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Author: 室橋 美佐

ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から2022年まで北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長を務めた。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。

日本を感じさせたいプレゼントなら ロイズ・チョコレート ROYCE’ Chocolate

コロナ禍ながら規制緩和も進み、新しい出会いの場が増える今、ちょっとした贈り物をする機会も多いことでしょう。北海道発、ロイズのチョコレートは、日本人ならではのプレゼントとして喜ばれること間違いなし。もちろん、自分へのご褒美にも! 

取材・文:室橋美佐 写真提供:ROYCE’ Chocolate 

滑らか食感の生チョコレートで有名なロイズ。ベルビュー・スクエア店、サウスセンター・モール店に続いて昨年末に宇和島屋シアトル店内に新店舗がオープンし、シアトル地域でも商品が手に入りやすくなった。 

ベルビュー・スクエア内にある店舗は高級感漂う

ロイズのチョコレート生産拠点は、北海道石狩郡当別町ふと美。「北海道の地で本場・ヨーロッパに負けないチョコレートをつくりたい」と、1983年に創業して以来、そのクオリティーとオリジナリティーが評判となり、北海道土産の定番に。さらには日本を代表するチョコレートとして、そのブランドを築いてきた。ソイソース読者の中にもファンは多いはず。何を隠そう、筆者もそのファンのひとりだ。北海道産の生クリームをたっぷりとブレンドしたひと口サイズの生チョコレートは、冷蔵庫から取り出して冷え冷えのまま口の中で溶かしていくと、深みのある甘さが広がり、まさに至福。チョコレートがけポテトチップスなどその他のラインナップも見逃せない。 

2020年からシアトル地域で店舗マネジメントを行うテレンス・チャンさんは、アメリカでもロイズのチョコレートは大人気だと話す。「日本好きな方や、北海道へ旅行に出かけてロイズ・チョコレートのファンになったというアメリカ人のお客さんもとても多い印象です。生チョコは自分のために買う方もたくさんいるので常に売れ筋ですが、ギフト向けにいろいろなプロダクトの箱詰めもニーズがあります」 

ゴージャス感あふれる箱入りの生チョコレート(各$19/20個)

この春は、ピンクの彩りがとってもかわいい「SAKURA」シリーズをぜひ試したいところ。王道の生チョコには「SAKURAフロマージュ」、板チョコでは「SAKURAベリー」、薄いチョコの中からソースがあふれる「プラフィーユショコラ」シリーズにも「SAKURAチェリー」が登場している。ほかにもさまざまなフレーバーがあり、迷ってしまうほど。実店舗では、ひとつひとつ丁寧にラッピングしてもらえるのがうれしい。これからの季節、母の日、父の日など、日頃の感謝を伝えるギフト選びにも重宝しそうだ。  

この春はSAKURAシリーズで決まり!  

ドライチェリーとアーモンドがふんだんに入るチョコレートバーにイチゴと桜の風味を利かせたSAKURAベリー($10.99)
薄さ3ミリの中においしさが詰まったプラフィーユショコラのSAKURAチェリー($20.99/30個)
生チョコレートの新作、SAKURAフロマージュ(各$19/20個)
チョコレートに桜の模様をあしらったSAKURAベリー&SAKURAホワイト($20.99/40個)


ROYCE’ Chocolate   

ベルビュー・スクエア店    
274A Bellevue Square, Bellevue, WA 98004
営業時間:月〜土10am〜9pm、日11am〜7pm 
☎425-223-5746
https://royce-washington.square.site

サウスセンター・モール店    
504 Southcenter Mall, Tukwila, WA 98188
営業時間:月〜土10am〜9pm、日11am〜7pm 
☎206-246-5010
https://royce-scm.square.site 

宇和島屋シアトル店内   
600 5th Ave. S., #105, Seattle, WA 98104
営業時間:10am〜8pm
☎206-940-4393
https://royce-usid.square.site 

ビビアン・シェーさん〜ダリ・ディベロップメントUSA

6月、シアトル日本町に誕生したKODAコンドミニアム。開発を手掛けたのは、台湾の大手不動産ディベロッパーであるダリ・ディベロップメントです。同社創業者一家の長女として北米オフィスのマーケティング・マネジャーを務めるビビアン・シェーさんに、シアトルでの不動産開発についての思いを聞きました。

取材・文:室橋美佐
写真提供・協力:DA LI Development USA

ビビアン・シェー(Vivian Hsieh)■台湾・高雄出身。1998年に家族でカナダ・バンクーバーBCへ移住し、中高を経て2008年にブリティッシュ・コロンビア大学でフード・サイエンス学士取得。2019年には英国スコットランドの名門、エジンバラ大学のビジネススクールでMBAを取得した。医薬品・健康食品メーカーで営業マーケティングに従事した後、2020年にシアトルへ移住して現職に就く。

インターナショナル・ディストリクトへもっとたくさんの人に来て欲しい

17階建て201戸のKODAコンドミニアムは、ダリ・ディベロップメントが北米市場に進出して最初に取り組んだ大型不動産開発プロジェクトとして完成した。ビビアンさんによれば、アジア圏の不動産会社がシアトル市内で本格的な不動産開発を行うこと自体、おそらく初めてだそう。「だからこそ、インターナショナル・ディストリクトのコミュニティーと誠実に、正直に向き合い、これまでにないものを生み出したいと考えました」

KODAコンドミニアム7階のゲスト・スイート

リンク・ライト・レール、アムトラック、サウンダー・トレイン、そして多くのメトロバスが乗り入れるチャイナタウン・インターナショナル・ディストリクト(C-ID)駅は、今やシアトル地域のトランジット・ハブのひとつとなっている。2023年にはベルビュー、レドモンド直通のリンク・ライト・レール新線も開通する。KODAコンドミニアムが建つのは、そんなC-ID駅のまさに目の前だ。「会社の幹部チームでこの土地を訪れた際に、将来性を強く感じました。日本同様、台湾でも駅前開発はとても一般的です」と、ビビアンさんは言う。

その土地は、かつて宇和島屋シアトル1号店があった場所で、本誌発行人で元宇和島屋CEOのトミオ・モリグチが経営する不動産会社、フジマツ・コーポレーションから売却された。「このプロジェクトをインターナショナル・ディストリクト全体の活性化につなげたいと話すトミオの熱意を受けて、これまでとは違う層の住民を呼び込めるような新しい住宅スタイルを目指しました」

KODAコンドミニアム1階では、アジア系レストランやカフェがオープン予定。「ダウンタウンとの動線に新店舗ができることで、インターナショナル・ディストリクトのにぎわいを取り戻せたら」と、ビビアンさん

2019年3月に行われたKODAコンドミニアムの施工セレモニーでは、開発反対派がデモ活動を行うという一幕もあった。反対派の意見は、高級コンドミニアム建設が住宅価格高騰を招いて既存の賃貸住民が押し出されるのではないかという、ディスプレイスメントの問題を懸念するものだった。一方で、多様な経済的バックグラウンドを持つ住民が共生するコミュニティーを歓迎する声も聞かれた。

階の共用スペースには、ガーデン、ドッグ・パーク、ジム、ヨガ・スタジオなどを完備

現在、インターナショナル・ディストリクトでは、住宅、オフィス、店舗などが集まる複合商業施設の建設が次々と進んでいる。その背景には、シアトル市が2017年に制定したマンデトリー・ハウジング・アフォーダビリティー(MHA)がある。住宅価格高騰への対策として、低所得者向け住宅を一定以上の割合で併設することを条件に、ビル開発の高さ制限を緩めた条例だ。ダリ・ディベロップメントもこの条例の下、400万ドル以上をシアトル市の住宅サポート・プログラムへ支払い、開発プロジェクトを進めた。

インターナショナル・ディストリクトではパンデミック宣言直後に人通りが激減し、治安や商店街の経営が危ぶまれるような時期もあった。しかし最近では、C-ID駅周辺を中心に活気が戻ってきている。リンク・ライト・レール新線が通れば、イーストサイドからの人流も増えるだろう。「多文化共生社会が確立されていて、おいしいレストランもたくさんある、とても魅力的な街です。地域の再開発を機に、もっと多くの人がインターナショナル・ディストリクトを日常的に訪れるようになるのでは」と、ビビアンさんは期待を寄せる。

ロビーや石庭など、さまざまな場所に「和」のテイストが

子ども時代から見てきた両親のビジネス

ビビアンさんは、C-IDビジネス・インプルーブメント・エリア(商店街活性化組合)のボード・メンバーも務めている。「商店街に家族経営のスモール・ビジネスは欠かせない存在です」と、ビビアンさん。「80年代、台湾・高雄で両親が最初に経営していたのは、町の小さな文具店でした。経営者として常に何かを学びながら奮闘する両親の背中を見て育ち、大変さは身に染みてわかります」。ビビアンさん自身も起業経験を持ち、コロナ禍でやむを得ず閉業するまでは、フレッシュ・ジュース販売店を経営していた。

KODAコンドミニアムは、商業不動産開発協会(NAIOP)のワシントン州チャプターから2021年ピープルズ・チョイス・アワード
を受賞。写真は、授賞式パーティーで、開発チームメンバーと

ビビアンさんの父親でダリ・ディベロップメント創業者のジェームズさんが、住宅開発ビジネスに乗り出したのは1990年代のことだ。2006年にダリ・ディベロップメントを設立し、現在では、高雄、台北、台中、台南の台湾4大都市で数々の不動産開発を行う。ビビアンさんは「台湾で暮らしていた小学生の頃、弟2人と一緒に両親の仕事をよく手伝っていました。住宅展示場でお客さんのふりをするのも私たちの仕事でした。恥ずかしがらずに誰とでも話すこと、堂々と振る舞うこと、積極的に人と関わることなどを学べたように思います」と、当時を振り返る。半導体ビジネスが急成長している台湾の不動産市場は、現在も活況だと言う。

家族でカナダ・バンクーバーBCへ移住したのは、ビビアンさんが中学に上がる時期。「子どもたちにはベストな教育環境を与えたい」という両親の強い思いからだった。父親のジェームズさんは、会社がある台湾とカナダを往来しつつ、1990年代後半にはシアトル地域でも小規模な不動産投資を始めた。母親はカナダに来ても変わらずに活動的で、寺院での集まりに参加するなど、現地社会で交友関係を広げていた。成功を収めた創業者一家の一員ながら全く気取るところのないビビアンさんの物腰の柔らかさは、両親のビジネスマインドを受け継いでのものなのかもしれない。

アメリカ不動産業界での挑戦

ビビアンさんの弟2人は大学でビジネスを学んだ後、すぐにダリ・ディベロップメントへ入社し、家業を支えるようになった。一方のビビアンさんは、大学でフード・サイエンスを学び、家業とは直接関わりのない医薬品・健康食品メーカーに勤務していた。「食の安全や栄養学に興味があります。台湾と北米の食文化の違いを目の当たりにした子ども時代の記憶が影響しているのかもしれません」

最上階のルーフトップ・テラス。眼下にはシアトルの街の展望が広がる

前職でマーケティングや物流について学んだことは、今の仕事に生かされていると話すビビアンさん。食の分野に携わる中で環境問題への意識も芽生え、持続可能な不動産開発へと意欲を向ける。「日本式に『カイゼン』を常に念頭に置き、無駄のない、より効率的な方法を模索し、環境に配慮した方法に変えられる部分はないか検討しています」。国連が提唱する持続可能な開発目標「SDGs」の取り組みが加速するのは、不動産業界も同じだ。車移動を前提とした従来の住宅開発から、サステナブルな街づくりへの転換が大きな流れとなっている。KODAコンドミニアムのように、公共交通を軸とする駅前開発は「トランジット・オリエンテッド・ディベロップメント(TOD)」と呼ばれ、特に注目が集まる。

最上階ラウンジからの素晴らしい眺め。天候次第でレニア山も望める

アジア系女性としてアメリカの不動産業界に飛び込んだビビアンさんならではの挑戦もある。「おそらくどこの国や地域へ行っても、不動産業界は男性ばかり。アメリカでは、マイノリティーの不動産開発者はまだまだ少ないのも実情です。ミーティングでは気後れして、発言をためらってしまいそうになることもあります」と打ち明ける。「それでも勇気を出して、私のようなアジア系女性だからこそ、不動産業界でちゃんと声を上げたいと思っています」

ダリ・ディベロップメントはKODAコンドミニアムに続き、C-ID駅前にフジマツ・コーポレーションと共同で住宅を含む複合商業施設、フジマツ・ビレッジを開発する計画を進めている。また、シアトル・センターの対面にある区画(222 5th Ave. N.)でのオフィス複合ビル施工開始を2022年に控える。アジアからシアトル市場に乗り込んだダリ・ディベロップメントと、マイノリティー女性としてアメリカの不動産業界で奮闘するビビアンさんの今後を見守りたい。


KODAコンドミニアムの住み心地は?インターナショナル・ディストリクトでのライフスタイル

KODAコンドミニアムは、スタジオ(ワンルーム)から3ベッドルーム(3LDK)まで200戸以上がそろうタワーマンション。半分ほどが約40万ドル代の価格帯で販売されています。KODAコンドミニアムで実際に暮らす人々の声を集めました。

リタイア後に息子家族の近くで暮らす

元エンジニアのドナルドさんは、退職してテキサスから息子家族のいるシアトルへ、妻のミドリさんと移住。都会的な生活を存分に楽しんでいます。

■インターナショナル・ディストリクトに住む理由

 シアトルへ引っ越してすぐに、インターナショナル・ディストリクトの賃貸住宅に住み始めました。アジア系のショップやレストランがたくさんあり、公共交通機関へのアクセスは最高。パイオニアスクエアやウォーターフロント、ダウンタウンの中心部も徒歩圏内なので、アクティブに過ごして運動不足にならずに生活できます。良い物件があれば購入したいと考えていたので、KODAコンドミニアムのプロジェクトが発表されてすぐに問い合わせました。

■近所のお気に入りの場所は?

 スポーツ観戦が大好きなので、自宅から歩いて5分のルーメン・フィールドやTモバイル・パークへはしょっちゅう行きます。病院もハーバービュー・メディカル・センターがすぐ近くなのはありがたいですね。

データ・サイエンティストとしてシアトルで働く

マシューさんは2020年にガールフレンドとシアトルへ移住。シアトルは、ハイテク業界での仕事の豊富さ、そして周囲の自然環境が魅力だと言います。

■いつか住みたいと、夢に描いていたような部屋

 大きな窓からの眺めが素晴らしく、自然光が入り、いつも部屋が明るいのが気に入っています。夜にはスタジアムのネオンもきれいに見えます。LEDライトのミラーが雰囲気を出している浴室も気分が上がります。

■素晴らしいピュージェット湾岸の夕景

 夏場は、ルーフトップ・テラスで赤ワインを片手にグリルでステーキを焼くことも。ピュージェット湾に沈む夕日を眺めながらのディナーは、ほかでは味わえない楽しみかもしれません。天気が良ければレニア山が見え、夜景もまた格別。ジムやヨガ・スタジオは窓が広く取ってあるので、絶景を堪能しながらエクササイズができます。

見学ツアーの申し込みはこちら!

KODA Condominiums 
450 S. Main St., Seattle, WA 98104
☎206-317-8579 info@ownkoda.com 
https://ownkoda.com

 

シアトル敬老跡にホームレス・シェルター 日系コミュニティーの声は

シアトル敬老跡に今も残る敬老ガーデン(2018年撮影)。いったん集合住宅建設の計画が持ち上がったが取りやめになり、その後ACLTがシアトル市による資金援助を受けて購入に至った

惜しまれつつ2019年に閉業した敬老リハビリテーション・ケア・センター(以下シアトル敬老)の建物が、10月からホームレス・シェルターとして利用されるとの発表がありました。同プロジェクトを取り巻く状況について取材しました。

取材・文:室橋美佐、デイビット・ヤマグチ

9月17日、23日、30日、シアトル敬老跡にできるホームレス・シェルターに関するコミュニティー・ヒアリング会議が、オンラインで開催された。シアトル市とアフリカタウン・コミュニティー・ランド・トラスト(ACLT)から日系団体関係者へ会議の案内が届いたのは、今年9月半ばのことだ。案内には、ACLTのプログラムにより、ホームレスとなったアフリカ系アメリカ人の成人男性たちへ住居および教育や雇用の機会を生む安全なスペースが提供されること、24時間無休の運営で施設内のセキュリティー管理は万全であること、メンタルヘルス・サービスや雇用サポートなどが実施されることなどの説明も添えられていた。

シアトル市は、7月29日時点のプレスリリースで、ACLTがシアトル敬老跡の建物を利用して125室のシェルターをオープンする旨を発表していた。しかし、そのプレスリリースは市内でのホームレス・シェルター増設に焦点が当てられ、ほかにもさまざまな内容が混在していたこともあり、日系・アジア系メディアで大きく取り上げられることなく埋もれた形となった。かつてシアトル敬老を運営していた非営利高齢者ケア団体の敬老ノースウェスト関係者を始めとする日系アメリカ人や近隣のコミュニティーでは、この案内で初めて目にする突然の知らせに驚きの声が上がった。敬老ノースウェスト創設メンバーのひとりである本誌発行人のトミオ・モリグチはシアトル市に対し、日系・アジア系コミュニティーへの事前の情報開示やヒアリングが十分に行われていなかったとして、20世紀初頭から日系・アジア系コミュニティーの中心になっている地区であることへの理解、川部メモリアルハウスやシアトル別院仏教会が運営に関わるウェステリアなど、高齢者施設居住者を含む近隣住民への治安上の考慮を求める要望書を提出した。

3回にわたって開かれたコミュニティー・ヒアリング会議では、ホームレス・シェルター運営の成功に向け、それぞれの立場から意見が出された。シアトル市内のホームレス問題の解決は、日系・アジア系コミュニティーでも共通の課題であることは確かだ。実際、シアトル敬老跡周辺でも公園にホームレスのテント村ができ、路上にはホームレスのキャンピングカーも見られる。会議に参加した近隣住民からは、薬物使用後の注射針や違法薬物の売買がしばしば目撃されていることなどが指摘されたが、ACLTは、ホームレスの人たちをシェルターに収容することで公園や歩道の治安が維持できる点を強調した。ウェステリア居住者から、シアトル敬老の閉鎖以降手入れがされていなかった敬老ガーデンの清掃・整備ボランティアの申し出もあった。

敬老ノースウェストは1975年にその前身が誕生し、その中核を担ったシアトル敬老は日系を含む幅広いアジア系高齢者を受け入れ、まさに日系文化の「思いやり」を体現したような場だった。今度はシアトル市のホームレス問題を解決に導く新しいレジェンドとなるか。さらなる議論と取り組みが始まっている。

全米の新型コロナ情報が丸わかり! 「在米邦人・日系人向けCOVID-19 関連ポータル情報サイト」

7月、全米における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の関連情報を日英両語で届ける「在米邦人・日系人向けCOVID-19 関連ポータル情報サイト https://jcc-us.org(以下JCCポータルサイト)」が始動。共同運営するのは、アメリカ在住の日本人、日系人の暮らしをサポートすべく活動する全米日本商工会議所・商工会団体です。活用方法や開設に至った背景について、同団体委員長の冨田裕司さんに話を聞きました。

JCCポータルサイト(https://jcc-us.org

全米日本商工会議所・商工会団体が集まり2014年から始まった委員会組織では、全米17の日本商工会議所、商工会が四半期ごとに情報や課題の共有を行っている。シアトル日本商工会(春秋会)も参加団体のひとつだ。JCCポータルサイトでは主に、変異ウイルスやPCRテストを含む新型コロナの情報、在米日本人医師情報、ワクチン情報、日米両国の渡航制限情報のリンクを網羅し、日米両政府や医療機関などから公式に出されている情報元がまとめられている。

 「コロナ下で全米各都市の日本商工会議所、商工会からヒアリングをしたところ、米国内の感染状
況や日米両国の入出国管理情報などについて、検索して信頼できる情報にたどり着くのが困難との
声がよく聞かれるとのことでした。そこで立ち上げたのがこのサイトです」と、富田さんは説明する。

制作には日本の外務省による支援プログラム「海外在留邦人・日系人の生活・ビジネス基盤強化事
業」からの予算が活用され、技術面はKDDIアメリカが請け負う。コンテンツは分野ごとに全米各都
市の日本商工会議所、商工会がそれぞれ担当している。

 たとえば、日本人医師情報のページでは、多くの感染症医が活躍するヒューストンから、日本人医
師による勉強会の動画や資料のリンクが紹介されるという具合。「日米両政府や医療関係者からの情報を見つけやすくし、より正しい知識を身に付けられるようにするのが狙いです。多くの方に役立てて欲しいですね」と富田さん。次々と多方面から最新情報が出る中、サイト内のリストも日々更新されている。運営は来年以降も続けられる予定だ。

 世界的パンデミックとなって早1年半。ワクチン接種が始まったものの、今年に入って変異ウイルス
はますます猛威を振るうようになり、ネット上には多くの誤情報も出回っている。氾濫する情報に惑わされず、正確な情報を入手するためにも、まずはJCCポータルサイトをのぞいてみてはいかがだろう。

冨田裕司(とみた・ゆうじ)

北カルフォルニア日本商工会議所(JCNCC)理事兼、全米日本商工会議所委員会委員長。ミノルタ株式会社(現コニカミノルタ株式会社)に入社後、1999年よりベイエリアに駐在し、米国研究開発会社社長に。2016年9月に独立してトミタ・インターナショナルを設立。2001年からJCNCC 会員となり、2012年、13年、17年度には会頭を務めた。

廣瀬 守さん〜シアトル日本商工会2021年度会長、大日本印刷株式会社シアトル支局長

シアトル日本商工会(以下商工会)の2021年会長を務めるのは、大日本印刷株式会社(以下DNP)シアトル支局長の廣瀬 守さんです。コロナ下での同会の運営やシアトルでの業務について話を聞きました。

取材・文:室橋美佐 写真:本人提供

廣瀬 守■山梨県出身。1990年に大日本印刷株式会社(dnp.co.jp)に入社。同社の提携パートナーや出資先へ出向・駐在し、多数の新規事業の立ち上げに携わる。2008年に同社インターネット専門広告代理店部門を設立し、初代室長に。2011年から2019年までDNPソーシャルリンク株式会社(dnp-sociallinks.jp)代表取締役社長を務めた後、2019年5月から現職。2021年1月より、シアトル日本商工会(春秋会)(jbaseattle.org)会長に就任。

コロナ下で続ける日本人コミュニティーへのサポート

シアトルに拠点を置く日系企業が集まり、1960年に正式発足した商工会は、会員間の親睦や地域社会との交流の促進、シアトル日本語補習学校(以下補習学校)の運営を通しての子女教育などを行うサポート組織だ。教育部会、交流部会、経済・文化部会を置いて活動をしている。2018年、廣瀬さんを代表にシアトル支局を設立したDNPは、同年に商工会へ入会。廣瀬さんは、すぐに教育部会に所属して部会理事と常任委員を務め、2021年の今年、会長に就任した。「前身の木曜会から発展し、2020年に創立60周年を迎えた商工会の歴史と伝統をつなぐために邁進したいです」と、廣瀬さんは会長としての責務について話す。

パイオニアスクエアのWeWork内にあるシアトル・オフィス。現地職員を含む約8名のスタッフは週1回ほど集まるのみで、リモートワークを続けている

これまで、多くの商工会会員はシアトルの主な伝統産業である林業、漁業、また航空機産業や関連する重工業・研究機関・商社などの企業で、歴代会長もそうした企業から選ばれてきた。「私のようにマーケティング分野、IT分野での駐在員は珍しいのです。そんな中で今年度の会長に選ばれ、光栄に思います。シアトルの新しい流れを象徴しているとも言えるのかもしれません」と廣瀬さん。「シアトルは街のサイズもちょうど良く、とても住みやすい。これからさらに多くの日系企業がシアトルに進出するようになるとうれしいですね」

コロナ下で、商工会も対面イベントの予定が次々とキャンセルされている。「対面での親睦会が行えないのもそうですが、何よりも補習学校で対面授業ができないことは、やむを得ない状況とはいえ本当に心苦しいです。しかしこの状況だからこそ、必要な情報を会員企業やその社員と家族へ届けられるように努めていきます」と廣瀬さんは話す。パンデミックが始まった頃から、シアトルに暮らす日本人の生活に役立つ知識や、日米間の渡航に関連する情報などをメールでのニュースレターまたはオンライン・セミナーで積極的に発信してきた。7月には、アメリカ国内各都市の商工会や商工会議所と協力をして、全米日本商工会議所・商工会団体として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ポータル・サイトを立ち上げ、ワクチン接種、日本人医師がいる医療機関、また日本帰国についてなどの最新情報を日本語と英語で伝えている。

全米日本商工会議所・商工会団体が7月にスタートしたCOVID-19ポータル・サイト(https://jcc-us.org)

「補習学校は、9月からもオンライン授業の継続が決定しました。難しい環境ではありますが、できる限りの学習サポートを柏 隆校長や先生方と協力しながら提供していきたいと考えています。保護者の方々のご協力とご理解を引き続きお願いします」

新規事業立ち上げにおいて30年のキャリア

廣瀬さんが籍を置くDNPは明治9年の創業で、その印刷技術から派生したさまざまな領域に進出し、現在では世界最大規模の総合情報加工企業に成長している。国内外の拠点で、出版からマーケティング・セールスプロモーション、建築部材やエレクトロニクス部品の生産まで、「生活産業」をキーワードに多岐にわたる事業を展開。世界35拠点で約4.4万人の社員が働き、年間売り上げは1兆4,000億円を超える。廣瀬さんが入社した1990年代以降は、オンライン決済や情報セキュリティーなどの情報コミュニケーション分野にも裾野を広げている。

現在はオンラインで開催されている商工会の定例会議。上段左から、教育部会長の森久保崇さん、廣瀬さん、下段左から、交流部会長の吉田哲三さん、経済・文化部会長の安藤 威さん

廣瀬さんは情報コミュニケーション事業部で、長らく広告マーケティング分野での新規事業開発に携わってきた。国内外の企業への出資や吸収合併も積極的に行い、子会社約140社、関連会社27社を持つDNP社ならではのキャリアと言えるかもしれない。「社内で何か新しいプロジェクトが立ち上がると出資先へ出向し、事業をまとめる役割を担ってきました。出向先は、総合広告代理店の東急エージェンシー、日本でサービス開始した当初のディレクTV、NECが展開するBIGLOBEなどがありました」。ディレクTV出向時には、DNPの自社チャンネル創設も指揮したそう。2008年に社内にインターネット広告代理部門を設立。2011年、オンライン・ポイントを活用したデジタル・マーケティング・サービスを提供する子会社、DNPソーシャルリンクの代表取締役に44歳の若さで就任し、シアトルへ移る直前まで同職を務めた。「言わば、デジタル・マーケティング分野の新規事業立ち上げ専門家といったところでしょうか(笑)」

DNPは、シアトルで行われているイノベーション・ファインダーズ・キャピタル主催のワシントン州テックミッションに参加する日本企業の1社。2019年、シアトル地域から参加したスタートアップ企業代表とワシントン州商務局員がDNP本社を訪問した

シアトルで目指すもの

今、廣瀬さんはシアトルでどんな仕事を任されているのだろうか。「新規事業の発掘調査と事業開発をしています。会社全体の中期経営戦略の視点から、アメリカ市場の最新テクノロジーやサービスを調査したうえで、自社やクライアント企業の将来的な提携パートナー、または投資先になり得る企業を発掘し、具体的な新規事業につながるプロジェクトとして本社に持ち帰るのが任務です」。今年、来年をめどに結果を出して、その成果を日本へ持ち帰りたいのだと廣瀬さんは明かす。

具体化しそうな案件のひとつとしては、オンライン上の消費者の行動を学習して次の消費行動を推測するAI(人工知能)技術を持つ企業との提携がある。「個人のプライバシーの問題から、ここ数年でグーグルなどウェブ・ブラウザ大手各社がサードパーティー・クッキー(広告会社など表示中のサイト以外の第三者が、ブラウザに保存された小さなデータ片、Cookieの情報を活用すること)を廃止する流れになっています。デジタル広告の観点からすると、これは後退とも言える動きで、ユーザーの消費行動に基づく広告メッセージを送ることができなくなります。そこでサードパーティー・クッキーに代わるものとして注目されているのが、このAI技術です」と、廣瀬さんは説明する。すでに数社と実証実験の段階まで進んでおり、成功すれば具体的な提携案件につながる可能性がある。

イノベーション・ファインダーズ・キャピタル代表の江藤哲郎さん、日経BPシリコンバレー支局長の市嶋洋平さんによる共著書『AIゲームチェンジャー シリコンバレーの次はシアトルだ』(日経BP、2019年発行)でも、DNPのシアトル支局立ち上げについて取材を受けた

「アマゾン・フレッシュでは手のひら認証、アメリカ国内線では顔認証などが使われるようになり、キャッシュレス、カードレス決済の分野でアメリカはとても進んでいます。また、こうした技術から取得されたデータを分析・解析することで、より消費者の利便性につながるパーソナル・レコメンデーションなどの高度なサービスも次々に生まれていて、今後も増え続けると思われます。こうしたトレンドは数年遅れて日本へ入りますので、今のうちにアメリカで技術を持つ企業と提携を結んでいきたいのです」

2017年のDNPグループゴルフ大会で念願の団体の部優勝を果たした際に、キャプテンとして優勝杯を受け取る

アメリカで働く醍醐味

なぜそうした技術がアメリカで生まれやすいのかと尋ねると、興味深い答えが返ってきた。「アメリカでは『アジャイル文化』が浸透しているのが大きいと思います。つまり、不完全なサービスでもまず市場に出して、ユーザーからの反応を受けながら修正をかけて、その過程を経てさらにより良いサービスへと昇華させていくことが許容される市場環境が出来上がっているんです。これは、スタートアップの技術が育ちやすい環境として大事な要素です。一方、日本では完璧なものとしてリリースしなくてはならず、少しでも間違いが見つかると、メディアや昨今ではSNSなどでたたかれてしまう。スタートアップの技術が育ちにくい一面があるのは否めません」

妻の知惠子さん、愛犬ルルとベルビュー・ダウンタウンに暮らす。長男の礼於(れお)さんは子どもの頃から廣瀬さんの海外出張に同行しており、その影響もあってか高校からカナダへ留学。現在はBC州バンクーバー近郊の大学に在学中

大学時代にカリフォルニア州でホームステイを経験して以来、アメリカが大好きだと言う廣瀬さん。「30年越しに、アメリカで仕事をする夢が実現しました。夢もちゃんと声に出して掲げていれば目標となり、いつか現実になるもの。DNPの仕事も商工会会長としての任務も、しっかりと有言実行していきたいですね」と、シアトル駐在での意気込みを伝えてくれた。プライベートではゴルフが趣味で、独学で学び、現在ではオフィシャル・ハンディ—キャップ7の腕前。「ゴルフは経営に似ています。状況に応じて『攻めと守り』のバランスを瞬時に判断するマネジメント能力に加え、コミュニケーション能力も求められます 。何より、プレーに人柄が出るスポーツです」と、自身のゴルフ論も。「人脈形成につながりますし、集中力と感性の強化、体調管理にも好影響。シアトルはゴルフ環境が良いので、ぜひ若い方に勧めたいですね」

毎日書道展、明藤書道会から入賞者 鷹松昂暉さん

毎日新聞社と一般財団法人毎日書道会が主催する「毎日書道展」で、レドモンド所在の明藤書道会から39名が漢字部で入選。U23毎日賞に高校生、鷹松昂暉さんの作品が選ばれました。

取材・文:室橋美佐 写真・資料提供:明藤書道会

恩師の藤井さんと写る鷹松さん

第72回を迎える毎日書道展が、7月から4カ月間にわたり全国10都市を巡回中だ。展示作品は2万4,858点の応募の中から選ばれた。明藤書道会からは、秀作賞に東京都在住の松野大輔さん、佳作賞にシアトル在住のウィンストン香織さんとテキサス州在住のマザ洋子さん、U23(16歳以上23歳以下)ではレドモンド高校3年生の鷹松昂暉さんが最高賞であるU23毎日賞、ウッディンビル高校3年生のウォング忠義さんがU23新鋭賞を受賞した。

鷹松さんの作品

明藤書道会会長で、毎日書道展審査会員でもある藤井良泰さんは、「私たちが使っている平仮名も含めて、文字の基本は漢字。古き良き古典作品を丹念に臨書することから書学は始まります。小さな積み重ねの結果です」と、今年の好成績について語る。秀作賞の松野さんは、日本の省庁からワシントン大学へ留学している際に藤井さんの教室へ通い始めた。「留学に際して、上司からアメリカで一生の趣味を見つけるようにと言われました。それが日本古来の書道と結び付いたのは、ひとえに藤井先生との出会いでした」と、秀作賞に至るまでを振り返る。

U23毎日賞受賞の鷹松さんは現在17歳。出品者の多くが大学の書道部員という中で、高校生が受賞するのはまれなケースだ。「海外からの出品での最高賞は鷹松君が初めて。彼は今年の書の甲子園(毎日新聞社が主催する国際高校生選抜書展)でも準大賞を受賞していて、これからが楽しみな逸材です」と、藤井さんは鷹松さんの健闘をたたえている。

第72回 毎日書道展

 www.mainichishodo.org

日本最大規模の書道展。漢字、かな、近代詩文書、大字書、篆刻、刻字、前衛書の部門に分かれ、24歳以上の一般公募ほか、16歳以上23歳以下のU23での募集がある。現在、下記の都市で巡回中。ウェブサイトにてバーチャル展示の閲覧も可能。

東海展・四国展 開催中~8月29日(日) 東北仙台展 9月10日(金)~15日(水)
北海道展・関西展 9月22日(水)~26日(日) 九州展 10月19日(火)~24日(日)
東北山形展 10月20日(水)~24日(日)
※東京展・北陸展・中国展終了

明藤書道会 6611 147th Ct. NE., Redmond, WA 98052
☎425-869-0994 
https://meitokai.net

1996年に藤井良泰さんがレドモンドで設立した書道会。書道展開催および地域への書道紹介など、書文化の普及のために活動する非営利団体で、現在約150名が所属している。

U23毎日賞受賞 鷹松昂暉さんにインタビュー

—書道を始めたきっかけは?

中学1年生からシアトルに住んでいます。両親に勧められて明石書道教室(明藤書道会学生部)へ通い始めました。最初は嫌だったのですが、通うたびに自分の実力が上がっていくのがわかり、どんどん楽しくなりました。日本からアメリカへ来たばかりの頃、英語は全くヒアリングができず、コミュニケーションが取れないため、学校生活で大変な時期もありました。書道教室は日本人らしさが詰まった場で、居心地が良かったです。藤井先生は、書道に取り組むうえでの所作や作法、姿勢の作り方も大事にしています。そうした型が窮屈と感じる人もいるのかもしれませんが、僕はそれが日本らしくて好きでした。

—受賞に至る道のりは、どのようなものでしたか?

まだ修行している身なので、まずは先生の字を見て、こういう線はどうやって出すのか、この形はどこに入れるのか、という具合でまねをして練習します。文字がない白紙のスペースを、藤井先生は「よどみない緩やかな川の流れのように」という表現で説明します。僕は滝の流れをイメージして、美しいスペースが現れるように文字の置き方のバランスを考えるようにしています。また、どこに「かすれ」を入れるのか、かすれを目立たせるために濃い墨で周りをどう黒く囲むか、なども意識します。本当に奥深い世界にのめり込みながら練習しました。

出品に向けては、週2回の教室以外に、自宅で先生のお手本を見ながら何枚も練習しました。そのうえで、自分で良いと思った5枚ずつを先生に提出し、指導してもらうことを繰り返しました。横53センチ、縦175センチのサイズの大きな紙に200枚以上は書いたと思います。

—これからの夢や目標を教えてください。

高校を卒業したら、大学でデジタル・デザインを学びたいと考えています。書道を含めてアートが好きで、パソコンも好きなんです。自分の好きなふたつを両立できる道として、デジタル・デザインの仕事をしたいなと思うようになりました。書道については、書の甲子園で最高賞を取ることを目標に、これからも頑張っていきます。

※筆の含む墨の量を少なくして、かすれるように書く手法。渇筆とも呼ばれる

KODAコンドミニアムが シアトル日本町に誕生

インターナショナル・ディストリクトに17階建ての高層マンションが誕生しました。早速、気になる内部を一部ご紹介します。

取材・文:室橋美佐 写真:ダリ・ディベロップメント

和の要素を取り入れたロビー

インターナショナル・ディストリクトにあるシアトル日本町で、2019年に着工した17階建てのKODAコンドミニアムが、今年6月に完成。その一角は、本誌発行人で元宇和島屋CEOでもあるトミオ・モリグチが経営する不動産会社、フジマツ・コーポレーションが台湾の大手ディベロッパーであるダリ・ディベロップメントへ売却した土地で、かつては宇和島屋シアトル1号店があった場所だ。ダリ・ディベロップメントにとっては米国初の住宅開発プロジェクトとなった。

S. Main St.側のエントランスには、日系アーティストとして活躍するエリン・シガキ氏、ジェラルド・ツタカワ氏のパブリック・アートが並ぶ。ロビーは「和」をテーマにデザインされ、リモートワークを行う住民向けのオフィス・スペースになっている。また、日本庭園が配されたテラスもあり、日本町の立地ならではの趣向があちらこちらに見られる。

ゲスト・ルームは、リビングからの眺めも最高

「ダウンタウンへのアクセスの良さ、リンク・ライト・レール駅の目の前という便利なロケーション、さまざまなショップやレストランがそろう近隣環境に、大きな魅力を感じてもらえます。特に若いカップルやリタイア後の夫婦が多く入居しています」と説明するのは、ダリ・ディベロップメントUSAでマーケティング・マネジャーを務めるビビアン・シエさん。日本町として栄えた地区の歴史を知り、購入を決める若い日系アメリカ人もいると言う。

1階の貸店舗スペースにはアジア系レストラン2軒が出店を予定。ビビアンさんは、「インターナショナル・ディストリクトの繁華街に新たなにぎわいの場が増える」と期待を寄せる。富士松ビレッジという複合ビルの建設予定地も目の前。これもまた、ダリ・ディベロップメントとフジマツ・コーポレーションが提携して開発するプロジェクトだ。モリグチは、「私が子どもの頃、この一帯には多くの日系店舗が軒を連ねていました。今回の再開発で、当時のような活気が戻ることを願っています」と話す。

日本庭園も暮らしに彩りを添える。7階にはこのテラスのほか、フィットネス・ジム、屋内ドッグ・パーク、ヨガスタジオなどを完備

KODAコンドミニアムはスタジオから3ベッドルームまで全200戸あり、その半分ほどは約40万ドル代で購入できる。興味のある方はまず、下記コンタクト先にてツアーの予約を。

KODA Condominiums

450 S. Main St., Seattle, WA 98104
☎206-317-8579、info@ownkoda.com
https://ownkoda.com

最終回 まとめ編:専門コンサルティングを受けるメリット

ウェブサイトのアクセス数を上げるテクニックとして欠かせないのが、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)。本誌ウェブサイト「SoySource.net」 が受けている UJ シンクタンクによるSEOコンサルティングの一部を、誌上公開!事業者やサイト運営者が知っておきたいSEOの基本をカバーします。

最終回 まとめ編:専門コンサルティングを受けるメリット

オンライン集客が最も期待できる方法  

これまで導入編、実践編に分けてSEOの基本と具体的な取り入れ方を紹介してきましたが、今号で最終回となります。まとめ編としてUJ シンクタンクの関良太郎さんにオンライン集客の重要性と専門コンサルティングの役割について解説してもらいます。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、インターネットを活用したビジネス競争がますます激しくなっています。そんな中で、「今こそ自社ホームページの存在意義や活用法を見直す時期」と感じている方は少なくないでしょう。今回は、進化を遂げた現在のホームページに不可欠な要素とは何か、どのようにSEO業者を活用していくべきかを改めて説明し、本コラムを総括したいと思います。

 ホームページの存在意義とは何でしょう。それは、会社が発信する情報をより多くの人に見てもらうことにほかなりません。本コラムでは、「ユーザーに『見つけてもらう』ホームページ作り」として、オンライン集客のための一連の施策について取り上げてきました。オンライン集客法はさまざまあります。流行りのSNSを活用する手法や、人気ウェブサイトに自社ホームページを紹介してもらうというやり方を試みている企業も多いでしょう。しかし、オンライン集客が最も期待できるのは、ユーザーが知りたい情報をGoogleなどの検索エンジンで検索した結果として自社ホームページが現れること、つまり、検索エンジンからの自然流入なのです。

 発信者と検索者が共通の関心(キーワード)でつながると、双方のコミュニケーションが誕生します。その先に新たなビジネスが広がっていることは言うまでもありません。

新ビジネスへ発展するコンテンツ・マーケティング      

検索エンジンから自社ホームページへの訪問を促すことは、「見つけてもらう」戦略に位置付けることができます。この手法を、「コンテンツ・マーケティング」と言います。たとえば、企業が毎日のように配信するブログは、発信者がコンテンツ・マーケティングを重要視している指標になります。

 日経TOPIX30社と米国ダウ30社のホームページで、ブログを公開している数を独自に調査しました。するとアメリカの企業は30社のうち26社が該当したのに対し、日本企業は30社のうち9社のみでした。このデータからも、アメリカ企業のほうがコンテンツ・マーケティングをより重要視していることがわかります。

 自社ホームページを「見つけてもらう」ためには、さまざまな話題のコンテンツを日々発信することが要です。ホームページに情報が毎日追加され続ければ、突拍子もないキーワード(http://soysource.test-alba.com/business/seo/seo-digitalmarketing-3/)から潜在顧客の訪問につながるケースもあります。毎日のブログ更新は、新たなビジネスへ発展するといった「利益の無限ループ」の可能性を秘めているのです。

会社が導入すべきウェブ・マーケティング・スキル    

日本企業のホームページでは、ブログ配信をあまり重要視しない傾向にあります。それは、コンテンツ・マーケティングを含めた広告手法を重要視していない、もしくは、そうしたやり方があるということに気付いていないのかもしれません。

 アメリカ企業の場合、SEOを含め、デジタル・マーケティングは企業の広報活動において重要な役割を担います。そのため、SEOアナリストやSEM(Search Engine Marketing)マネジャーを重要な職務ポジションとみなし、専門スキルを持つ人材を採用します。一方で、日本企業でこのような専門職務の採用を行うケースはまれです。ここに、アメリカ企業と日本企業のマーケティングに関する考え方の違いが生まれているのではないかと感じています。

経営者が知っておきたいSEO対策の盲点 

ソイソースのウェブサイトは現在、UJ シンクタンクの初期コンサルテーションにより、検索エンジン重視のSEO対策に着目した運営となっています。それまでは、SEOに関連する数多の情報がある中で、どこから手を付けるべきか考えあぐねている状況のようでした。このような悩みは、多くの日本企業に共通しているものと思われます。コロナ禍でオンライン・ビジネスが拡大する現在、自社ホームページを見直すチャンスが到来しています。UJ シンクタンクのコンサルテーションを受けてもらえれば、自社ホームページのSEO対策と従来の広告・宣伝・マーケティングの考え方が180度変わるはずです。

 新しいビジネスの創出を考えている方、アメリカへの新規進出を計画する企業の駐在員の方、アメリカでレストランを開きたいシェフの方、日本の食品販売を行いたい経営者の方、すでにグローバル展開をしている全ての企業の経営に携わる方は、これまで盲点となっていた企業ホームページの本当のSEO対策手法は何なのかを、ぜひ考えてみてください。まずは専門家に相談して、何が集客上の問題点なのかを知ることから始めましょう。

これから求められていくのは、「自らが気付き、発想できるSEO対策」です。専門的な情報を入手するためにSEOコンサルタントを利用すれば、効率良く目標を達成するための大きな力となることでしょう。

取材協力:UJ シンクタンク 関 良太郎さん


UJ シンクタンク 関 良太郎さん
UJ シンクタンク(https://ujthinktank.com)のデジタル・マーケティング・コンサルタント。日本の大手システムインテグレーション企業で営業を務めた後、MBA取得のために2008年に渡米。食品メーカーや飲食店のマーケティングなどの勤務を経て、ロサンゼルス地域で日系ビジネス向けに印刷サービスを行うGoshiki LLCと共に2020年、UJ シンクタンクの立ち上げに参加。ウェブサイト構築・運営ほか、SEOコンサルティング、オンライン・ビジネス支援、オンライン広告、SNS運営サポートなど幅広いサービスを提供。レストラン向けPOSレジシステム「Clover」の販売代理店でもあり、米国のレストラン向けに様々なソリューション提供を行っている。

前田伸二さん〜 エアロ・ジパング・プロジェクト代表

自らを「片目のパイロット」と呼び、シアトル地域を拠点に講演活動も行うエアロ・ジパング・プロジェクト代表の前田伸二さんが、5月1日に世界一周飛行へと出発しました。シアトルを発つ直前のインタビューで、このミッションに込めるメッセージを熱く語ってくれました。

取材・文:室橋美佐  写真:本人提供

前田伸二■北海道中川郡本別町出身。日本航空高等学校を卒業後、日本大学理工学部航空宇宙工学科へ入学するも、事故で右目を失明。パイロットになる夢を諦め切れず日本を飛び出し、可能性を求めてエンブリー・リドル航空大学へ留学。そこで航空安全危機管理修士を取得し、新明和工業株式会社、ボーイング社で航空機製造に携わる。再びパイロットを目指し、アメリカで事業用操縦士と飛行教官のライセンスを取得。2016年に非営利団体、エアロ・ジパング・プロジェクトを立ち上げ、若者に向けて講演活動や飛行訓練などを行う。

片目パイロットの誕生

隻眼という障害を負いつつも、困難を乗り越え夢をかなえてきた、前田伸二さん。目標に向かって進むことの素晴らしさを若者へ伝えるため立ち上げた非営利団体、エアロ・ジパング・プロジェクトを通し、活動を続けている。シアトル地域で学ぶ日本人留学生への講義をきっかけに多くの講演依頼を受けるようになり、シアトルの日本語教育機関から日本の大学まで、国をまたいで各地を回る日々だ。言葉の端々から揺るぎない自信と真っすぐな性格が伝わる前田さんからのメッセージは、自身の夢をかなえるまでの経緯と重なって、聞き手の心を動かす。

夢を追う前田さんをいつもサポートしてくれた
両親と大学入学式で

パイロットへの憧れが芽生えたのは、北海道東部にある本別町で幼稚園に通う4歳の頃に、東京への旅行で家族と初めて飛行機に乗った時。「空から見下ろした十勝平野がとても美しくて、こんな景色を眺められるパイロットになりたいと思いました」。農家だった実家の畑から上空の飛行機を見上げては、いつか自分もあんな機体を操縦すると心に決めていたと言う。中学卒業後、親元を離れて山梨県にある日本航空高等学校へ進み、日本大学理工学部航空宇宙工学科に入学。夢へ向かって邁進していた矢先、大学1年生の前田さんを大きな不運が襲う。交通事故に遭遇し、右目を失明したのだ。

かけがえのない家族と共に。前田さんを理解して支える妻の正起子さんとの出会いは、一緒に働いていた飛行機生産の現場。「家一軒を買えるほどのお金を使った」というレトロフィット作業に、金銭的な不安を感じていた前田さんへ、正起子さんは「お金ごときで諦めるな」と喝を入れてくれたそう

日本では、隻眼でパイロットになることはできない。「多くの大人から、障害を持った人間が航空業界で活躍することはほぼ不可能だとアドバイスを受けました。とにかくパイロットになる人生しか考えていなかったので、それ以外の生き方を想像することができませんでした」と、前田さんは当時を振り返る。自殺まで考えた前田さんを、「おまえが死んでも、世間はおまえのことを忘れてしまうだけで何も変わらない」と厳しい言葉で救ってくれたのは高校時代の恩師だった。「ここで死んだら負けだ」と勇気が湧いてきた。一緒にパイロットになる夢を追いかけていた仲間の支えもあった。

エイドリアン氏から、経由地の選択や飛行テクニックのアドバイスを受ける前田さん

難関の航空宇宙工学科を4年間で卒業すると、航空産業での就職を目指し、「空のハーバード」と呼ばれるエンブリー・リドル航空大学留学のために米国アリゾナ州へ。「交通事故の経験から興味を持つようになったリスク・マネジメントを学べる修士課程があったのが、エンブリー・リドル航空大学でした」。無事に修士を取得し、カリフォルニア州にある新明和工業株式会社の米国法人で航空機部品製造の工程管理の仕事に就くことに。取り引き先だったボーイング社への転職と同時にシアトルに移り住み、以来13年にわたり機体製造工程のスペシャリストとして同社に勤めている。「飛行機の翼をいかに効率的に造るかを分析して、その工程管理をするのが私の仕事です」と、ミニモデル飛行機を見せて説明する前田さんからは、航空エンジニアとしての一面ものぞく。「不可能」と言われた航空業界での就職を果たし、自分を信じて行動し続ける前田さんの進む先には確実に道が開かれていった。

飛行機の操縦体験ができるディスカバリー・フライトでシアトル上空へ

転機が訪れたのは、ボーイング社の仕事で日本に駐在していた時だ。「アメリカへ渡ってから10年以上が経っていましたが、障害者のパイロットが日本でいまだに誕生していない。日本の空は何も変わっていないと気付きました」と前田さん。日本の航空産業の現場で働く人々のほとんどが実際に機体を操縦した経験がないことにも疑問を感じ、何かを変えたいと思ったと話す。アメリカへ戻ると事業用パイロット操縦と飛行教官としてのライセンスを取得。若者に自信を培ってもらいたいと、操縦桿を握って飛行体験ができる「ディスカバリー・フライト」を始めるようになった。「自ら操縦して空を飛ぶフライト体験は格別なもの。『自分でも飛べる!』という発見を通して、不可能と思っていたことも、やればできるということを知って欲しいという思いがありました」。やがて前田さんは、世界一周飛行ミッションの構想を温めていく。

パイロットとして、飛行機の造り手として世界一周飛行ミッションを決行

5月1日に前田さんと飛び立った機体「ルーシー」は、1963年のビーチクラフト社製ボナンザ機。新明和工業株式会社勤務時代の上司が、前田さんの世界一周飛行ミッションを知り、私有機を譲ってくれた。前田さんはこの機体に、約4年をかけてエンジン、プロペラ、ナビゲーション・システムなどを入れ替え、レトロフィットと呼ばれる改修を施した。飛行機製造のキャリアで培ったノウハウを生かして、各分野の専門家と調整しながらの作業だった。「こんな古い機体で世界一周できるだろうかという不安も当初はありました」と打ち明ける。そんな折に出会ったのが、2016年に同型機で世界一周飛行を成功させたエイドリアン・エイコン氏だ。「アドバイスが欲しい」という前田さんからの連絡に、「話だけ聞いて結局は実行しない多くの問い合わせのひとつだろう」と軽く受け流していたエイドリアン氏だったが、前田さんの本格的な準備を知って「もっと早く協力すれば良かった」とわびてきたそう。その後、ワシントンDCからシアトルをたびたび訪れては、機体改修のアドバイスをしてくれるように。

4年間のレトロフィット作業を経て完成したルーシー(Photo by Yoshi Fujii)

レトロフィットの作業を重ねるごとに、前田さんはルーシーの魅力に気付いていった。「機体から1963年の匂いがするんです。当時のエンジニアが何を考えて造っていたかを感じられて面白いし、技術者の視点から見て、とても美しい飛行機です」。何でも新しいものが良いとされがちな時代に、古いものでもベストな状態に仕上げれば世界一周さえできるということを、若いエンジニアへ伝えたいと言う。

ルーシーのレトロフィットに協力した技術者と一緒に

そんな愛機とのミッションとはいえ、世界一周飛行は大きなプロジェクト。カナダからアイスランド、そして日本からシアトルへと、10時間以上の大陸間移動もあり、多くのリスクを伴うはずだ。不安はないのだろうか? 「リスクはもちろんあります。でも、紛争国へ行くわけではないので、想定できる範囲です。事前準備で最小限に抑えることができます」と前田さん。4年の準備期間では、機体の状態をベストにするために最善を尽くした。機長を務めていたエイドリアン氏のコネクションを通して、前田さん自身も事故までを想定した数々の飛行訓練を行った。飛行ルートは、エイドリアン氏からのアドバイスを元に作成。燃料の補給場所から、宿泊先の確認、訪問国への入国ビザや税関手続きの下準備、新型コロナ禍での各国内の隔離日程までを緻密に練って作り込んだプランだ。「出発したら、あとは飛び続けるだけなんです」

次の世代に伝えたいメッセージ

2019年、いつでも前田さんの夢のためにサポートを惜しまなかった父親が他界した。病院のベッドに横たわった姿で、「18歳の時に事故で入院していたおまえの気持ちが今はよくわかる。あそこからよくやった」と言ってくれたそうだ。世界一周の計画を、当時は父親と妻の正起子さんだけに伝えていた前田さん。

講演を行う前田さん。出発前の4月には、勤務先のボーイング社で社員向けにオンラインで講演を行った。ボーイング社の仲間も、前田さんの活動を応援している

「人は誰でも悩みを持っているけれど、おまえはそれを乗り越えてきた。夢もかなえてきた。やればできるということを、世界一周してより多くの人に伝えろ」。父親から前田さんへの最期の言葉だ。そのエールが、世界一周飛行への決意を固めるうえで大きな後押しとなった。

「片目のオッサンが夢をかなえて自由に人生を謳歌している。世界一周までしている。その事実を知れば、若い人たちも未来に対して夢や目標を抱けると思うんです」。そう語る前田さんの生きざまは爽快そのものだ。こんな風に人生を思いのままに歩んでいる大人の存在自体が、若者にとっても、他の大人にとっても、一歩を踏み出す勇気につながるのかもしれない。世界一周飛行から戻った後の前田さんの活躍も楽しみだ。


エアロ・ジパング・プロジェクト世界一周飛行ミッション

エバレットのパイン・フィールド飛行場から出発し、7月までの2カ月間で日本を含め11カ国を訪れるミッション。パンデミックの影響もあり、各地での講演は見送られたが、帰還後にオンライン講演などが行われる予定だ。

※新型コロナウイルス感染拡大の影響で、インド上陸がキャンセルとなり、日本滞在も限定的なものになるなど、実際の飛行ルートは各国の状況に応じて変更されている。

Aero Zypangu Project
PO Box 12882, Mill Creek, WA 98082​
contact@aerozypangu.com
www.aerozypangu.com

ミッション・フライト中の前田さんからメッセージ!
アイスランド上空から

シアトル出発から33日目の6月2日現在、韓国で休憩滞在しています。これから日本を通過してロシアに入り、アラスカ州ノームを経てワシントン州に戻ります。ギリシャ・アテネ国際空港では大きな歓迎式があり、そしてエジプトでは放送局から取材を受けるなど、どの国でも多くの方が片目の見えないパイロットが本気で「夢と希望」を伝えることに躍動してくれました。各国でキャプテンと呼ばれてパイロットとして認められた気持ちもしますし、片目パイロットが日本の上空を飛べることも日本の航空史に残ることだと思っています。「世界を味方につけて地球を飛んでいる」というのが、ミッションを通じての強い実感です!

実践編:外部施策~被リンクについて~、やってみたプロのSEO対策

ウェブサイトのアクセス数を上げるテクニックとして欠かせないのが、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)。本誌ウェブサイト「SoySource.net」 が受けている UJ シンクタンクによるSEOコンサルティングの一部を、誌上公開!事業者やサイト運営者が知っておきたいSEOの基本をカバーします。

実践編:外部施策~被リンクについて~

オーソリティーの高いサイトから被リンクを受けよう  

ソイソース編集部(以下ソ):前回でのページ読み込み速度の改善やユーザー体験の向上など、これまではウェブサイト制作側の内部で対処できるテクニカルSEOについて学びました。今回は外部施策と呼ばれる、外部ウェブサイトから受けるリンク(被リンク)について考えていきます。

UJ シンクタンクの関さん(以下UJ):かつては、とにかく多くの被リンクを受けていれば評価が上がると言われ、SEO対策業者などが「大量の被リンクをあなたのウェブサイトに向けて張りますので、Googleの検索結果に良い影響がありますよ!」などと声をかけてきて、全く内容のないウェブサイトからの大量の被リンクを販売するような不正行為が横行していた時期がありました。これらの手法はブラックハットSEOとも言われます。しかし、Googleではペンギンアップデート(低品質なコンテンツに対する大規模な検索アルゴリズムの変更)を2012年に行い、低品質なウェブサイトからのリンクを評価しない方向にシフトしました。以降、低品質な被リンクを故意に使って検索でのパフォーマンスを上げるようなブラックハットSEOを行っているウェブサイトは、検索順位が下がる、場合によっては、Googleの検索インデックスから削除されるなどのペナルティーが課されるようになったのです。

 一方で、権威(オーソリティー)の高いウェブサイトからの被リンクを得ることは、検索エンジンでのパフォーマンスが上がる要素となったのも事実です。オーソリティーの高いウェブサイトとは、たとえば、大学、大手メディア、政府機関など挙げられます。この権威性について、GoogleはガイドラインでE.A.T(Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness)という言葉を使い、その重要性をうたっていますが、各ウェブサイトの権威性の指標については公表していません。しかし、前々回に紹介した「Ubersuggest(ウーバーサジェスト)」などのSEOツールで目安の指標・スコアを確認することができます(https://neilpatel.com/ubersuggest)。自社サイトよりもオーソリティーが高い外部サイトからリンクを受けることが、自社サイトのオーソリティーを上げることにつながり、検索エンジンからの評価も高まります。

ソ:被リンクを多く受けるために、どのようなことができますか?

UJ:店舗やサービス業のウェブサイトであれば、メディアに記事や広告としてウェブサイトへのリンクを張ってもらうのも手です。リンクにはリンク元からリンク先へオーソリティーを継承する形態の「Do follow Link」と、オーソリティーを与えずにリンクをする「No follow Link」の2種類があり、Do follow Linkを受けなければオーソリティーの向上にはつながらないと考えられています。たとえば、調べ物をするときなどにウィキペディアを利用する方は多いと思いますが、ウィキペディア上に記載された外部リンクは自動的にNo followとなってしまうため、オーソリティーの継承は行われないと言われています。ウィキペディア自体は非常にオーソリティーの高いウェブサイトなのですが、自社サイトを紹介する目的でウィキペディアに情報を投稿し、そこで自社サイトへのリンクを張ったとしても、オーソリティーが上がることはありません。

被リンクを定期的にチェックする      

ソ:すぐにできる作業はありますか?

サーチコンソールの被リンク否認申請ページ

UJ:はい。先に述べたようなオーソリティーのないチート・サイトからリンクを受けることは、評価を低下させることになりますので、対策として、チート・サイトなどから被リンクを受けていないか常に確認すると良いでしょう。UJ シンクタンクのクライアントの中には、競合他社から悪意を持って、チート・サイトからのリンクをいくつも張られてしまうというスパム・アタックを受けていたケースがあり、そのために検索エンジン(Google)のペナルティーを受け、検索順位が下がってしまっていました。自社サイトへの被リンクは、定期的にチェックしておきましょう。

ソ:そのようなスパム・アタックは、どのように発見して、どう対処したら良いのでしょうか?

UJ:ウーバーサジェストやGoogleサーチコンソール(以下サーチコンソール)で、被リンクを受けているページのリストを見ることができます。そこに、オーソリティーが低いチート・サイトのようなものがあれば、対処する必要があります。具体的には、サーチコンソールの「サイトへのリンクを否認する(www.google.com/webmasters/tools/disavow-links-main)」の機能から直接Googleに被リンクの否認申請をすることができます。UJ シンクタンクのSEO対策サービスでも、毎月のSEO報告の中で外部からの被リンクについてお知らせするようにしています。

ソ:次の最終回ではまとめとして、SEO対策を専門業者へ委託するメリットについて紹介してもらいます。

参考リンク:

2012年のGoogleのペンギンアップデート(大規模な検索アルゴリズムの変更https://developers.google.com/search/blog/2016/09/penguin-is-now-part-of-our-core 

Googleガイドライン(https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/en//searchqualityevaluatorguidelines.pdf 

取材協力:UJ シンクタンク 関 良太郎さん


UJ シンクタンク 関 良太郎さん
UJ シンクタンク(https://ujthinktank.com)のデジタル・マーケティング・コンサルタント。日本の大手システムインテグレーション企業で営業を務めた後、MBA取得のために2008年に渡米。食品メーカーや飲食店のマーケティングなどの勤務を経て、ロサンゼルス地域で日系ビジネス向けに印刷サービスを行うGoshiki LLCと共に2020年、UJ シンクタンクの立ち上げに参加。ウェブサイト構築・運営ほか、SEOコンサルティング、オンライン・ビジネス支援、オンライン広告、SNS運営サポートなど幅広いサービスを提供。レストラン向けPOSレジシステム「Clover」の販売代理店でもあり、米国のレストラン向けに様々なソリューション提供を行っている。

シアトル別院仏教会×ウェステリア・ビュー・マナー アジア系コミュニティーの高齢者へワクチンを届ける

今年2月から、シアトル別院仏教会(1427 S. Main St., Seattle, WA 98144)の体育館が、近隣に住む高齢者などを対象とした新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン接種会場として活用されています。実施に至った背景を、同寺院輪番の楠 活也さんと、会場運営をサポートするウェステリア・ビュー・マナーで事務局長を務めるアラン・ホシノさんに聞きました。

取材・文:室橋美佐

 「礼拝が全てオンラインになっている中、何かコミュニティーの役に立てないかと考えていました。ワクチン接種会場を提供できて、その願いがやっと実現しました」と話すのは、2017年からシアトル別院仏教会(以下別院)で輪番を務める楠 活也さん。接種会場では、妻の綾乃さんと日本語ボランティアも行う。

 別院でワクチン接種を行う医療プロバイダーは、インターナショナル・ディストリクトを拠点に多言語で医療サービスを提供するインターナショナル・コミュニティー・ヘルス・サービス(ICHS)。別院のほかにも、アジア系住民が集まる地域を中心に、地域の教会やコミュニティー施設と協力して言語サポートを伴う小規模なワクチン接種イベントを実施している。そして、ICHSをボランティアでサポートして会場運営を担っているのが、ウェステリア・ビュー・マナー(以下ウェステリア)で事務局長を務めるアラン・ホシノさんだ。ウェステリアは創立以来、別院門徒が運営に関わる高齢者施設で、ホシノさんも別院門徒だ。「ウェステリア住民向けのワクチン接種会場として、別院の体育館を使わせてもらったのが始まりでした」とホシノさん。その後、近隣の高齢者施設住民向けにも会場提供するようになり、さらには「言語サポート付きの歩いて行けるワクチン接種会場」として、地域やコミュニティーの高齢者全般に対象が広がっていった。

旧日本町にあるシアトル別院仏教会の本堂

 「ワクチン接種を不安に思う人が多い現状では、特に英語がネイティブではない高齢者は、母国語での説明やサポートがあることで接種を決断できるケースも多いようです」とホシノさんは指摘する。ICHSや他の地域の非営利団体と協力して、インターネットにアクセスができなかったり、英語情報が届きにくかったりする高齢の移民に対して、別院を始めとするコミュニティー内の会場でワクチン接種ができることを日本語、中国語、ベトナム語、ヒンズー語などで伝える活動もしている。「ワクチンを接種したいけれど、どうしたら受けられるのかわからなかったと話す高齢者も少なくありません。日本語で電話をすると喜んでもらえます」とホシノさん。別院ではICHSによるワクチン接種イベントが定期的に開催されており、5月11日までに580人以上が接種を受けた。高齢者のワクチン接種がほぼ行きわたる5月末には同サイトでのワクチン接種イベントが終了する予定だ。  「礼拝が全てオンラインになっている中、何かコミュニティーの役に立てないかと考えていました。ワクチン接種会場を提供できて、その願いがやっと実現しました」と話すのは、2017年からシアトル別院仏教会(以下別院)で輪番を務める楠 活也さん。接種会場では、妻の綾乃さんと日本語ボランティアも行う。

 別院でワクチン接種を行う医療プロバイダーは、インターナショナル・ディストリクトを拠点に多言語で医療サービスを提供するインターナショナル・コミュニティー・ヘルス・サービス(ICHS: www.ichs.com)。別院のほかにも、アジア系住民が集まる地域を中心に、地域の教会やコミュニティー施設と協力して言語サポートを伴う小規模なワクチン接種イベントを実施している。そして、ICHSをボランティアでサポートして会場運営を担っているのが、ウェステリア・ビュー・マナー(以下ウェステリア)で事務局長を務めるアラン・ホシノさんだ。ウェステリアは創立以来、別院門徒が運営に関わる高齢者施設で、ホシノさんも別院門徒だ。「ウェステリア住民向けのワクチン接種会場として、別院の体育館を使わせてもらったのが始まりでした」とホシノさん。その後、近隣の高齢者施設住民向けにも会場提供するようになり、さらには「言語サポート付きの歩いて行けるワクチン接種会場」として、地域やコミュニティーの高齢者全般に対象が広がっていった。

 「ワクチン接種を不安に思う人が多い現状では、特に英語がネイティブではない高齢者は、母国語での説明やサポートがあることで接種を決断できるケースも多いようです」とホシノさんは指摘する。ICHSや他の地域の非営利団体と協力して、インターネットにアクセスができなかったり、英語情報が届きにくかったりする高齢の移民に対して、別院を始めとするコミュニティー内の会場でワクチン接種ができることを日本語、中国語、ベトナム語、ヒンズー語などで伝える活動もしている。「ワクチンを接種したいけれど、どうしたら受けられるのかわからなかったと話す高齢者も少なくありません。日本語で電話をすると喜んでもらえます」とホシノさん。別院ではICHSによるワクチン接種イベントが定期的に開催されており、5月11日までに580人以上が接種を受けた。高齢者のワクチン接種がほぼ行きわたる5月末には同サイトでのワクチン接種イベントが終了する予定だ。 

シアトル別院仏教会

1901年よりシアトルの日系人から信仰を集める浄土真宗の寺院。毎年、寺院前で開催される盆踊りは夏の風物詩になっている。☎206-329-0800 office@seattlebetsuin.com.

https://seattlebetsuin.com/

ウェステリア・ビュー・マナー

低所得高齢者向け集合住宅。向かいに建つシアトル別院仏教会が創立した歴史があり、現在でも同寺院門徒がボード・メンバーを務める。

http://www.wisteriaview.org/

 

ワシントン州居住者および就労者は、ビザ・ステータスや市民権、保険の有無に関わらず、対象年齢であれば誰でも新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンを無料で接種することができます。

ワシントン州保健局からのCOVID-19およびワクチン日本語情報
www.doh.wa.gov/Emergencies/COVID19/Japanese

ワクチン接種予約が可能な医療機関の検索はこちらから
https://vaccinelocator.doh.wa.gov

問い合わせ: COVID-19情報ホットライン ☎1-800-525-0127

16 歳以下にワクチン許可、秋から学校も再開

FDA(米食品医薬品局)は5月10日、ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチン使用を、12歳から15歳の子どもにも許可した。ワクチン副反応の可能性よりも、接種せずに感染した場合のリスクのほうが高いと判断。

これを受け5月13日、ワシントン州保健局は2021年秋に始まる新学年度から、希望するK-12の全生徒にフルタイムの対面式学習提供を予定していると発表したが、ワクチン接種は強制ではない。

詳細:

www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-authorizes-pfizerbiontech-covid-19-vaccine-emergency-use

www.doh.wa.gov/Newsroom/Articles/ID/2781/Department-of-Health-releases-updated-K-12-schoolguidance

実践編:テクニカルSEOとは?〜やってみたプロのSEO対策

ウェブサイトのアクセス数を上げるテクニックとして欠かせないのが、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)。本誌ウェブサイト「SoySource.net」 が受けている UJ シンクタンクによるSEOコンサルティングの一部を、誌上公開!事業者やサイト運営者が知っておきたいSEOの基本をカバーします。

実践編:テクニカルSEOとは?

ページの読み込み速度  

ソイソース編集部(以下ソ)前回は「Ubersuggest(ウーバーサジェスト)」を活用したSEOキーワードの絞り込み方と、そのキーワードをサーチエンジンへいかに効率的に伝えるかを学びました。今回も実践編として、テクニカルSEOについての説明を受けます。

UJ シンクタンクの関さん(以下UJ)サーチエンジンとして大きなシェアを占めているGoogle検索エンジンは「ユーザーがより効率的に求めている情報を見つけられる」ことを目的に、各ウェブサイトを巧妙なアルゴリズムで評価しています。ページの読み込みの速さ、サイト構造のわかりやすさ、情報の見つけやすさ、サイトを訪れたユーザーの行動までを、Googleのクローラーがサイト内を巡回して判断します。本コラム第2回、現状把握の説明の際に使用したGoogleサーチコンソール(以下サーチコンソール)にある「ウェブに関する主な指標」メニューを使って、Google検索エンジンからの技術的な評価を確認することができます。自社ウェブサイトに技術的な問題点がないか、常に指標をチェックしていくテクニカル面でのSEO対策も、ウェブサイトを運営するうえでとても重要です。

サーチコンソールから見るSoysource.netのLCP

具体的に何をチェックすれば良いでしょうか?

UJ大きなポイントのひとつとして、ページの読み込み速度が挙げられます。サーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」として読み込み速度を示すLCP (Largest Contentful Paint)やFID(First Input Delay)が一定数を超えるページは、「不良」としてとしてリストされます。Soysource.netをチェックすると、現在は問題ありませんが、1月上旬にLCPに問題のあるページがあったようです。

なるほど、一時的にサーバーの不具合があった頃です。

UJページの読み込み速度は、グーグル社が提供する「ページ・スピードインサイト」を使って個別にチェックすることもできます。速度を速めるためにできる対策も「改善できる項目」として表示されます。ウェブサイトを作る際には、デザイン性を重視するあまりに画像を挿入し過ぎるなどしてサイトの読み込みが遅くなってしまうことがないように考慮していく必要があります。なお、ページ・スピードインサイトはスマートフォン、パソコンの両方でページの読み込み速度を確認できます。グーグル社は2021年3月から、検索結果の表示はモバイルに対応するページから優先して行うと公表しています。モバイル対応ページを作り、モバイル機器からの読み込み速度が落ちないように十分な対策をしておくことが重要です。

内部リンクとサイトマップでユーザー体験の向上を      

UJサイト内でユーザーが必要な情報を得るためにわかりやすい構造にすることも大切です。まずできることは、ページの位置をツリー構造で表示する「パンくずリスト」や、サイトマップの作成があります。これが入ることによって、Google検索エンジンのクローラーが効率的にウェブサイト内を巡回しやすくなります。また、サイト内の関連記事に相互リンクを張ることで、サイトを訪れたユーザーを他ページへ誘導できるだけでなく、クローラーにサイト内を効率的に巡回させる効果もあります。URLアドレスはなるべく短く設定し、「サイト名/カテゴリー/記事名」というようなわかりやすい構造にしておくと良いでしょう。WordPressでページを作成している場合には、「Yoast SEO」や「All In One SEO」などのプラグインを利用することにより、このサイトマップやパンくずリストなどを自動で設定してくれるのでおすすめです。

ユーザーにとってわかりやすく、使いやすいウェブサイトを作ることが、SEO対策につながるということですね。

UJその通りです。サイトを訪れた人のユーザー体験をより快適なものにすることが重要で、それが検索エンジンからの評価にもつながります。サーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」では、ページの読み込み速度のほか、CLS(Cumulative Layout Shift)という読み込み時のページレイアウトの移動量を示す指標もあります。ページを読み込んだ際にレイアウトがずれることがないかをチェックするものです。

レイアウト上の見やすさまでチェックされているんですね。

UJその他、いろいろな要素がテクニカルSEOに関連してきます。UJ シンクタンクのコンサルティングでは、テクニカルSEOの定期的な監視により、問題発生時にすぐ対応できるようにしています。

ありがとうございました。次回は、外部からのリンクについて話を聞きます。

取材協力:UJ シンクタンク 関 良太郎さん


UJ シンクタンク 関 良太郎さん
UJ シンクタンク(https://ujthinktank.com)のデジタル・マーケティング・コンサルタント。日本の大手システムインテグレーション企業で営業を務めた後、MBA取得のために2008年に渡米。食品メーカーや飲食店のマーケティングなどの勤務を経て、ロサンゼルス地域で日系ビジネス向けに印刷サービスを行うGoshiki LLCと共に2020年、UJ シンクタンクの立ち上げに参加。ウェブサイト構築・運営ほか、SEOコンサルティング、オンライン・ビジネス支援、オンライン広告、SNS運営サポートなど幅広いサービスを提供。レストラン向けPOSレジシステム「Clover」の販売代理店でもあり、米国のレストラン向けに様々なソリューション提供を行っている。

ワクチン接種後の副反応は?

ワシントン州保健局よりCOVID-19ワクチン情報(4月23日)

4月15日より、ワシントン州居住者は、誰でも新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン接種を受けられるようになりました。ワクチン接種の対象年齢であれば、ビザ・ステータスや市民権、保険の有無に関わらず、無料で接種することができます。

接種後の副反応は?

ワクチン接種1~3日後に、副反応が見られることは珍しくありません。よくある副反応としては、疲労感、筋肉痛、注射された腕の痛み、発熱、頭痛、関節痛、悪寒、吐き気、嘔吐などが挙げられます。また、55歳以下の若年層に症状が出やすい傾向があります。症状が重い場合や、上記の症状が数日経っても続く場合は、医師の診察を受けてください。ワクチン接種直後は、15~30分、接種場所を離れず待機し、アレルギー反応が発生した場合に医療機関が対応できるようにします。

ワシントン州保健局からのCOVID-19およびワクチン日本語情報
www.doh.wa.gov/Emergencies/COVID19/Japanese

ワクチン接種予約が可能な医療機関の検索はこちらから
https://vaccinelocator.doh.wa.gov

問い合わせ:COVID-19情報ホットライン ☎1-800-525-0127

マイクロソフト、ブラウザに キッズ・モードを搭載

ブラウザ(インターネット閲覧ソフト)のマイクロソフト・エッジに、4月のアップデートで子どもが安心してウェブサイトが見られるよう制限をかける「キッズ・モード」が内蔵された。コロナ禍で子どものオンライン時間が増え、インターネット使用の管理がますます難しくなったことを受け実現した。検索画面から成人向けのテキストや画像、動画がブロックされ、アクセスが許可されているサイ
トはおよそ70に絞られている。ブラウザの背景には、ディズニー公認のカラフルなイメージも選ぶことができ、子どもが飽きずに使い続けられる工夫が凝らされている。

詳細:https://blogs.windows.com/windowsexperience/2021/04/15/introducing-microsoft-edge-kids-mode-a-saferspace-for-your-child-to-discover-the-web

実践編:サイトの内容を正しく伝える~キーワードとランキングについて~

ウェブサイトのアクセス数を上げるテクニックとして欠かせないのが、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)。本誌ウェブサイト「SoySource.net」 が受けている UJ シンクタンクによるSEOコンサルティングの一部を、誌上公開!事業者やサイト運営者が知っておきたいSEOの基本をカバーします。

実践編:サイトの内容を正しく伝える

キーワードを絞って効率的にランキングアップ   

ソイソース編集部(以下ソ):前回は、GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソール(以下サーチコンソール)を使って、ウェブサイトへのアクセス状況を把握するプロセスを学びました。第3回は実践編前半として、具体的な施策を考えていきます。

UJ シンクタンクの関さん(以下UJ):サーチコンソールを使って、どんな検索キーワードからSoysource.netへのオーガニック・サーチにつながっているかがわかりました。次に「Ubersuggest(ウーバーサジェスト)」というオンライン・ツールを使って、検索キーワードについてさらに詳しく調べていきます。これは有料ツールですが、無料登録のみでも一部のサービスを利用できます。Soysource.netがどのキーワードで、検索結果ランキングの何位にリストされているかを見ていきましょう。各キーワードの検索ボリュームや、検索結果で上位表示させる難易度などを数値で示してくれるので、検索ボリュームが高く上位表示させる難易度が低いキーワードを絞り込むことができます。

 たとえば、Soysource.netが「シアトル」という検索キーワードで上位表示を目指しているとして、ウーバーサジェストのキーワード・アイデア機能に「シアトル」と入力すれば、下のイメージのように「シアトル」とセットで検索されるキーワードのうち「シアトルブログ」「シアトル天気」などが、検索ボリュームが高いわりに難易度が低いキーワードとして示唆されます。

ソ:ここで示唆されたキーワードを意識してSEO対策をすれば、効率的に検索エンジンのランキングアップを狙えるということですね。

UJ:その通りです。ウーバーサジェストに無料登録して、ぜひ試してみてください。UJ シンクタンクでは同ツールの有料サービスを使って、クライアントのサイト内の各ページについて、どのキーワードで何位のランキングに上がっているかを、検索ボリュームと難易度と共にレポートします。そのレポートを見れば、どのキーワードに注力してSEOを施すべきかが一目瞭然です。

キーワードを検索エンジンへ伝えるために      

ソ:キーワードのターゲットを絞ったところで、具体的にはどのような作業が必要でしょうか?

UJ:Googleの検索エンジンは、タイトル、メタディスクリプション、ヘッダー1から3(H1〜H3)、そして本文の順番でウェブサイト内のコンテンツをスクロールしていきます。その順番を意識してコンテンツを作っていく必要があります。

 特にタイトルはとても重要ですので、タイトルに意識するキーワードを含めるようにしてください。メタディスクリプションは、検索エンジンでタイトルの下に表示される説明文として利用されます。ウェブページの本文を140字ほどで的確に表現し、検索をしたユーザーがクリックしたくなるようにしましょう。キーワードも含めるとさらに効果が得られます。箇条書きや、キーワードの羅列は不適切です。ヘッダーは本文中に入れる見出しのようなものですが、1から3までの階層を意識してコンテンツを作っていくと、キーワードも効率良くスクロールに拾われていきます。WordPressで作っているウェブサイトであれば、「All in One SEO Pack」や「Yoast SEO」などのウィジェットを利用すれば、メタディスクリプションやヘッダーを簡単に設定できます。

 キーワードを意識することは大事ですが、本文とかけ離れたキーワードをタイトルやメダディスクリプションに入れるのは逆効果です。あくまで、サイトの内容を正確に伝えることを心がけてください。

 次回は実践編後半として、テクニカル指標と呼ばれるページの読み込み速度、内部リンク、サイトマップ、適切なURLの設定などについて話をしていきます。

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DIGINEX. CEO の山下 優さんを迎えて、インターネット集客のためのデジタルマーケティングについて、優先順位や成功のコツなどを交えて解説します。

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取材協力:UJ シンクタンク 関 良太郎さん


UJ シンクタンク 関 良太郎さん
UJ シンクタンク(https://ujthinktank.com)のデジタル・マーケティング・コンサルタント。日本の大手システムインテグレーション企業で営業を務めた後、MBA取得のために2008年に渡米。食品メーカーや飲食店のマーケティングなどの勤務を経て、ロサンゼルス地域で日系ビジネス向けに印刷サービスを行うGoshiki LLCと共に2020年、UJ シンクタンクの立ち上げに参加。ウェブサイト構築・運営ほか、SEOコンサルティング、オンライン・ビジネス支援、オンライン広告、SNS運営サポートなど幅広いサービスを提供。レストラン向けPOSレジシステム「Clover」の販売代理店でもあり、米国のレストラン向けに様々なソリューション提供を行っている。

トシコ・グレース・ハセガワ氏がシアトル港湾局議員へ出馬

ワシントン州アジア太平洋問題委員会(CAPAA)で事務局長を務めるトシコ・グレース・ハセガワ氏が、シアトル港湾局委員会(Port of Seattle Commission)の第4議席に立候補することを2021年3月15日に発表した。ビーコン・ヒルで生まれ育ったハセガワ氏は、シアトル大学で刑法を学び、CAPAA事務局長を務める以前にはキング郡保安官事務所の公正な運営を監視するOffice of Law Enforcement Oversightで働いていた。父親は、現ワシントン州上院議員のボブ・ハセガワ氏だ。同議席を決めるプライマリー選挙は8月3日、総選挙が11月2日に行われる。トシコ・グレース・ハセガワ氏と政策方針などについては、同氏キャンペーンのオフィシャル・サイト(www.hasegawaforport.com)で参照できる。

参照:Hasegawa for Port

関連記事:

2020年大統領選挙の民主党代表候補だったエリザベス・ウォーレン上院議員のシアトル演説会場で同氏と登壇したトシコさん(写真右)

ワシントン州アジア太平洋問題委員会 | シアトルの生活情報誌「ソイソース」 (soysource.net)

ブルース・ハレル氏が市長選へ出馬

元シアトル市議のブルース・ハレル氏が、シアトル市長選への出馬を今月16日に発表した。ハレル氏は日系アメリカ人の母親とアフリカ系アメリカ人の父親の下でセントラル・ディストリクトで育ち、シアトル市議長を務めていた2016年には米日カウンシルの在米日系人リーダー(JALD)訪日プログラムにも参加している。ワシントン大学のロースクールで学んだハレル氏は、市議会議員として中小ビジネス支援、警察組織の改革、教育の機会均等化、アフォーダブル・ハウジングなどに取り組んできた。

今年のシアトル市長選には、現職シアトル市長のジェニー・ダーカン氏は出馬を辞退しているが、ハレル氏の他に現職市議会議員のロレナ・ゴンザレズ氏など4名が出馬表明している。二人の候補に絞るプライマリー選挙が8月3日、総選挙が11月2日に行われる。ブルース・ハレル氏と政策方針などについては、同氏キャンペーンのオフィシャル・サイト(www.bruceforseattle.com)で参照できる。

インターナショナル・ディストリクトのタウンホール・ミーティングに出席するハレル氏(Photo by Nick Turner 2018)

参照:Bruce Harrell for Seattle Mayor (bruceforseattle.com)

SEO対策でオンライン集客 ~ 導入編:現状を把握して、必要な対策を考える

SEO対策でオンライン集客

ウェブサイトのアクセス数を上げるテクニックとして欠かせないのが、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)。本誌ウェブサイト「SoySource.net」 が受けている UJ シンクタンクによるSEOコンサルティングの一部を、誌上公開!事業者やサイト運営者が知っておきたいSEOの基本をカバーします。

導入編:現状を把握して、必要な対策を考える

Googleアナリティクスでアクセス状況を分析   

ソイソース編集部(以下ソ):前回は、SEO対策が大事なオンライン・マーケティングの一環であること、ウェブサイトの内容を的確に検索エンジンへ伝えていく必要があることなど、SEO対策の基本を学びました。第2回のテーマは現状把握です。

UJ シンクタンクの関さん(以下UJ):SEO対策で欠かせないのは、まず現状を把握して課題を認識することです。課題を知ってこそ対策を練ることができます。そのために欠かせないツールが、Googleアナリティクス(以下アナリティクス)とGoogleサーチコンソール(以下サーチコンソール)です。利用は無料ですし、アナリティクスについては「アナリティクス・アカデミー」という無料のオンライン・コースで使い方を学ぶこともできます。

アナリティクスで見る、Soysource.netのユーザー数とページビューの推移

UJ:まずはアナリティクスで、Soysource.netの2019年と2020年のアクセスの推移を見てみましょう。青が2020年、オレンジが2019年、上がユーザー数、下がページビューです。ユーザー数はウェブサイトを閲覧した人の数で、デバイスごとにカウントされます。ページビューは、サイト全体のページが読み込まれた数で、同じユーザーが複数ページを複数回読み込んでもカウントされます。

 Soysource.netのユーザー数を見ると、2020年は2019年より減少してしまいました。特に、2019年5月と2020年5月に大きな落ち込みがあります。この原因を考える必要がありそうです。一方で、ページビューは2020年に増えています。これは、直帰率(バウンスレート)が2019年の約87%から2020年の約3.5%へ大きく改善しているからだと思われます。直帰率とは、サイトを訪問したユーザーが1ページのみを見てすぐにサイトを離れた割合です。2020年に入って、Soysource.netを訪れたユーザーが、より多くのページを読んでサイトに留まるようになったということです。Google検索エンジンは、直帰率が低くて滞在時間が長いサイトを高く評価しますので、これはいい傾向です。

ソ:2020年春に、各記事の関連記事を表示するポップアップ機能を加えたので、それが直帰率の改善につながったのかもしれません。しかしユーザー数については、この2回の大きな落ち込みが気になります。アフィリエイト広告収入にも影響していたのですが、原因を明確にできないままでした。

UJ:アクイジションを見ると「オーガニック・サーチ」と呼ばれる検索エンジンからSoysource.netへ入ってきた新規ユーザー数が、2020年に減っています。Soysource.netに対しての検索エンジンからの評価が何かしらの原因で下がり、検索結果での表示回数が減ったためと考えられます。Google検索エンジンのアルゴリズムが、2019年3月にコアアップデート、2020年5月に一部改変されたので、その影響を受けている可能性があります。

Googleサーチコンソールで検索エンジンからの評価を知る      

UJ:では、検索キーワードの視点から見てみましょう。サーチコンソールを使うと、キーワードごとのアクセス状況を細かく確認できます。検索エンジンの評価に悪影響を及ぼすリンクエラーや読み込み速度の問題を表示し、修復策も提示してくれるので、サーチコンソールは常にチェックしておくと良いでしょう。

アナリティクスで見る2019年と2020年のアクイジョン。ユーザーがどこからSoysource.netを訪れたかを分析できる

 2020年5月のユーザー数落ち込みの原因を探るため、サイト訪問につながった検索キーワードについて、この前後で検索結果上のインプレッション(表示回数)やクリック数に大きな落ち込みがあったものを調査しました。そうすると、医療に関する検索キーワードからのサイト訪問数が大幅に下がっていることがわかりました。

 同月にあったアルゴリズム変更で、医療とお金に関連する情報は、記事内容の権威性・信憑性を評価して検索結果に大きく反映するとグーグル社が公表しています。Soysource.net内の記事は、医師などライセンスを持つ専門家が執筆するものも多くありますが、それを裏付ける外部リンクがしっかりと張られていないことが問題かと思われます。

ソ:確かに、記事内での外部リンクの徹底をしてこなかったことが思い当たります。専門家による記事の掲載では、内容を裏付ける資料へのリンクを充実させていく必要がありそうですね。

UJ:検索エンジンのアルゴリズムはとても複雑で、しかも常に変わっていきます。これが全ての課題解決になるとは言い切れませんが、このように少しずつ紐解いて、地道に対応していくことが大事です。次回は、Soysource.netにとって重要なキーワードを探って、そのキーワードでの検索順位を上げていく方法を解説していきます。

取材協力:UJ シンクタンク 関 良太郎さん


UJ シンクタンク 関 良太郎さん
UJ シンクタンク(https://ujthinktank.com)のデジタル・マーケティング・コンサルタント。日本の大手システムインテグレーション企業で営業を務めた後、MBA取得のために2008年に渡米。食品メーカーや飲食店のマーケティングなどの勤務を経て、ロサンゼルス地域で日系ビジネス向けに印刷サービスを行うGoshiki LLCと共に2020年、UJ シンクタンクの立ち上げに参加。ウェブサイト構築・運営ほか、SEOコンサルティング、オンライン・ビジネス支援、オンライン広告、SNS運営サポートなど幅広いサービスを提供。レストラン向けPOSレジシステム「Clover」の販売代理店でもあり、米国のレストラン向けに様々なソリューション提供を行っている。

SEO対策でオンライン集客 ~ そのウェブサイト、集客のために機能してる?

ウェブサイトのアクセス数を上げるテクニックとして欠かせないのが、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)。本誌ウェブサイト「SoySource.net」 が受けている UJ シンクタンクによるSEOコンサルティングの一部を、誌上公開!事業者やサイト運営者が知っておきたいSEOの基本をカバーします。

導入編:そのウェブサイト、集客のために機能してる?

SEOが必要な理由とは

ソイソース編集部(以下ソ)第1回は導入編として、デジタル・マーケティング支援企業であるUJ シンクタンクの関良太郎さんから、SEOの基本的な考え方について説明してもらいます。SEOとは、どんなものなのでしょうか?

UJ シンクタンクの関さん(以下UJ):ビジネスを始める際、ウェブサイトを作って商品やサービスの情報を発信する方は多いと思います。大きな予算を使って業者へ委託しなくても、ワードプレスなどのオープンソースのソフトウェアを使って簡単にウェブサイトを作ることもできます。しかし、そのウェブサイトをただの「玄関」として置いておくだけで、積極的な集客ツールとして活用できていない残念なケースが多いのも現状です。コンテンツやデザイン性に気を配っていても、正しいSEO対策がなければ集客にはつながりません。つまり、収入を増やすこともかないません。

SEOとは、ウェブサイトが発信する情報の関連キーワードを検索した際に、検索結果の上位に表示されるようにウェブサイトを最適化すること。たとえば、シアトルにある豚骨ラーメン屋さんのウェブサイトであれば、「シアトル」「ラーメン」「豚骨」というキーワードでの検索結果リストの上位に上がるように施策していくわけです。「シアトルで豚骨ラーメンを食べたい」と考えて検索している人の画面に店のウェブサイトを表示させることで、オンライン販売につなげるプル型広告とも言えます。

これを手っ取り早く行うには、Googleなどの検索エンジンへ広告料を払って上部に表示させる方法もあります。しかし、広告料金を支払っている期間のみの一時的なものなので、予算を使い果たしてしまえばそれまで。一方で、SEO対策をしていくことは、効果を出すまでに時間はかかりますが、長期的なオンライン集客につながります。

ソ:SEOについての情報はネットにもあふれていますが、何が正しいかがわかりづらく、アクセス数が伸びたと思ったら急に落ち込んだりと、手探りでの対策では限界も感じます。

UJ:Googleを始めとする検索エンジンは米国発で、各社からの情報はまず英語で発信されています。時間を経て和訳されることもありますが、全てではないため、日本語のSEO情報は少し遅れて発信されている場合が多いです。当社のオフィスのあるロサンゼルス地域を見ても、米系企業のウェブサイトがしっかりとSEO対策が施されているのに対し、日系企業のウェブサイトではそうでもないのは、やはり言語の問題があるのかもしれません。

検索エンジンのアルゴリズム(検索結果の順位付けの基準)は頻繁に変わりますし、検索エンジンごとにも異なります。米系企業の多くは、中小規模の会社やレストラン・店舗などでもデジタル・マーケティングの専門家を雇うか外注するなどしてウェブサイトの集客に投資していますが、日系ビジネスでは残念ながら対策を取っているところは少ないですね。専門家のコンサルティングを定期的に受けることで、抜本的な解決策や、急激にアクセスが減った原因を見つけて対処していくことができます。

検索エンジンが求めていることを知る

ソ:専門家にお願いする以外に、日々の運営で対処できることはありますか?

UJ:まずは、検索エンジンが求めていることを理解する必要があ ります。検索エンジンの目標は、ユーザーが調べていることについて正しい情報を伝えることにあります。そのため、各ウェブサイトの専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)を独自のアルゴリズムで評価し、評価の高いものからリスト化しています。特に、新型コロナウイルス 感染症や大統領選に揺れた昨年に行われたGoogleのアルゴリズム改正では、「情報の正しさ」を高く評価するようになったとされています。各ウェブサイトに何についての情報が載っているのかを正しく検索エンジンへ伝え、そしてその情報が正しいものであることも伝えていくことが大事になります。

ソ:具体的には何をすれば良いのでしょうか?

UJ:日々のウェブサイト運営で正しいSEO対策を重ねていくことが必要になります。ウェブページの情報を要約したタイトルとメタディスクリプションの設定などをしてコンテンツ内容をサーチエンジンへ正しく伝えていくことです。また、適切な内部リンクや分かりやすいサイト構造を心がけて、ウェブサイトを訪れた人に長くとどまってサイト内の記事を色々と読んでもらうようにする工夫も重要です。また、外部ウェブサイトから自分のウェブサイトへ張られている被リンクも重要で、これにも目を光らせておく必要があります。(実践編で詳しく解説します。)

SEO対策は、ウェブ担当者以外に、経営者やマネジメントを担う方々が基本を理解しておくことも重要だと思っています。経営的、営業的な目標からウェブサイトの方向性を判断していくことがカギとなります。次回は、現状を分析するために必要なGoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールについて説明していきます。

取材協力:UJ シンクタンク 関 良太郎さん



UJ シンクタンク 関 良太郎さん 


UJ シンクタンク(https://ujthinktank.com)のデジタル・マーケティング・コンサルタント。日本の大手システムインテグレーション企業で営業を務めた後、MBA取得のために2008年に渡米。食品メーカーや飲食店のマーケティングなどの勤務を経て、ロサンゼルス地域で日系ビジネス向けに印刷サービスを行うGoshiki LLCと共に2020年、UJ シンクタンクの立ち上げに参加。ウェブサイト構築・運営ほか、SEOコンサルティング、オンライン・ビジネス支援、オンライン広告、SNS運営サポートなど幅広いサービスを提供。レストラン向けPOSレジシステム「Clover」の販売代理店でもあり、米国のレストラン向けに様々なソリューション提供を行っている。

 

ワシントン州ヘルシー・ワシントンを適用、ワクチン優先順位を確認できるオンラインツールも公開

ワシントン州のインズリー知事は1月5日、経済活動再開と行動規制に関する新たな指標を発表した。昨年5月より「セーフ・スタート・プラン」を開始していたが、1月11日からは「ヘルシー・ワシントン・ロードマップ・トゥー・リカバリー」を新たに適用する。州内を8地域に分類し、2段階での移行を目指す。フェーズ1では、同居人以外と屋内で集まることは禁止され、屋外でのみ2世帯10人以内で会うことができる。各フェーズにおける指標の概要は後述のウェブサイトにて。

詳細: www.governor.wa.gov/sites/default/files/HealthyWashington.pdf。

一方、ワシントン州保健局では1月6日、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が可能かどうかを判断するオンライン・ツール「フェーズ・ファインダー」を公開した。年齢や居住する郡、医療従事者かどうかなどの質問5つに答えると、ワクチン接種が可能な条件を満たしているかを教えてくれる。現在は条件を満たしていなくても、ワクチンが打てるようになると自動でメールやテキストが送られるように設定することもできる。

詳細:https://www.doh.wa.gov/Emergencies/COVID19/VaccineInformation/PhaseFinderTool

 

株式会社ソラコム共同創業者 安川健太さん

世界のIoTプラットフォームを目指して 株式会社ソラコム共同創業者 安川健太さん

2015年の創業以来、IoT向け通信サービスを世界中で提供している株式会社ソラコム。急成長するスタートアップとして注目される同社の北米拠点オフィスが、ベルビューに所在しています。共同創業者のひとりで、最高技術責任者(CTO)兼北米代表を務める安川健太さんに話を聞きました。

取材・文:室橋美佐 写真:株式会社ソラコム、本人提供

安川健太 1980年生まれ。2008年に東京工業大学大学院理工学研究科で工学博士を取得。エリクソンの研究部門で携帯通信とIoTに関連する研究開発に携わった後、2012年からアマゾンウェブサービス(AWS)のソリューション・アーキテクトおよびソフトウェアエンジニアとして勤務。2015年から現職。妻、息子3人、猫1匹、犬1匹とカークランドに住む。

中小企業も導入しやすい高セキュリティーのIoT携帯通信サービス

昨今では、IoT(Internet of Things)と呼ばれるように、さまざまなモノをインターネットにつなげることで生活を便利にしたり豊かにしたりという動きが進んでいます。IoTを広げる際に重要になってくるのが、Wi-Fiのない環境でも、携帯通信でインターネットにつなげられるようにすることです。ソラコムは、携帯通信を使ったIoT向け通信サービスを提供しています。

北米オフィスは、ベルビューのリンカーン・スクエア内に。写真は、ミーティング・オウルという360度方向AIカメラを使ってスタッフの誕生会をした時の様子

たとえば、シアトルにはペブルビー(Pebblebee)という、キーホルダーやペットの首輪などに付ける小さな端末を使って紛失物を検索できるサービスを提供する会社があります。Bluetoothを使ってスマートフォンとつながる範囲で探せる商品はこれまでもありましたが、ペブルビーはソラコム社のサービスを使うことで、より広い範囲での探索を実現しています。

弊社の通信サービスを動かしている根幹のシステムは、全てアマゾンが提供するクラウド・サービスであるAWS上にあります。セキュリティーの高い環境での携帯通信のシステムをクラウド上で動かしているという点がとてもユニークと言えます。携帯通信を使ったIoT通信サービスは、セキュリティーを保つために専用サーバーなど大規模なハードウェアを使ってネットワークのシステムを物理的に構築するもので、利用するには多額の費用がかかっていました。ソラコム社の通信サービスは、例えて言えば、専用サーバーを物理的に構築して作るようなシステムをクラウド上に仮想的に作っているので、1回線から少ない初期コストで利用できます。そのため、スタートアップ企業などが小規模からIoT技術を導入できます。

スタートアップまでの道のり

子どもの頃は、日本と世界をつなぐ仕事がしたいと漠然と思っていました。大学院時代にニューヨークに10カ月間滞在して、いろいろな国籍の人が集まって仕事をするのは楽しいことだと感じました。就職してからも、何らかの形で日本と世界とをつなぐ役割を目指してきました。携帯機器メーカー勤務を経て、AWSのソリューション・アーキテクトとなり、その時の上司が、一緒にソラコムを創業した玉川 憲(ソラコム代表取締役社長)です。玉川はAWSジャパンの立ち上げに携わり、日本でクラウド・サービスを広げるためのエバンジェリストをしていました。

創業のきっかけは、ふたりでシアトル出張した夜にバーで交わした会話です。「AWSのクラウド・サービスがまだ取り込めていない分野は?」という玉川からの問いに、私は携帯通信のデータセンター設備を挙げました。「ソフトウェア化してクラウド上で動かせるはず」と説明すると、翌朝にはそのアイデアを玉川がプレスリリースとしてまとめてきました。余談ですが、アマゾンでは何か新しいビジネスを提案する際にプレスリリースとして企画提出する文化があります。「クラウド上で動く携帯通信でありとあらゆるモノをネットワークにつないで、世界をより良くする」というフレーズに、「これが自分のやりたいことだ」と直感しました。

スタートアップはリスクも伴いますが、私はやらないリスクのほうが大きいと考えていました。創業当初は人事や法務など専門以外のことも自分たちでこなさなくてはならずに苦労しましたが、会社運営の全体を知る機会になりました。また、「アマゾンです」と社名を出せば簡単に会って話を進められていたのが、「新しく立ち上げたこういう会社で、こういう背景で」と説明をして、話を聞いてもらえるようになるまで一定のハードルがありました。

最高技術責任者としてアメリカ代表を務める

私が代表を務める開発チームは日本が拠点なので、日本にいるほうが便利なこともあります。それでも、IoTやクラウド系ビジネスの中心はアメリカ西海岸。ここで生まれて世界へ広がる技術にソラコムのサービスを使って欲しい、先端技術からのフィードバックを受けてソラコムの技術も育てたいという理由で、私がここにいる意味は大きいと感じています。クライアントの多くは技術者が創業者というケースが多いので、そうした会社へ売り込みに行く際には、技術責任者が直接話せることは有利に働きます。

朝は欧州スタッフと、前日の動きや当日の予定など簡単に状況共有します。昼間は現地のマーケティングや営業、ソリューション・アーキテクトのスタッフと動きます。弊社のサービスはいろいろな要素を組み合わせてシステムをカスタマイズできるようになっていて、クライアントの要望を聞き取りながらその設計を手伝うのがソリューション・アーキテクトです。私は、開発者として彼らをサポートしつつ、日本が朝になると、開発チームと情報共有します。アメリカ側の運用で何か問題があれば日本の開発チームへ伝えて、翌朝に問題が解決されているという具合に、時差を有効に使える場面もあります。実は、開発チームも日本だけではなくオーストラリアやモーリシャスに住むスタッフがおり、アメリカ側でもシカゴやサンフランシスコに住んでいるスタッフがいます。ツールを使いこなすことで、誰がどこにいても一緒に仕事ができるという社風が創業当時からあります。

世界中で認知されるプラットフォームにしたい

ソラコムのサービスは業界問わず、モノをネットワークにつなげたいという全ての会社に使ってもらえるものなので、いろいろな生活の場面で使ってもらえるようになればと願っています。コロナ禍で新しい生活様式にシフトしている今だからこそ、弊社の技術で貢献できることも多いはずです。たとえば、レストランのデリバリー・サービスで店舗や配達員をネットワークでつないで効率化するようなプロジェクトがあれば絡んでみたいですね。医療関係では、医師のリモート診断や患者のモニタリングをサポートするシステムで具体的なプロジェクトが動いています。

2017年に日本からシリコンバレーへ、2018年末にシアトルへ家族で移住。「子どもたちは渡米当初は大変そうでしたが、今は個性を大事にするアメリカのカルチャーが気に入っているようです」。アメリカで大学に通っていた経験がある妻とふたりで「いつかアメリカで生活したい」と願っていたとのこと

日本発のソラコムの技術を世界へ広げ、いろいろな人に喜んでもらうという夢が少しずつ形になってきました。これからもこの流れを加速して、ソラコムのサービスを世界中で認知されるプラットフォームとして成長させていきたいです。

今年の夏は、家族そろってのBBQや、密を避けてのビーチめぐりを楽しんだ。

人気寿司店のおつまみに舌鼓

寿司だけではない実力店のおつまみで、おうちにいながら気軽に外食気分を味わってみては?

日本酒に合わせるなら
アイ・ラブ・スシ・オン・レイク・ベルビュー

イーストサイド在住者にはおなじみの老舗。寿司以外に弁当、丼物、アペタイザーをテイクアウト販売している。日本酒もテイクアウトできるので、プロの和食と併せて楽しみたい。 

おかずボックス

8月から新たに登場した人気のテイクアウト・メニューのおかずボックス($15)。唐揚げ、カキフライ、手毬鮨と、どれも自宅で作るにはひと手間かかるような品々が少しずつ盛られているのがうれしい。

おまかせ刺身

豪華なおまかせ刺身($70)もテイクアウト可。口の中でとろける新鮮な刺身に日本酒をちびり。考えただけでも気分が上がりそうだ。築地直輸入から、ローカルのネタまで、季節ごとにシェフが厳選した新鮮な魚が楽しめる。

I Love Sushi on Lake Bellevue
23 Lake Bellevue Dr., Bellevue, WA 98005
営業時間:ランチ毎日11:30am~2pm、 ディナー 日~木5pm~9:30am、金土5pm~10pm
☎425-455-9090 
https://ilovesushi.com
 

午前3時までオーダーOK
天寿司

唐揚げ

ビールによく合う唐揚げ($8.50)は、店いちばんの人気おつまみ。唐揚げ以外の揚げ物類も豊富で、カラマリの唐揚げ($8.50)、エビ天ぷら($6.50)、野菜天ぷら($10)などとそろう。

トンコツラーメン

オリジナルの本格トンコツラーメン($12)もおすすめ。ドアダッシュでもオーダーできるので、麺類も冷めないうちにデリバリーしてもらえる。

Ten Sushi Seattle
500 Mercer St., C-2 2B, WA 98109
営業時間:10am~3am(翌日)
☎206-453-3881 
https://tensushiseattle.com

 


シアトルのアジア系アメリカ人の公民権運動について知る

アメリカで公民権運動と言えば、キング牧師の「私には夢がある(I have a dream)」演説など、黒人を中心とした活動が知られています。しかし西海岸の都市では、日系人を含むアジア系市民も、歴史の中で被ってきた制度的人種差別を終わらせようと活動してきました。ワシントン大学在学中に学生運動に参加したことをきっかけに、その後も多くのアジア系市民団体に関わるイレーン・イコマ・コーさんに話を聞きました。

知っておきたいキーワード

制度的人種差別 Systematic Racism
政治や社会の仕組みとして存在し、人種・民族的マイノリティーの経済的な成功や地位の向上を阻む差別。

ソーシャル・ジャスティス Social Justice
公正な社会を実現するという幅広い意味で使われる。具体的には、社会的弱者の人権保護、教育や雇用機会の均等、所得格差の是正などの取り組みを表すことが多い。

エンパワーメント Empowerment
社会的弱者に置かれるコミュニティーが、自ら立ち上がり、地位向上を目指す取り組み。

アドボカシー Advocacy
社会的弱者に置かれるコミュニティーが、一丸となって意見をまとめて大衆へ訴えたり、コミュニティー内部の人々に政治参加を啓蒙したりすることで、国や地域の政治へ声を届けようとする活動。

 

インターナショナル・ディストリクトで起きたキングドーム建設反対運動

「シアトルのアジア系公民権運動は、民族の垣根を越えてアジア系全体で一致団結して立ち上がった点でとてもユニークでした」と、イレーンさんは説明する。活動の舞台になったのは、インターナショナル・ディストリクト(ID)。日本町、中華街、マニラ・タウンと、戦前から入ってきたアジア系移民が混ざり合って形成された地区だ。「レストラン、小売店、安ホテルやアパートが集まる、民族的多様性に富む活気ある場所でした」。しかし、戦時中の日系人強制収容、I-5建設による家屋や店舗の立ち退き、そして戦後の急速な都市の郊外化も重なり、近隣コミュニティーの崩壊が懸念され始めたのが1960年代だった。

「キングドーム建設に、IDのコミュニティー保護を訴えるアジア系活動家たちは怒りを爆発させました」と、イレーンさん。シアトル初の大型アリーナとして、キングドームは現センチュリーリンク・フィールドの土地で1972年から建設が開始。隣接するIDの商店街や住宅地が、スポーツ観戦客向けの駐車場やハンバーガー・ショップなどに入れ替わることを危惧した若者らが、建設反対運動を組織した。抗議デモや郡議員への直訴などのロビー活動を重ね、行政との交渉を求めた。I-5建設の際にも反対運動はあったものの、シアトル社会全体へ訴えかけることはできずに終わっていた。このキングドーム建設反対運動は、公民権運動やベトナム反戦運動が高まった時代背景、そして若い世代が民族グループの垣根を越えて結束し、黒人やユダヤ人など他のマイノリティー・コミュニティーからのサポートも得ることで、シアトルの大手メディアが次々と取り上げるほどの大きな反対運動に発展した。

キングドーム建設開始の祝賀イベントに乗り込んで、建設反対を訴える活動家たち

「現在のBLM運動のような雰囲気でした」と、イレーンさんは振り返る。イレーンさん自身、活動リーダーだったフィリピン系のボブ・サントス氏が組織した委員会の一員として、キングドーム建設決行の条件としての要求をまとめる取り組みに参加した。「当時は、IDに十分な公共のサービスや施設がありませんでした。アジア系コミュニティーが自らの手で医療施設や公共サービスを創設し、公的資金をそうした取り組みへ出資することを郡議会に対して要求したのです。ドーム建設の交換条件として、ほとんどが承認されることになりました」

制度的差別を乗り越えるコミュニティー・エンパワーメント

そもそもIDにアジア系移民が集まっていたのは、アジア人、黒人、ユダヤ人などのマイノリティーが、差別的な住宅売買の仕組みによって白人居住地域から締め出されていたためだ。アジア系が多く住むIDやビーコンヒル、そして黒人が多く住むセントラル・ディストリクトが、シアトルのマイノリティー居住区だった。アメリカ市民以外の土地所有を禁じる外国人土地法と、ヨーロッパ出身以外の移民の市民権取得を著しく制限した移民法が改正されるまで、アジア系移民は土地を所有することさえも許されていなかった。土地所有に関わる差別は、資産を築くことを阻むという点で、世代を重ねて経済格差を生む大きな制度的差別のひとつとされる。

マイノリティー居住区では、医療・警備・公立学校などの公共サービスへの投資が著しく低いという問題もあった。キングドーム建設反対運動を通してIDへの資金援助を引き出し、自らの手で公共サービスを組織していく活動は、マイノリティーが差別を乗り越えて社会的地位を向上させていく「エンパワーメント」の活動そのものだったと言える。「現在も活動が続くアジア系市民団体の多くは、公民権運動の取り組みから1970年代に誕生しました」と、イレーンさん。多言語で医療サービスを提供するインターナショナル・コミュニティー・ヘルス・サービス(ICHS)、低所得者向け賃貸住宅を所有して運営するインターリムCDA、ID内の不動産開発案件に対してコミュニティーによる審査を行うインターナショナル・スペシャル・レビュー(ISRD)、そしてアジアン・カウンセリング・アンド・リファーラル・サービス(ACRS)など、挙げれば切りがない。「アドボカシー」に取り組むワシントン州アジア太平洋問題委員会(CAPAA)のような組織も形成された。

「現在、差別撤廃と社会的正義を求める市民運動がBLMとして湧き上がっています。歴史的にも重要な時です」とイレーンさんは訴える。日系アメリカ人団体の多くはBLMに賛同を示している。日系アメリカ人にとって、再び沸き起こる人種差別撤廃を求める運動は、他人事ではない、自分たちの問題として認識されているのだろう。

イレーン・イコマ・コー(Elaine Ikoma Ko)■本誌の関連団体である北米報知財団の創立メンバー。日系3世で、祖父の生駒貞彦氏は、戦後に北米報知を再興させた人物。1970年代にインターリムCDAの立ち上げに関わり、事務局長も経験、現在もボード・メンバーを務める。
 

取材を終えて

グローバル社会の中での日本や日本人のあり方を考えるときに、日系アメリカ人の経験から学べることはとても多い。世界の縮図のようなアメリカ社会で根を張り、差別された歴史を糧により良い社会を作るために立ち上がり、他民族と協力して政治的なロビー活動にも成功を収めてきた。この特集記事が、そんな日系アメリカ人の知恵に多くの日本人読者が興味を持つきっかけになればと思う。


・特集トップ
日系アメリカ人市民同盟シアトル支部 - 日系人の地位向上から、全てのマイノリティーのための活動へ
・ワシントン州アジア太平洋問題委員会 ― 行政へコミュニティーの声を届けるアドボカシー組織
・アジアン・カウンセリング・アンド・リファーラル・サービス ― アジア太平洋系の移民や難民をサポートする

コロナ禍でシアトル初のオンライン授業を開始したベルビュー・チルドレンズ・アカデミー校長に聞く

新型コロナの影響で休校が長引く中、注目されている遠隔学習(ディスタンス・ラーニング)。シアトル地域で他校に先駆けて3月4日に全面オンライン授業を開始したのが、ベルビュー・チルドレンズ・アカデミーとウィローズ・プレパトリー・スクール(以下BCA/WPS)です。清水楡華(ゆか)校長とスタッフの笠原美紀さんに、その決断と実行の舞台裏について話を聞きました。

決断は日本の感染状況への危機感から

プリキンダーガーテン(幼稚園年中)から高校まで約680名の生徒が学ぶBCA/WPSは、清水校長が2000年に創立。先生1人に対し生徒数10~15名の少人数制で、昨年3月には国際バカロレア校に認定され、マイクロソフトのショーケース校にもなっている。昨年6月、ロンドン拠点の教育投資機関であるインターナショナル・スクール・パートナーシップ(ISP)にオーナーシップが移行したあとも清水校長が引き続き代表を務め、ベルビューを代表する私立学校としてますます存在感を高めている。

今回のオンライン移行の実務を率いたのは、同校のデザイン・ディベロップメント&リサーチ(DDR)部門でマネジャーを務める笠原さんだ。清水校長から最初に相談を受けたのは、3月1日の日曜日。全米で初めて新型コロナウイルス感染による死亡がワシントン州内で確認され、インズリー州知事が緊急事態宣言を出した翌日のことだ。笠原さんは早速、3月2日の月曜日からオンライン会議システムのTeamsでテストを開始し、先生方に向けたインストラクションを作成。IT部門の鈴木彩子(あやこ)さん、数学・化学教師の末吉顕大(けんた)さんらとオンライン授業のプログラムをまとめ、教師陣や他スタッフへのトレーニングを行った。「3月3日の火曜日は学校を休校にして、朝から先生方全員を集め、トレーニングをしました。午後2時頃には、学年やクラス単位で、先生が生徒たちとTeamsを使ったテスト・セッションを実施。3月4日の水曜日から、全学年のオンライン授業をスタートしました」と、笠原さんは当時の敏速な流れを説明する。

その頃のシアトルは、ようやく危機感が広がり始めたものの、イベント中止やビジネス休業の措置が発表されるのはその10日ほど後。学校閉鎖により公立校がオンライン授業を本格的に始めたのは4月に入ってからだ。なぜ、先陣を切ってオンライン移行を決断できたのか?

「2月中旬の沖縄出張をきっかけに、生徒やスタッフの安全確保を意識するようになり、オンライン移行の可能性を考え始めました。日本ではすでに感染が広がっており、ただならないものを感じました」と、清水校長は振り返る。2月29日にシアトルへ戻って自主隔離を開始すると、授業のオンライン移行への決心も固まった。情報が錯そうし、感染数や行政による防止策が日に日に変化する中での決断だった。

ISP本部とも調整する必要があった。最初は疑問視する声も上がっていたという。「数日後には、本部から私への自宅待機指示がありました。私の感染を心配してのことでしたが、それがなければオフィスで指揮を執りたくなっていたと思いますので、今は感謝しています」と、清水校長。先駆けてオンライン移行が進められた背景には、清水校長の強いリーダーシップと、それを可能にした実行部隊の存在があった。

迅速にオンライン移行を実現できた理由

同校で働く72名の教師、スタッフ31名には、オンライン移行前から全員、ノートパソコンとクラウド・サービスのOffice 365のアカウントが配られていた。そのため、Teamsを使ったオンライン授業を開始するためのインフラは整っていた。「必要なソフトウェアの機能を一斉にインストールしたり、必要な教材をアップロードしたりということがスムーズにできました」と、笠原さん。セキュリティー面でも、大手専門企業へ管理を委託していて不安材料は限られていた。生徒にしても、中高生には全員にノートパソコンとOffice 365アカウントが配られ、小学生以下も保護者側でパソコンを準備でき、オンライン授業に支障がない家庭がほとんどだった。私立学校ならではの好条件がそろっていたと言える。

多様なバックグラウンドを持つスタッフが集まっていることも大きい。笠原さんは、マイクロソフト社で言語テスト・エンジニアとして14年間働いた経験を持つ。鈴木さんも、かつて同社でプログラム・マネジャーを務めていた。世界的なIT企業が集積するシアトルという土地柄もあり、テクノロジー分野に精通するスタッフの層が厚いことも、迅速なオンライン移行を可能にした要因のひとつとなった。

清水校長は、組織体系や教材開発の側面からも好要因を説明する。「教師陣は、校長である私から、4校舎のヘッド、学年主任、そして各クラスの先生までの4層の組織になっています。今回の急な判断と決行で、指示やフィードバックをスムーズに行うには適した構造でした」。アメリカの公立校では、クラス運営の多くが先生の裁量に委ねられている。コロナ禍で遠隔学習が各校で始まったものの、教師の技量によるところが大きく、内容と質に大きな差が出ているとの批判がある。BCA/WPSでは国際バカロレア認定に準拠し、校舎ごとに、または学年ごとにグループを作り、教師らが協力して教材開発やクラス運営をする基盤ができていた。つまり、オンライン授業に移行後も、学校全体として品質管理ができる環境にあったということだ。「オンラインのプログラムを組むうえで、先生たちからのフィードバックや、いろいろな角度からの配慮は欠かせませんでした」と、清水校長は語る。

さらなるオンライン環境の改善を目指して

3月4日以降、同校の幼稚園と小学校では午前9時、11時、午後1時の3回の授業が行われている。中高では午前8時半から午後3時半まで全教科の時間割で埋まる。その中には「オフ・スクリーン・タイム」として、パソコンから離れて活動するプログラムも組み込まれている。体育や美術などの専門科目も、当初の録画した動画配信から、現在のライブでのオンライン授業へと移行済みだ。日本語教育の場を提供するBCA土曜学校では、5月から無料のオンライン授業を開始している。

シアトル周辺の公立校は、ライブでオンライン授業を行ったとしても週1回など限定的で、定期的に出される課題を各自で進めるスタイルが主流だ。こうした中で、BCA/WPSの対応は異例とも言える。「最初は、慣れない操作に戸惑う先生も多かったのですが、子どもの前に映るとすぐに先生の顔に切り替わるのは流石です」と、笠原さん。

先生によっては、小さな子どもがいたり、オンライン環境に不慣れだったりする中で授業に臨むこともある。そこで、ネットワーク中断に備えてバックアップ・プランを用意しておくなど、先生方が安心して生徒と向き合えるようなサポートも行っている。Teamsの仕様について、先生方からのフィードバックを開発元のマイクロソフト社へ返し、改善を求めることもあるそうだ。「先生方が授業をしやすい環境にできるように、これからも支援していきたい」と、笠原さんは話す。一方で清水校長は、「オンラインでは技術面以上に、授業内容の充実が大きなチャレンジ」と、教室に集まって行う授業とは異なる取り組みの必要性を感じている。「遠隔学習を続ける生徒が『何のために学ぶのか』を意識し、集中力を維持できるようにすることが重要。クラスの連帯感を生み、学ぶ意欲を育てる工夫が求められます」

コロナ禍で変化を求められている学校教育の現場。日本人女性が率いてアメリカで成功しているBCA/WPSのオンライン授業は、ビジネス面からも見ても興味深い取り組みと言えるだろう。

BCA4年生のオンライン授業の様子
WPS7年生の数学は、実物大3面映像を使った視聴覚室からライブで授業を行う

 

Bellevue Children’s Academy

(プリキンダーガーテン/プリキンダーガーテン/小学校)

14600 NE. 24th St., Bellevue, WA 98007

☎425-649-0791(内線1)

www.bcacademy.com

Willows Preparatory School

(中学校/高等学校)

12280 NE. Woodinville-Redmond Rd., Redmond, WA 98052

☎425-649-0791(内線4)

www.willowsprep.com

国際農業者交流協会米国支部が55年の歴史に幕

国際農業者交流協会米国支部が閉設
ビッグ・ベンド・コミュニティー・カレッジが
日本人農業研修生事業を継承

2016年10月4日に在シアトル日本国総領事公邸で行われた修了式からの写真。米国ならではの大規模農家から、近年の成長が著しいオーガニック農家まで、米国内の多様な農業現場での研修を修了した52名の研修生と関係者らが集合。

1965年から続く国際農業者交流協会(JAEC)米国支部が、今年3月末に、55年間にわたる歴史に幕を閉じた。日本人農業研修生事業(JATP)の米国派遣を毎年6月に受け入れてきた米国支部は、1966年からシアトルに所在し、これまでに5000名を超える農家を志す若者を日本から受け入れてきた。JATPは今後も継続され、ビッグ・ベンド・コミュニティー・カレッジが米国側の受け入れ手配などを引継ぎ、東京にあるJAEC本部と協力して運営されていく。新型コロナウィルスの影響で、今年3月からの渡米を予定していた55回生は渡航延期となっており、今後のスケジュールは未定だ。

日本から米国への農業研修派遣制度は、農業従事者のカリフォルニア州内農業への3年間の派遣とうい形で1956年にカリフォルニア農業研修生派遣制度として始まった。1965年に米国側の法改正などを理由に同派遣が終了したが、これを引き継ぐ形で、6カ月間の大学での学習と18カ月間の農業現場での実習を組み合わせた農業研修生米国派遣事業が日米政府の合意に基づいて成立(2006年からは研修期間は18カ月間に)。その運営団体として、JAECの前身である社団法人農業研修生派米協会が発足した。最初の基礎学習を受け入れる大学がワシントン州モーゼス・レイク市のビッグ・ベンド・コミュニティー・カレッジに決まったため、協会の米国支部が1966年からシアトルに所在。プログラムの第1回生165名が1966年6月に渡米して以降、今年の渡米を予定していた55回生までを含める5135名が米国支部の運営の下でJATPに参加してきた。

米国支部長を務めてきた吉永巧(たくみ)さんは、1980年に農業研修生派米協会の職員となってから、1982年から1987年、1992年から2006年、2011年から2020年、総計28年にわたって米国支部で務めてきた。自身も、1978年から1980年までの第13回派米農業研修生としてプログラムに参加した経験を持つ。長い米国支部勤務期間で、約2600名の日本人研修生を受け入れ、米国側では農場主や大学のホストファミリーなど約800名と関わってきた。同紙でも、1990年代には米国支部の協力で月1回の連載としてJATP研修生からの記事が掲載されていた。「残念ながら、3月31日で国際農業者交流協会米国支部は55年の歴史の幕を閉じました。シアトル日系コミュニティーの皆さまには、この間に研修生の引受農場主であったり、プログラムの支援者であったりといろんな形でのサポートをいただきました。誠にありがとうございました。プログラムそのものは今後も続きますので、今まで通りの暖かいご支援をお願い致します」と、吉永さん。米国支部閉設にあわせてJAECを退職したことから、日本への帰国も視野に入れている。

2020年桜祭はオンライン開催 ライブ・ストリーミングで自宅から楽しめるプログラム

新型コロナウイルスの感染拡大で中止となっていたシアトル桜祭・日本文化祭(Seattle Cherry Blossom & Japanese Cultural Festival)が、オンライン開催されることが4月21日に発表された。オンライン開催日程は、シアトルセンターでの開催が予定されていた4月24日(金)から26日(日)まで。プログラムは、イベントのウェブサイト(www.cherryblossomfest.org)からライブ・ストリーミングで、各日午前11時から午後3時まで行われる。ワシントン州全域で自宅待機命令が出されている中、シアトル日系コミュニティーで毎年恒例となっていた同イベントが、自宅からオンラインで楽しめることになった。

初日24日は、午前11時から始まる開会式で、シアトル市のジェニー・ダーカン市長、在シアトル日本国総領事館の山田洋一郎総領事、主催者代表の佐々木タヅエさんなどによる開会挨拶からスタート。そば作り、茶道デモンストレーション、ジェフ・チバ・スターンズ氏の映像先品『What Are You Anyways?』のオンライン上映などが行われる。

25日土曜日は、とから千夏子さんによる和菓子のデモンストレーション、エメラルドシティー空手道場やUV Dance Squadによるパフォーマンスなどが行われる。26日日曜日は、Ki Aikidoによる合気道、太鼓の学校による太鼓演奏、宮城会による箏演奏などが行われる。26日午後2時40分からの藤間流日本舞踊が大取りとなって、3日間にわたるプログラムが終了する。

1975年から毎年開催されているシアトル桜祭・日本文化祭は、シアトル・センター開催の国際文化紹介シリーズ「Seattle Center Festál」として最も歴史の長いイベント。シアトル地域と日本の長い友好の歴史を代表するもので、今年は45年目の開催が予定されていた。長い歴史の中で中止になったのは今年が初めてだったが、この決定で、初めてのオンライン開催が試みられることになる。

プログラムの詳細はこちら:

http://www.cherryblossomfest.org/special-livestream.html

新型コロナウィルスに関連する中小企業向け資金援助プログラムまとめ(4月10日更新)

 新型コロナウィルス感染拡大で経済損失を受けている中小企業に向けて、米国連邦政府のほか、ワシントン州内の地域行政からも多くの経済支援策が打ち出されています。そうした中から、シアトル地域の中小企業が申請できる低利子ローンや助成金などの資金援助プログラムを、以下にまとめます(4月4日更新)。

 
米国連邦政府によるもの

 トランプ大統領は3月27日に、2兆ドル(約220兆円)予算の米国新型コロナウィルス経済救済法案「CARES Act」に署名。米国中小企業庁(SBA)からも、多くの新型コロナウィルス緊急対策プログラムが出されています。

 

Economic Injury and Disaster Loans (EIDLs)

機関:米国中小企業庁 U.S. Small Business Administration (SBA) (www.sba.gov

概要:米国中小企業庁(SBA)による、災害時の特別融資。従業員500名以下の組織に向けて、中小企業3.75%、非営利団体2.75%の低利子で貸付。条件を満たすEIDLs申請者へ、最大1万ドルの補助金が出る「Emergency Economic Injury Grants」プログラムが併用される。

申請方法:米国中小企業庁(SBA)の特設ページ(https://covid19relief.sba.gov/)から、オンラインで申請可能。申請時に、「Additional Information(その他の情報欄)」で「I would like to be considered for an advance of up to $10,000. (上限1万ドルの先払いを希望)」を選択することで、補助金(Emergency Economic Injury Grants)へも申請することができる。

参照https://www.sba.gov/disaster-assistance/coronavirus-covid-19

 
Paycheck Protection Program (PPP)

機関:米国中小企業庁U.S. Small Business Administration (SBA) ( www.sba.gov

概要:中小企業の雇用維持を目的とするプログラム。全ての従業員を8週間に渡って解雇せず、融資金が給与・賃貸・ローン返済利子・公共料金の支払いなどに充てられれば、返済が規定範囲内で免除される。従業員500名以下の企業、非営利団体、個人事業主(自営業者やフリーランス)などが対象。シアトル市経済開発局ウェブサイトに記述される情報によると、最大1000万ドルまでが返済不要に。

申請方法:米国中小企業庁(SBA)の融資を取扱う銀行や信用組合を介しての申請。ワシントン州ではBECUやFirst Sound Bankなどが該当。近くの該当金融機関は、こちらから検索できる:https://www.sba.gov/paycheckprotection/find。先ずは、取引のある銀行にPPPの申請を受けているか電話で問い合わせるのもよい(*一部の銀行ではまだ準備できていない、または既存取引がない場合は受け付けないとの情報あり(4月4日現在))。申し込みに必要な情報は、こちらから申請サンプル・フォームをPDFでダウンロードして確認できる:https://www.sba.gov/document/sba-form–paycheck-protection-program-borrower-application-form 

参照https://www.sba.gov/funding-programs/loans/paycheck-protection-program-ppp 

(追加情報)

ワシントン州によるもの
Working Washington Small Business Emergency Grants (4月9日更新) 

機関:Washington State Department of Commerce

概要:4月8日にインズリー知事から発表された、ワシントン州商務省が運営するフルタイム従業員10名以下の中小企業を対象とする上限1万ドルの補助金。期限は6月30日まで。

申請方法:事業が所在する郡の各経済局へ、規定のフォームをEメールで送付。4~6週間の申請審査期間。

*4月10日現在、キング郡を含む以下の州内の主要な郡で、申請が殺到したために、申請を停止している

申請停止の郡:Asotin, Clark, Garfield, Island, King, Kitsap, Lewis, Okanogan, Skagit, Snohomish, Thurston, Whitman and Whatcom

参照:http://startup.choosewashingtonstate.com/covid-grants/

 

キング郡によるもの
 
4 Culture Cultural Release Fund

機関:4 culture ( https://www.4culture.org/

概要:キング郡が運営する、文化・芸術活動支援基金プログラムである4 Cultureが、100万ドルの総予算で、企業・団体へは上限5000ドル、個人へは上限2000ドルの補助金を交付。キング郡内で文化、芸術、歴史継承などに関わるプログラムや事業を運営している企業、団体、個人が対象。アーティストなど個人でも申請できる。

申請方法プログラムウェブサイト(以下参照)からオンラインで申請。

参照https://www.4culture.org/cultural-relief-fund/

 
シアトル市によるもの
 
Small Business Stabilization Fund

機関:シアトル市経済開発局(Offie of Economic Development

概要:シアトル市経済開発局が、Small Business Stabilization Fund(小規模事業安定化基金)を拡大し、従業員5名以下でシアトル市内に実店舗を持つマイクロビジネスを対象に、最大1万ドルを助成している。レストラン、カフェ、小規模な小売店などが主な対象。

申請方法:プログラムウェブサイト(以下参照)からオンラインで申請。
(2020年3月25日に受付を終了しましたが、同局へ問い合わせたところ、第2期申し込み開始に向けて準備中とのことです(4月4日現在))

参照:https://www.seattle.gov/office-of-economic-development/small-business/small-business-programs-/stabilization-fund-

(追加情報)

 

 同記事は、各行政機関のウェブサイトを参照し、日本語で情報をまとめたものです。新しい緊急対策が次々と発動されるため、随時で更新していきます。情報が古くなっている可能性もありますので、ご了承ください。詳細は、各行政機関へお問い合わせください。また、同記事に記載されるプログラムの他に情報をお持ちの方、その他の最新情報をお持ちの方は編集部まで情報をお寄せください(info@soysource.test-alba.com)。

ワシントン州で自宅待機命令 新型コロナウィルス感染拡大で

ワシントン州ジェイ・インズリー知事は3月23日、新型コロナウイルス感染防止の強化策として、同日から最低2週間に渡る、ワシントン州民に対する自宅待機命令(Stay Home, Stay Healthy Order)を発令した。食料品や日用必需品のための買い物や、散歩や運動のための外出は、他人と適当な距離を保つ限り可能とされるが、それ以外の不要不急の外出は控えるようにとの法令だ。事業活動については、州民の生活基盤を維持するために必要不可欠のもの以外は発令から48時間後から、在宅勤務が可能な業務以外の業務を一時停止することを求めている。

自宅待機命令の期間で外出が可能とされるのは、以下の生活のために欠かせない活動に限られている(在シアトル日本領事館による翻訳文から抜粋);

・屋外の散歩や自然の中で運動は可能。ただし、6フィート(約1.8m)の距離を保つこと。
・食料品店、薬局、医療機関などの必須の機関・店舗の営業は継続可能。
・必要不可欠な食料品等の買い物は可能。しかし、必要以上の食料品や生活必需品の買い溜めは控えること。
・公的,私的を問わず,人の集まりを禁止(冠婚葬祭を含む)。
・事業活動については、州民の生活基盤を維持するために必要不可欠のもの(エッセンシャル・ビジネス)に限り認め、それ以外は在宅勤務とすること。店舗などの事業所は、本命令発出の48時間後に一時閉鎖を求める。

州条例の本文はこちら;

https://www.governor.wa.gov/sites/default/files/proclamations/20-25%20Coronovirus%20Stay%20Safe-Stay%20Healthy%20%28tmp%29%20%28002%29.pdf

州民の生活基盤を維持するために必要不可欠として、自宅勤務以外でも業務の継続が認められる事業(エッセンシャル・ビジネス)は、以下の通り(在シアトル日本領事館による翻訳文から抜粋);

1 ヘルスケア・公衆衛生
2 緊急サービスセクター(警察、消防局、郡、警備会社等)
3 食品製造・農業
4 エネルギー(電気、石油、ガス)
5 水道・下水事業
6 交通・運輸事業
7 コミュニケーション・IT(マスメディア,通信設備の維持管理を行うエンジニア等)
8 行政(連邦、州、郡、市、法廷の職員、チャイルドケア等)
9 重要な製造業(金属、機械等、インフラに必要な製造業)
10 危険物質取扱い(原子力・医療廃棄物等)
11 金融(支払い等の金融取引活動を維持管理,顧客対応に従事する者
12 化学物質取扱い(食料品製造工場への消毒・洗浄器具供給や,化学工場従業員等)
13 国防(連邦政府・米軍の国防活動に必須とされる業務等)

州による詳細のガイドラインはこちら(英文のみ);

https://www.governor.wa.gov/sites/default/files/WA%20Essential%20Critical%20Infrastructure%20Workers%20%28Final%29.pdf

州知事は、全州民がこの命令に自主的に従うことを期待しつつ、法に基づいて強制的に執行することができるとしている。

新型コロナウィルス感染症 シアトル・キング郡公衆衛生局による日本語情報新着

シアトル・キング郡公衆衛生局は、新型コロナウィルス感染症の地域での拡大を受けて、州や郡による特別条例や感染を抑制するための対策などについて、日本語でも情報を発信しています。

シアトル・キング郡公衆衛生局 日本語情報ページ:https://www.kingcounty.gov/depts/health/communicable-diseases/disease-control/novel-coronavirus/protection/japanese.aspx

2020年3月16日に英語で発表された法令について、本日3月19日に日本語の情報更新がありました。内容は以下の通りです:

2020年3月16日、シアトル・キング郡公衆衛生局は、以下の法令を発行し、発表しました:

  • 50名より多くの人が参加するイベントは禁止。
  • 50名以下が集まるイベントは、感染リスクを最小限に抑えるために以下の5つの手順に従うこと:
    1. 風邪などの症状がある人、60歳以上の人、健康上の疾患がある人は出席しないように強調する。
    2. 人々ができるだけ密接に接近しないように、より広い空間が人と人の間にある環境をつくる。
    3. イベント開催者、スタッフ、参加者に風邪などの症状がないかスクリーニングする。
    4. 人々が水と石鹸、もしくは消毒液で手を洗浄できる環境を必ず作る。
    5. 人々が頻繁に触れる会場内ファシリティーの表面や物を毎日、もしくはそれ以上の頻度で消毒する。
  • 全てのバー、ダンス・クラブ、フィットネス・ジムや健康クラブ、映画館、ナイト・クラブ、その他の社交目的やリクリエーション目的の店舗や施設の一切は、2020年3月31日まで営業を停止すること。
  • 全てのレストランやその他の食品サービスを行う店舗や施設の一切は、2020年3月31日まで店舗内で食事をさせるサービスを停止すること。ただし同期間も、ドライブ・スルー、テイク・アウト(持ち帰り)、宅配サービスの営業は認める。
  • 上記以外の店舗である食料品店や日用品雑貨店(スーパーマーケットなど)、薬剤店、銀行、ガソリンスタンド、工具店(ホームセンターなど)、ショッピング・センターなどは営業を認めるが、先述の感染リスクを最小限に抑えるための5つの手順に従う必要がある。更に、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために「(店舗営業やサービス営業のためのガイダンス)」にも従う必要がある。
  • 同法令は、ビジネス目的、社交目的、リクリエーション目的に関わらず、一般公開のイベントでもプライベートの集会でも適応されます。コミュニティー活動、市民活動、公共活動、娯楽活動、またスポーツ・イベント、パレード、コンサートやパフォーマンス、フェスティバル、コンベンション、ファンドレイジング(献金)イベント、宗教礼拝、これらに似たようなあらゆるものが対象となり、またここに記述したものに限りません。

また、あなた自身が以下の行動で新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことができます:

  • 握手はせずに、互いに接触をしない方法で挨拶をする。
    入り口で手を洗浄する。
  • 決済の際は、現金の扱いを最小限にするために、電話決済や手渡しせずに決済できるようなクレジットカード支払いなどを使用する。
  • 顔を触れるのを避け、咳やくしゃみを覆う習慣を忘れないように、いつも以上に気を付ける新たな習慣を身に着ける。

*シアトル・キング郡公衆衛生局ウェブサイトより抜粋。

*日本語情報は、更新が遅れている可能性があります。最新の情報は、シアトル・キング郡公衆衛生局の新型コロナウィスル情報ページ(英語のみ)を確認ください。