が始まって間もないため、各種行政手続きの効率化などの体制が整っておらず、人々がマイナンバーカードを持つメリットを感じていないことが挙げられます。このようにマイナンバーカードの取得は任意なので、本帰国後、慌てて取得する必要はありません。

マイナンバーカードは健康保険証代わりにも

行政手続きの効率化に関して現在話題なのが、今年10月からマイナンバーカードが保険証として利用可能になったことです。日本の健康保険制度では、医療機関の利用には保険証を持参します。これがマイナンバーカードでも良くなり、さらに次のようなメリットがあります。

● 引っ越し、転職での保険証の切り替えが不要に

加入先の保険団体に変更があるたびに保険証の切り替えが必要なため、以前の保険証を返却して新しい保険証が届くまで、手元に保険証がない空白期間が発生します。その間の医療費は全額、本人が一時立て替えることになりますが、マイナンバーカードは切り替え手続きが不要で、空白期間もありません。

● 過去の受診記録を他の医療機関と共有

過去の医療機関の受診歴がデータとして記録されるので、初めての医療機関でも医師が正確な情報を把握できます。

● 医療費に関わる複雑な計算手続きが簡単に

税金の確定申告における医療費控除の計算や、高額療養費(保険適用後の自己負担が高額になる場合に、限度額を超えた分が払い戻される補助制度)の手続きがスムーズになります。

一方で、課題もあります。制度がスタートしたばかりで、マイナンバーカードを保険証として利用できる医療機関がまだまだ少ないことです。

政府の予定では2023年3月までに、ほとんどの医療機関、薬局での利用を目指すとのことですので、保険証からマイナンバーカードへの切り替えも、少し様子を見てからで良いかもしれません。

帰国後の手続き(3)〜今から考える日本への永住帰国

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前回、日本へ本帰国する場合の手続きのひとつに、公的年金(以下年金)の変更届や請求手続きがあると説明しましたが、それは日本の年金だけでなく米国の年金(Social Security)も同様です。今回は米国の年金について主な手続きを紹介します。

米国の年金:すでに受給中の人

米国居住中から米国の年金請求手続きを行い、受給している場合は、帰国後に住所および銀行口座(年金振込先)を米国から日本へ変更します。本帰国前に日本での住所がわかり、すでに日本で銀行口座を持っていれば、帰国前でも米国内の年金事務所(Social Security Administration Office)で変更手続きができますが、英語が不得意であれば帰国後を待ったほうが便利かもしれません。

と言うのも、帰国後は駐日米国大使館の年金課へ電話またはメールで手続きを依頼するため、日本語対応の窓口となるからです。変更手続きの依頼をすると、変更届の書類(英文)が郵送されるので、必要事項を記入して返送します。

なお、住所、銀行口座をあえて米国のままにしておく場合、変更手続きをする必要はありません。

米国の年金:まだ受給していない人

 米国の年金は、標準受給開始年齢前でまだ受給していない人が日本へ本帰国後に請求する場合、日本でも請求手続きができます。日本は米国と社会保障協定を締結しているため、双方の年金事務所で相手国の年金請求書類を受け付けています。日本年金機構の事務所は全国の市区町村にあり、窓口担当者から日本語で書類内容などの説明が受けられるので、記入方法がわからない場合は教えてもらいましょう。米国内の年金事務所での手続きでは英語のみの対応となり、日本ほどスムーズに進みにくいため、この点においては対照的と言えます。

 年金請求書類は年金事務所から駐日米国大使館の年金課に送られ、後日、大使館から電話インタビューのための連絡があります。これで手続きは完了です。現在は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、米国の年金請求手続きには6カ月以上かかるようです。

米国銀行口座の解約は手続きが完了してから

前述の通り、変更手続きには数カ月を要します。日本へ帰国したからと、これまでの年金受け取り用の米国の銀行口座を解約してしまうと、変更手続き中の期間、口座がないために年金が振り込まれず、米社会保障局(Social Security Administration)へ戻されてしまいます。口座の解約は、日本の銀行口座へ変更手続きが完了し、実際に入金を確認してからにしましょう。

日本の銀行口座への変更手続きが完了する前に米国の銀行口座を解約して年金の振り込みができなかった場合でも、その分の年金はあとで申請すれば取り戻せます。しかし、一定期間過ぎてしまった分は取り戻せない場合があるので要注意です。

WEPによる米国の年金の減額措置

 駐日米国大使館の担当者と電話で話す際に、日本の年金を受給しているかどうか聞かれる場合があります。もしくは住所、口座の変更届のほかに、日本の年金に関する質問書が送られます。この質問書に、受給している日本の年金について回答すると、一定の条件の該当者については米国の年金が減額されます。これは外国の年金を受給すると米国の年金が一定額の減額となる制度(WEP)によるものです。条件や減額幅など、本制度の詳細は公式ウェブサイトを参照してください(www.ssa.gov/benefits/retirement/planner/wep.html)。

 米国居住中、条件に該当するにもかかわらず、減額されずに米国の年金を受給している人もいます。これは、日本の年金受給の有無については自己申告制なので、本制度を知らずに米国の年金を請求しているケースが多いためです。そうした人が日本帰国時の変更手続きにより日本の年金受給を申告すると、米国の年金は減額されます。すでに受給した分もさかのぼって減額措置の対象となるため、過去の減額分は将来の年金額から一定分を相殺する形で、さらに減額されます。

 専門的な内容のため、わかりづらい点もあるかと思います。手続きの詳細については、帰国後に日本の年金事務所や駐日米国大使館へ電話(またはメール)で問い合わせてみると良いでしょう。


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帰国後の手続き(2)〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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本帰国の際に必要となることのひとつに、公的年金(以下年金)の変更届提出や請求手続きがあります。米国の年金(Social Security)は元より、日本の年金(国民年金、厚生年金等)を受給している場合や、以前に日本で年金に加入し保険料を納付していた場合は、日本の年金の手続きも必要となります。

日本の年金は、具体的な内容も対応窓口も加入者によって異なります。自身の加入状況から以下をご参照ください。

日本の年金:すでに受給中の人

米国居住中から日本の年金請求手続きを行い、受給している方は、帰国後に日本の住所および銀行口座(年金振込先)へ変更します。あえて米国のままにしておく場合は変更手続きをする必要はありません。この変更手続きには2、3カ月かかるため、変更届提出直後に米国の銀行口座を解約してしまうと、次回分の年金の入金ができなくなりますので要注意です。

また、少し細かい話なのですが、米国居住中に日本の源泉徴収の免除を受けていた場合、住所を変更すると税務上の日本の居住者となるため源泉徴収が発生します。毎月の年金受給額が5万円(65歳以上は9万5,000円)を超える方は、その約20%が減額されての入金となります。

日本の年金:まだ受給していない60歳未満の人

 日本では国籍に関わらず20〜60歳の間は国民年金への加入が義務となります。帰国後の住所変更手続きで住民登録を行うと、その時点から国民年金へ加入し、60歳になるまで毎月の国民年金保険料(2021年は毎月1万6,610円)を納めなければなりません。60歳以上の方は住所変更だけで保険料の納付義務はありませんが、将来の年金額を増やしたい人は任意加入の届出を行い、納付月が480カ月になるまで継続して納められます。

 米国居住中も、日本国籍であれば国民年金に任意加入できますが、帰国後は第1号被保険者(加入は義務)として登録が変更になります。任意から義務に変わっても、毎月の保険料額に変更はありません。

帰任する駐在員は?

日本企業の駐在員は、米国居住中であっても日本の本社在籍のまま厚生年金被保険者として加入するのが一般的です。帰国後も特に手続きは必要ないでしょう。仮にあったとしても、会社の福利厚生担当者が手続きをしてくれるケースがほとんどです。

帰国後に初めて年金を請求する

 受給開始年齢である65歳(一部の人を除く)で、帰国後に日本の年金を受給したい場合、通常の方法で手続きができます。65歳前に登録住所へ請求手続きについて通知が届きます。

 請求手続きは最寄りの年金事務所で行います。加入期間が短く、加入要件(120カ月加入)を満たしていない場合でも、日米年金加入期間の通算により請求することができます。日本国籍者は米国居住期間の証明だけで良いのですが、米国籍取得者は米国年金に関する書類の提出が必要です。ソーシャル・セキュリティー・カードはきちんと保管しておきましょう。加入履歴(ステートメント)は帰国後もオンラインで取り寄せられます。

各種年金手続きのための窓口

大多数の人が加入する国民年金、厚生年金は各市町村役場や最寄りの年金事務所で手続きできますが、第2号被保険者(会社員、公務員、学校関係者)は所属先によって対応窓口が変わります。

国民年金の場合、帰国者は住民登録の際、市町村役場の住民課部門で国民年金や国民健康保険等の手続きもするよう促されますのでわかりやすいと思います。

国民年金 市町村役場または年金事務所
厚生年金 年金事務所
国家公務員 国家公務員共済組合連合会(注1)
地方公務員 地方公務員共済組合(注2)
公立学校従事者 公立学校共済組合
私立学校従事者 日本私立学校振興・共済事業団
企業年金

各厚生年金基金または企業年金連合会(注3)

注1:所属先の省庁ごとに連絡先が変わる場合があります。
注2:各都道府県共済組合、市町村職員共済組合、警察職員共済組合など。
注3:企業年金は公的年金ではなく企業の福利厚生ですが、ここでは参考
に記載。

帰国後の手続き(1)〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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前回(7月9日号)は本帰国前の準備作業について紹介しましたが、今回からは日本への入国時、または入国後すぐに行うべき手続きに関して、知っておきたいことをお伝えしていきます。以下は多くの人に必要となる手続きの例ですが、人によっては引っ越し荷物の受け取り、就労先や子どもが編入する学校での手続きなども発生します。

税関申告

通常、日本への移動には航空機を利用しますが、ご存じの通り、入国の際に提出が必要な税関申告書が機内で配布されます。1万ドル(100万円)を超える現金を持ち込む場合、申告義務があります。しかし、それによって税金の支払いが発生するわけではありません。現金以外の携行品については税金が発生する場合も考えられます。

米国の銀行口座にある現金を日本の銀行口座へ移す方法については、海外送金、日本のATMからの引き出しのほか、こうした携行(持ち込み)も可能です。もちろん、移動中に紛失する可能性は少なくなく、リスクの高い方法ですので十分注意してください。

入国手続き

 在留資格申請手続きを済ませた米国籍の人は、すでに入手している認定証明書を入国地の空港で提示すると、在留カードが渡されます。この在留カードは日本で生活するうえでの身分証明書となる大変重要なもので、住民登録の届出など日本での各種行政手続きの際に必要となります。日本国内では米国パスポートと共に常に携行し、紛失しないようにしましょう。

市町村役場での届出

日本へ帰国したらまず住民登録の届出(転入届)を行います。これは社会生活の基盤作りとも言える重要な手続きです。住民登録によって、各種の社会保障を受けたり、銀行口座の開設、電話契約などが可能になったり、社会生活を送るうえで不可欠なサービスを利用できるようになります。帰国後2週間以内にできるだけ早く居住地の市町村役場で手続きをしてください。

住民登録の届出手続きが終わると、担当者が国民健康保険(高齢者は後期高齢者医療制度)、介護保険(40歳以上のみ)、子ども医療費助成制度(義務教育修了の15歳まで無料で診療が受けられる)の加入など、該当するその他手続きの窓口についても案内してくれます。併せて手続きを行いましょう。なお、マイナンバーは住民登録すると自動的に付与されますが、当日は受け取れません。マイナンバーが記載された個人番号通知書が後日郵送され、本人の申請によりマイナンバーカードが発行されます。

住民登録の届出は役所側の審査や本人との聞き取り調査があり、場合によっては半日程度の時間がかかります。手続きが終わったら、その場で住民票を2、3通発行してもらいます。住民票は銀行口座の開設や携帯電話の契約の際に必要となります。手続きの流れや必要な書類については自治体によって異なりますので、事前に電話で確認してから役所へ出向くと良いでしょう。

銀行口座開設、携帯電話の加入契約

最寄りの銀行の支店、携帯電話のショップで手続きを行います。事前に電話で必要書類を確認しておくとスムーズです。住民票も必要です。銀行口座は開設手続きをしたその日から利用できますが、ATMを使う際のキャッシュカードが発行されるまでには2週間程度の時間がかかります。最近ではオンラインで手続きができるところも増えています。

自動車運転免許の書き換え

米国の運転免許は、簡易試験(知識、技能確認)だけで日本の運転免許に書き換えることができます。ワシントン州発行の運転免許であれば、この簡易試験も免除されます。

手続きは各都道府県の運転免許試験場で行いますが、米大使館や領事館、日本自動車連盟(JAF)など指定機関により作成された米国の免許証の翻訳文を始め、必要な書類は多く、手間がかかります。また、運転免許試験場は常に混雑しているので、手続き完了までに数カ月かかることもあります。

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帰国前の準備作業〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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日本への帰国計画が決まったら、移住のための引っ越し準備をしなければなりません。前回は米国籍取得者向けに、帰国前に必要とされる在留資格申請について説明しましたが、今回はその他の手続きを、注意しておきたい点も含めいくつか紹介します。

持ち家がある場合、住居の処分は?

持ち家のある方は、売却、賃貸、保有(将来のため)の選択肢が考えられます。シアトルを始め、米国西海岸では不動産市場が活況のようですので、売却の場合はあまり時間をかけずとも処分できるはずです。売却や賃貸を選んだ場合、内外装の状態によって契約時の条件(契約額)が左右されます。時間に余裕があれば、不動産エージェントほか専門家のアドバイスを受けて、良い条件で処分できるように工夫してみましょう。

また、売却で得たお金の日本への送金、売却によるキャピタルゲイン、賃貸する場合の今後の不動産所得等については、日米の確定申告の対象となる可能性があります。米国側の税務コンサルタントと相談し、帰国後も継続してフォローしてもらえるよう手配しておきましょう。

金融機関での手続き

 銀行や証券会社の口座、個人年金プランのIRA、Annuity、その他の金融商品を持つ場合、各金融機関や代理店に海外(日本)移住の旨を伝えましょう。金融機関では原則、非居住者の口座は開設しないことになっていますが、すでにある口座については残しておいても問題のないケースが多いようです。しかし、細かな部分では各金融機関によって異なるため、いつまで同じ条件で継続できるかも含めて、取り扱いについて事前に確認すると良いでしょう。また、金融商品は日米で金利差があり、一般的に米国のほうが高いので、米国側へ残しておくと運用率も上がりそうです。ただし、資産運用にはリスクが伴います。金融機関やファイナンシャルアドバイザーなど専門家のアドバイスを受けるとより安心です。

年金を受け取るには

年金には米国公的年金(Social Security)と、各就労先所属団体や公務員、退役軍人などのその他の年金があります。前述の金融機関同様、米国外に転出した場合の取り扱いについて事前に確認しておきましょう。年金によっては国外居住者向けに年金が支払われない場合があります。また、年金の支払い方法が小切手限定など、日本での換金が難しくなるケースも考えられます。

米国公的年金については、登録先住所や日本の銀行口座(円建て入金)への振り込み先の変更が必要ですが、日本帰国後に手続きできます。窓口は在日米国大使館の年金課になります。ただし銀行口座変更の際、米国の銀行口座を解約する場合はタイミングに注意してください。年金の口座変更手続きには2、3カ月ほど時間がかかるのですが、日本の口座への入金を確認する前に米国の口座を解約すると、口座変更手続き完了前の分の年金振り込みができなくなってしまいます。さらにそのまま放置しておくと失効するため、年金がもらえません。

引っ越し荷物

米国で使用していた家財道具などを日本に持ち込む場合、引っ越し業者に運搬を依頼します。日系業者を選べば気軽に日本語で相談できます。船便による運搬が一般的ですが、費用、搬出から受け取りまでの所要日数、受け取り時の必要書類などは業者や条件により異なるため、事前に確認しておきましょう。

米国市民のケースでは、日本での荷物受け取り時に在留カード等が必要となります。日本国籍の放棄手続きをせずに在留資格を取得していない米国市民は、荷物の受け取りができない場合があります。

ペットとの帰国

ペットについては引っ越し業者や航空会社、かかりつけの動物病院、日本の動物検疫所、代行業者などから手続きに関する情報が得られます。それとは別に、ペットの健康面を考慮することも忘れてはなりません。

ペットは航空機による輸送となりますが、ケージに入った状態で長時間貨物室に預けられます(条件による)。大変なストレスがかかり、健康への影響が憂慮されます。できれば事前に専門家へ相談し、場合によっては米国で里親を探すことも選択肢のひとつとして検討してみましょう。

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米国籍なら知っておきたい在留資格とは〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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日本へ本帰国する際の手続きのうち、わかりにくいもののひとつに在留資格申請が挙げられます。米国永住権(グリーンカード)を持つ日本人は在留資格を必要としませんが、一緒に帰国する配偶者が米国籍なら知っておくと良いでしょう。今回は、その種類や申請方法、発行までの流れなどについて詳しく紹介します。

在留資格って何?

在留資格は、外国人が日本で中長期(3カ月以上)滞在する場合に必要となります。よくビザ(査証)と混同されますが、在留資格とビザは異なるものです。ビザは日本への入国を在外公館(海外の日本領事館)が認めるもので、外務省が主管なのに対し、在留資格は来日した外国人が3カ月以上滞在する場合に、申請した資格(目的)での滞在が問題ないかを審査するもので、法務省が主管です。よって、ビザだけで日本に入国はできても、3カ月以上の滞在はできません。また、在留資格に「旅行(観光)」や「商用(仕事で短期出張)」を目的としたものはなく、これらを目的とした3カ月以上の日本滞在は認められていません。

在留資格の種類

 在留資格は、日本に滞在する外国人の活動内容(目的)によって約30種類に分けられます。

A就労関係の在留資格

技術、国際業務、教授、投資・経営、医療、研究、特定技能、技能実習など

B留就学・文化活動・研修関係

文化活動、研修、留学、特定活動、家族滞在など

C家族構成など身分に基づき在留するもの

日本人の配偶者等、永住者の配偶者、定住者など

 米国籍を取得した日本人が本帰国する場合は、前記Cにある「日本人の配偶者等」の在留資格を申請できます。「配偶者等」には、配偶者(夫や妻)だけでなく子も含まれます。外国籍を取得した日本人は、日本人の子(実子)ですからこの種類に該当するわけです。親がすでに亡くなっていても日本人の子としての身分に変わりはありません。

 なお、米国籍を取得した場合でも日本国籍を放棄していない方は申請できません。

※日本国籍を残したままで今後の対応がわからない場合は当社までご相談ください。

在留資格取得手続き

申請手続きは日本各地にある出入国在留管理庁のオフィスで行います。通常は「在留資格認定証明書」を交付申請します。本来、手続きは帰国者本人が行うものなので、わざわざ来日しても良いのですが、まだ外国に滞在している本人に代わって日本にいる「申請代理人」が行うのが一般的です。申請代理人は日本での受入機関となる企業、役所、学校の担当者、もしくは「日本人の配偶者等」「定住者」の種類では日本在住の親族になります(親族以外は不可)。しかし、手続きには提出書類も多く専門的でわかりづらいため、親族での対応は難しいのが現状です。そこで特定行政書士などの専門家がこの申請代理人の手続きを代行することも可能です。

申請代理人は、身近な親族である両親や兄弟が日本にいれば良いのですが、いない場合は叔父や叔母、いとこ、甥、姪などに依頼することになります。しかし定期的に来日して連絡を取っていない限り、突然連絡して「帰国の際の申請代理人になって欲しい」とは正直言いづらいでしょう。

そのほかに「身元保証人」も必要です。身元保証人は申請人が日本で暮らす場合にサポートしてくれる人になり、親族以外の知人、友人でも構いません。「保証人」と聞くと、借金や不動産賃貸契約の連帯保証人のように大きなリスクを伴うイメージを持つかもしれませんが、そのようなものではありません。同じ人(親族)が申請代理人と身元保証人を兼任することもできます。

申請における審査

手続きの際の提出書類について、ここでは割愛しますが、帰国者本人、申請代理人、身元保証人のそれぞれに提出が求められている書類があります。

出入国在留管理庁では提出書類を基に審査を行います。主に経済力(所得、資産など日本で生活していくための財力)、日本での親族構成(周囲のサポート状況)、過去の犯罪歴などを総合的に勘案して認定の可否が決定されます。

出入国在留管理庁にて申請を行ってから認定証明書が発行されるまでの期間は、個人差はありますが1カ月半から2カ月です。認定証明書が交付されるといったん申請代理人に送られるので、それを米国の本人へ郵送します。その後、本人が在外公館(シアトルの場合は日本国総領事館)でビザ(査証)を申請し、帰国時に認定証明書とビザの両方を携行します。

このように、申請前の書類準備に1カ月半、認定証明書審査・発行に1カ月半、さらに認定証明書の米国申請者への送付、ビザ申請、航空券予約に約2カ月と見積もるなら、在留資格の取得には約5カ月(余裕を見て約6カ月)かかると考えて良いでしょう。

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本帰国の際に必要となる手続き〜今から考える日本への永住帰国

今から考える日本への永住帰国

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米国同様、日本も新型コロナウイルス(COVID-19)のニュースであふれ返る毎日ですが、1年以上が経ち、コロナ対応も長期戦モードに突入しています。昨年に開催予定だった東京五輪もまさかの1年延期となり、海外からの観客を受け入れないことが決定されました。コロナがなければ、東京五輪観戦に合わせて日本に本帰国するはずだった方もいたのではないでしょうか。残念ながら予定変更となってしまいましたが、このコラムではそうした人を含め、将来日本への永住帰国を検討する場合、どういったことを準備しておけば良いかアドバイスをしていきたいと思います。

本帰国前にすべきことは?

アメリカから国境をまたいでの移住となれば、いろいろな手続きが発生します。まずはどういった手続きが必要か、自分の家族構成、仕事、資産などの状況を踏まえて調査することから始めましょう。各手続きに必要となる期間を考慮し、帰国予定時期から逆算して準備計画を立てます。たとえば、一般的な手続きとして以下が挙げられます。

1 米国側の手続き

・不動産(家)のこと
持ち家なら売却や貸出、賃貸なら解約と、それぞれへの対応が必要になります。売却となればキャピタルゲインに対する税務申告もしなければなりません。

・子どものこと
子どもの年齢によっても変わりますが、米国に残って教育を受けるか、一緒に本帰国して日本の学校へ入学・編入するか、さまざまな選択肢が考えられます。本帰国の場合、日本の学校の調査も必要です。

・金融資産の取り扱い
銀行の預貯金、金融商品、ソーシャル・セキュリティー、個人年金のIRAやAnnuityなど、そのまま米国に残しておけるものと、解約すべきものを仕分けし、税金の取り扱いなども調査します。預入先の各金融機関や税務コンサルタントへの事前確認が必要です。

・引っ越し業者の予約、公共サービスの解約、車の処分
帰国時期に合わせて手続きをします。

・その他
ペットを飼っていれば、日本へ連れて行くか、または里親を探すか、いずれにしても手続きが必要です。

2 日本側の手続き

・住居探し
日本に家がある、家族(親族)の家に住む、新たに家を購入する、賃貸物件を探すなど、人によって状況は異なるでしょう。本帰国直後は親族・知人宅、マンスリーマンション、ホテルなどに仮住まいして、住居を見つけることもできます。仮住まいでも住民票登録は可能です。

・子どもの学校の入学・編入手続き

・在留資格(米国籍取得者)
米国籍を取得した人は日本から見れば外国人なので、住民票を取得して日本で居住するには在留資格が必要です。帰国前に申請、取得しなければならず、手続きには5〜6カ月ほどかかります。なお、在留資格とビザ(査証)は別物です。帰国の際は日本国領事館でのビザ発給の申請も忘れずに。

・再入国許可(永住者)
日本帰国後、米国へ戻る予定がなければグリーンカードを返納します。米国へ戻る予定があれば返納はせず、事前に再入国許可申請が必要になります。

本帰国後にすべきことは?

以下は本帰国の前に準備しておく必要はありませんが、日本でスムーズに手続きができるように、事前に確認していきたいところです。

・日本到着(上陸)時
在留資格取得者(米国籍)は空港で在留カードが交付されます。在留カードは日本での身分証となる大切なものです。

・住所登録/医療・介護保険加入/マイナンバー取得
帰国後14日以内に居住地の市町村役場で住所登録を行います。これにより住民票が作成され、各種社会保障を受けられると共に、納税、保険料支払いの義務が発生します。また、同時に市町村役場では医療・介護保険の加入、マイナンバー登録もしておきましょう。ただし、マイナンバーカードを希望する場合は、後日の手続きとなります。

・銀行口座開設、携帯電話契約など
住民票作成後、日本の銀行口座の開設、携帯電話の加入申し込みが可能となります。

・日米年金の変更手続き
年金を受給している場合、住所、年金受取銀行口座を日本に変更するのであれば、変更届の提出が必要です。日本の年金は最寄りの年金事務所、米国年金は駐日米国大使館に連絡します。

・運転免許証の書き換え
米国の免許証があれば比較的簡単な試験だけで日本の免許証への書き換えが可能です。ワシントン州発行の免許証ですと、この試験も免除されます。

まとめ

米国側もそうですが、特に日本側の手続きについては、問い合わせ機関がメールなどオンライン対応していないケースや、電話しても話し中でつながりにくいことなどがあり、思っている以上に時間がかかるものです。本帰国が決まったら、早めに準備を始めるようにしましょう。

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